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星組バウホール公演「それでも船は行く」涼紫央主演バージョン


星組バウホール公演「それでも船は行く」、3/5に観てきました!
太田先生のコメディ。設定は確かにどこかで観たようなオーソドックスなものですが、楽しくて良かったです。
ただ、普通の観客として観れば、「役者が足りないなぁ・・」とは思います。
それは「くらわんか」でも感じましたし、今年のバウは実験的なもの、今回配役されたメンバーを考えると、当然なんですよね。
この公演をどういう立場で批評すれば良いのか、と考えると難しいです。新人公演と同じではいけないような気はしますし、かといって、本公演だと思えば弱いのは当たり前のメンバーですし。
値段が昨年までと同じ4500円というのが・・微妙なんですよね(^_^;)。明らかに質が違いますから。それを思うと、もう1~2人、魅力ある男役等を中日組から持ってきて欲しかったような気はします。
しかし、若手の活躍を観るのは今回も楽しく、ファンとしては、退屈はしませんでした。

そんな公演の中でもヒットだったのはヒロインの妃咲せあら。キレイだけれど、今まで出てきていないという事は上手くないんだろうな、と思っていたので(^_^;)、しっかり演っていて驚きました。
カラリとしたアメリカ娘の雰囲気が良く出ていて、見た目やスタイルが良くて華やか。台詞も上手かったですし、歌は声が少し細いけれど音程は外れていなかったですし、ダンスも悪くない、十分な出来でした。これからが楽しみです。

主役の涼紫央も悪くはなかったです。しかし、役者の足りなさも主役の魅力でカバー! という程の魅力がないのが、この公演の上記のような印象につながっているような気がします。
坊ちゃんぽい、ほんわかした印象は割と役に合っている気がしますが、「あっちへフラフラ、こっちへフラフラ」のお調子者っぽさはあまり感じませんでした。
あと、特徴のある台詞や歌の声が、少し気になります。

マイク・コナーの銀河亜未は、今まで新公でも回ってこなかった位の大役ではないでしょうか。最近では「花のいそぎ」の一休さんみたいな(ちょっと違う)学友役がなかなか良く、個性的な役や子役の印象が強かった人なのですが、意外と良かったです。
白タキシードに前髪を上げて出てきた時にはちょっぴり驚きましたが(^_^;)、そのタキシードや薄紫のスーツなども思ったよりもキレイに着こなしていて、なかなかの二枚目に見えましたよ。
台詞や歌もまずまず。主演コンビよりも身近な役でもあるせいか、応援してあげたくなるような真面目で可愛い新聞記者君でした。

ジュリア・ガーネットの仙堂花歩も準ヒロインらしい好演。歌の心地よさは格別。
リンダ・ボーモンは、申し訳ないけれど、もう少し美しい人に演じて欲しかった良い女の役でした。朝峰ひかり自身はキレイに出ていて、上手でしたけれど。
ハロルドの立ともみは彼女らしい好演。
ヘンリーの美稀千種はコミカルな役を徹底して演じていて、楽しかったです。かなり作品の助けになっていますね。

他の下級生も人数が少なく、ダンスナンバーも多く、全員が良く見られて嬉しかったです。
鶴美舞夕が男役ではリーダー格で、歌も芝居も少しずつ上手くなっている気が。
紅ゆずるが頭が小さく、背が高く、キレイで一際目立ちますが、歌も芝居もダンスもまだひょろひょろしていますね(^_^;)。
娘役では接客係の梅園紗千が少しゴツいけれど、面白かったです。


第91期生文化祭


第91期生文化祭、2/19の16時公演を観てきました。
文化祭は前々から観てみたいな・・とは思っていたのですが、実際観られたのは今回初めて。
面白かったです~。また、禁断の一歩を踏み出してしまった気がします・・(^_^;)。
スカイステージで4月に放映されるそうですよ。良い時代になりましたね~。

構成は、昨年のベールさんの投稿を読む限り、毎年同じパターンなのかな? 一部が日舞と歌、二部が芝居、三部がダンス。間15分ずつの休憩を含めて、約3時間の内容でした。
それぞれの分野で成績の良い人が活躍しているのでしょう、特にダンスは前列に不得意そうな人がいない(^_^;)だけあって、本公演の群舞よりレベルが高く見えました。

プログラムに成績順と身長が載っていれば、もう少し状況が察せただろうと思うのですが・・。
身長は、話題の180cm超の戸塚真弓(退団)がダントツ高くて、他の男役さんが一体何cmくらいあるのか良く分かりませんでした(^_^;)。通常の本公演であれば、既に知っているスターさんと比べられるので、見れば大体何cmくらいか分かるのですが、知らない子ばかりだと、いくら宝塚を見慣れていても、はっきりとは分からないものなんですね~。新たな発見でした。
そういう意味で、先入観なしのかなり手探り感想ですが(^_^;)、後で見ると面白いかもしれませんね。

男役では、まずクラシック・ヴォーカルでソロで歌った紫咲大佳(宙)。見た目がまだぽっちゃりしているけれど、華やかな顔立ちをしているし、磨けば光りそうな素朴な感じが私好みです(^_^;)。ポピュラーでも「愛の宝石」をソロで歌っていて、良い声でした。
間違いなさそうな所では、ポピュラーで「丘の上のジョニー」を歌い、ダンスでも「はげ山の一夜」の青年役だった紫門ゆりや(月)。実力派な気はしませんでしたが、破綻なく出来ているし、とても綺麗な男役さんで期待できます。
後は芝居の二話で役者レイモン・コルディ役だった鳳真由(花)。派手めの朝夏まなとみたいな顔立ちで(^_^;)、ちょっと個性があるけれど、華やかでダンスでも良く目につきました。

実力では、幕開きの日舞でソロだったり、歌やダンスでも良く目立った大輝真琴(星)。化粧の加減もありそうですが、すごく見た目は濃かったです(^_^;)。
あと、三味線の場面で越後獅子を踊った貴千碧(月)。すごく達者なムードを既に醸し出していて、初舞台生に見えないですが、とても気持ちの良い舞台を見せる人でした。
あと、おそらく天玲美音(宙)だと思うのですが、達者で彩吹真央に雰囲気が似ていましたね。なぜ名前に自信がないかと言うと、プログラムの素顔写真と舞台で見た顔が全然違うんですよ~。配役を見ると、多分間違いないと思うのですが・・。(追記:間違いなかったです)

芝居の一話ピエール役の透真かずき(雪)、三話エリック役の有瀬そう(月)もなかなか二枚目。透真は椅子に座ったりする仕草が結構キマっていて、しめさん(渡辺奈津子先生)のおしこみかな? と思ったりしました(^_^;)。
一話刑事の花峰千春(花)がとても上手で、芝居の面では気に入りました。悠真倫みたいな雰囲気です。
不動産屋、ホテル支配人の輝良まさと(花)も見た目が男役らしくて良い。執事の澄輝さやと(宙)も、ちょっとひょろひょろしているけれど、見た目はキレイ。二話カルドン大佐の天寿光希(星)もなかなかの男役振りでした。カフェの店員の戸塚真弓(退団)は、背は高いけれど、見た目がそれほどゴツくなく、思ったより自然になじんでいて、可愛らしい男役さんに見えました。

娘役では、「はげ山の一夜」の少女役やモダンダンスなどで目立った麗百愛(月)。顔はちょっと昔の花愛望都みたい(^_^;)ですが、手足が長くてバレエがとても上手です。
後は芝居で主役だったクリスティーヌの愛加あゆ(雪)。映美くららや叶千佳のような愛らしい容姿で、芝居もなかなかしっかりしていましたし、さらに、バレエのコッペリアでも主役級で活躍していたので、かなり期待できそうです。
ソフィアの野々すみ花(花)は赤根に比べるとちょっと地味ですが、檀れいか羽根知里のようにキレイ。彼女もダンスでもセンターで活躍していましたし、終演後挨拶もしていたので、成績の良い人なのでしょう。

歌では1部幕開きにソロで歌っていた優香りこ(星)、クラシック・ヴォーカルの花里まな(宙)、どちらも上手。
モダンダンスの稀鳥まりや(星)、同じくモダンダンスや「はげ山の一夜」の魔女で活躍していた舞花くるみ(宙)もすごいダンサー。舞花はプログラムの制服写真では娘役さんなのですが、舞台では髪を切っていたので、今は男役さんでしょう。他の娘役さんよりは、確かに背が高いです。
芝居では、三話ジャンヌ役の藤咲えり(宙)もキレイな娘役さんでした。


月組大劇場公演「エリザベート」


月組大劇場公演「エリザベート」。2/13観劇です。

泣きました(笑)。信じられない事に。
配役を見た時からどうなるか分かっていたのに。「今更泣かんでも良いやん・・」と自分にあきれつつ。
懐かしいメロディ、鏡のセット、変わらないムード。大好きだった「最後のダンス」の場面。

けれど今、行われている現実。申し訳ないけれど、ひどいと思いました。
精一杯やっているのが分かるだけに、どうしてこんな公演を平気でやらせようとするの? この公演をやる事に、本当に歌劇団は何も感じないの? 宝塚の考えが、意識の低さが、悲しくて、情けなくて・・。
止まりませんでした。以降、一幕の間中泣いていました。そんな事なら観なければ良いのに・・、と、自分自身思いながら。

配役を知った時には、それほど悲しみも、怒りもしませんでした。ただ、呆れて笑いました。
公演も、毎公演観ているから、と、ただ義務感で、ぼんやりと観に行きました。
分かっていたのです。泣くつもりはなかったんです。
でも、自分は改めて、この作品が好きだったんだな・・と。
そして、やはり、この一線だけは越えないで欲しかったと、強く思いました。

トートの彩輝直。本当にキレイでした。ビジュアルと雰囲気は最高です。歌い出すと、「あわわ・・・後ろの黒天使チェックしよ・・」と、どうしても目をそらしてしまうので(^_^;)、じっくり観ながら考える事はできなかったのですが、妖精のような雰囲気で、それも良いな、と思いました。
衣装はどれも素敵でしたが、特にラストの白ブラウスが素晴らしく似合っていてキレイでした。本当に「エリザ」でなければ・・。あの姿を見るのが一回キリになるのは惜しいと思う位です。
一カ所、良かったのが「死は逃げ場ではない!」をハズさなかった事! そこから「愛と死の輪舞」を歌うまでのトートには、感情の動揺が見え、引き込まれました。その後の歌も聴かせてくれたら、最高なんですけれどね(^_^;)。

エリザベートの瀬奈じゅん。普段の男役がどれだけ抜群にかっこ良いか、というのは棚の上に置いておいて・・。
可愛いはないでしょう? どちらかと言うと、
男子「やーい、やーい、ぶ○ー、ぶ○ー。」(失礼すぎて書けない・・)
エリザ「なによぉ・・(泣)」
母「本当は気が優しくて良い子なのよ・・」
って感じの、いじめられっ子タイプに見えるのですが・・(^_^;)。
エリザベートにはほど遠いです。活発にも、気が強くも見えません。男役の時の瀬奈から感じる包容力そのままの、ほんわか、気の優しい女性。
「その美貌が役に立つと~♪」も見た目に違和感あるし、一幕ラストの「ただ私の人生は私のもの」に、トートを圧倒する気迫もないし、それを言い切って許せる程の気品と美貌もない。あの場面のエリザベートが我が儘に見えたのも初めての感想でした。
配役自体がお気の毒ですし、もう一度観る事もないのでどうでも良いのですが、それこそ男役ダンスの時の「俺様パワー」で、トートを蹴り倒す位の勢いで暴れてくれた方が、瀬奈らしいエリザベートで面白かったのではないでしょうか。性格の謙虚さが、裏目に出ていると思います。彩輝のサヨナラですしね・・無茶はできない気持ちは良く分かるのですが・・。
見た目では、「私が踊る時」のブルー系のドレスなど、二幕の大人になってからのほうがやはり良かったです。歌は男役の時に、見た目と違って声が高いと思っていたので、思っていた通り、意外と良く出ていましたね。「私だけに」をしっかり歌いきったのには感心。努力は相当なものであっただろうと思います。
フィナーレのダンスナンバーで、やっとリラックスした生き生きした表情が見られ、とても華やかで良かったです。

フランツの初風緑。歌はすごく良かったです。歴代最高。上手い人なんだな~、と改めて思いました。
あまりじっくり観る気のおきない「エリザ」だったので、細かい事は良く分かりませんが、それ以外に特に発見はなかったです。瀬奈とのバランスは当然悪いですし、愛しているようにも見えないですし・・。相手が普通の娘役さんだったら、もう少し包容力を感じられたかもしれないですね。

ルキーニの霧矢大夢。かっこ良かったです。霧矢を観て、自分の中に「かっこ良い」なんて感想が出ようとは、今まで考えられない事だったので(^_^;)、素直に驚きました。役が良く似合っていて気持ち良いです。声は、轟のルキーニがこびりついている私としては、すこし高めに感じましたが、良く歌えているのは間違いないですし。今までの霧矢の中では一番良いですね。
役作りとしては、狂人の度合いが強い、高嶋政宏君にやや近い感じがしました。

ルドルフの大空祐飛。出てきた瞬間、足長い~、かっこ良い~、と思いました。衣装も豪華ですしね。スターブーツですしね(^_^;)。
単品で見ている分には素敵でしたが、瀬奈の息子にも、初風の息子にも見えず、さすがに大人に見えてしまうのが、学年を考えれば当然なのですが、若いイメージがあったので意外でした。そういう点で、ルドルフの坊ちゃん的魅力は物足りないかな。
歌は「闇が広がる」はまずまずながら、「ママは僕の鏡だから」は根本的に伴奏とズレていてひっくり返りました(^_^;)。パレードでもまたズレていてひっくり返り、この歌って難しいんだな~、と改めて思いました。

ゾフィは美々杏里。周りが爆弾だらけなので(笑)、妙にまともに、大人しく見えましたが、正統に良かったと思います。エトワールは立ち上がって「ブラボー!」と叫びたい位、華々しく素晴らしかった!! さすがです。
子ルドルフの彩那音は下手すぎて論外。見た目は可愛かったです。

エルマーの月船さららは見た目がかっこ良く、シュテファンの北翔海莉は声が立派なので妙にしっかりと強そうに見え、ジュラの真野すがたは台詞ともども頼りな~い雰囲気。
エルマーが旗頭で、実質シュテファンが動かしていて、ジュラは可愛い弟分なのね、という感じでした。別に意図した役作りではないでしょうけれど(^_^;)。
越乃リュウのツェップスは、すっきりとした二枚目のおじさま風で素敵。

「最後のダンス」の影ソロは、私も気が動転していたのか(笑)、歌っているのが月船だと知らなかったし、気づかなかった位なのですが、そんなに悪くはなかった気がします。
フィナーレの男役の群舞で北翔が最前列センターだったのが、分かるような(笑)、でも、そこまでしてくれるんだ・・と嬉しかったです。さすがに、しっかりと大きく踊れていて、良かったですね。

今回気に入ったのはマダムヴォルフのコレクション! 嘉月絵理は期待通りに派手だし、怖いし、上手いし、迫力あります。また、マデレーネの城咲あいも、スタイルの良さも色気も生きていて、暗い、妖しい雰囲気が素晴らしい。その他の娘役もダンサー揃いでしたし、鳥の二人も男役で怖いし、月組らしく、妙に妖しく恐ろしい一団でたまらなく面白かったです(^_^;)。
てっきり大臣だと思っていた一色瑠加が黒天使の長(しかも鳥まで!)で、ダンスのきれいな楠恵華がシュヴァルツェンベルクっていうのも、今回の小さな不思議配役の一つですが(^_^;)、二人ともがんばっていて良かったです。

ヘレネの花瀬みずかはとてもキレイに出ていましたね。役柄的には、あんなに可愛くアピールするのはどうなんだろう・・という気もしますが、あれだけキレイに出られるのは良い事だと思います。
リヒテンシュタインの紫城るいもとてもキレイでした。この役には勿体ない位。

私、爆弾が彩輝のトートだけだったら、月組「エリザ」はアリだったと思うんですよ。トートはその人なりの魅力で押せば良い、とても懐の深い役だと思いますし、他の配役を誠実に、ちゃんとベストを尽くしてさえくれれば。
彩輝トートが決まった時点で、「例えばエリザベートが花總まりで、ルキーニが轟悠だったりすれば、彩輝トートもアリだ。観たい。」と友達に言っていた位です。
まぁ、それは現実的にあり得ないにしても、例えばエリザベートが花瀬と紫城と彩乃かなみの3パターンだったりすれば、もっとバランスが取れた良い舞台になっただろうし、私も気持ちよく観られただろうと思いました。(他にも変えて欲しい配役はいっぱいあるけれど・・)

ヴィンディッシュ嬢の椎名葵は、前半歌をキレイに歌いすぎて迫力がなかったですが、後半のイっちゃっている表情がすごくて、びっくりしました。うーん、ちょっと歌と演技がつながっていないかも・・。
若手では、明日海りおがキレイで目立ちます。エーアンの歌手の五十鈴ひかりも抜擢でしたが、なかなか上手でした。


花組バウホール公演「くらわんか」


花組バウホール公演「くらわんか」、(B)(C)(E)バージョンを観ました!
私はもともと若手好きですし、谷先生の落語ものと言えば「なみだ橋 えがお橋」が良かったので、今回も個人的には世間のチケットの売れ行きに反して、観劇前からとても楽しみにしていました(^_^;)。物語は期待通りの力作で、面白かったです。
また出演者に関しても、超若手が多いだけに、上手いと思わせてくれる人は少なかったですが(^_^;)、全員に沢山台詞が振られていて、必死にがんばっている様子が可愛く、期待通りに見ていて楽しかったです。
「半分くらい顔と名前が一致しない・・!」みたいな、マニア心をくすぐる公演で(^_^;)、バウは実験劇場で良いと思いますし、公演期間も割と長く、チケットが取りやすかったですし、こういう公演は私としては大歓迎です。(A)(D)配役も観たいという好奇心を抑えるのに苦労しましたよ。

特に主演の蘭寿とむ、愛音羽麗の台詞の量はすごいですね。あんなに台詞の多い主役って、観たことがないかもしれません。蘭寿、愛音とも、初舞台時の成績が良かったので私の中では「上手い人」のイメージがあり、もともと心配はしていませんでしたが、それにしても本当に良く演じていたと思います。
今日、(E)配役を観てきたのですが、愛音は声が掠れていて、台詞が聞き取りにくい所がありました。毎日のハードな芝居の為かもしれないですし、アドリブ台詞にもあったので、風邪をひいているのかもしれません。その愛音をもり立てようとしているのか、前楽を観たせいか、最終配役で皆慣れてきたのか(^_^;)、他の若手たちが色々な工夫やアドリブを入れていて、公演自体とても盛り上がって楽しそうだったのが印象的でした。
しかし愛音を観ると、蘭寿がいかに上手かったかを感じますね(^_^;)。笑わさなければならない台詞が流れてしまわず、ちゃんと可笑しく感じられる所が多かったのは断然蘭寿でした。蘭寿本人としては、やはり(B)で観た時よりも(C)で観た時の方がずっと練れて面白く、配役変更も勉強になるだろうけれど、同じ役をずっと演じるのも勉強になるんだろうな、と感じました。

貧乏神は(B)が朝夏まなと。内容的にも外見的にも薄~い、弱~い所が若干ありましたが、とてもキレイで貧乏神の雰囲気は良く出ていたと思います。(C)の望海風斗は声も良く出ていたし、観ていて安心感がありましたが、朝夏に比べると頼もしそうに見える分、貧乏神らしさで言うと、朝夏の方が似合っていたような気も(^_^;)。(E)の祐澄しゅんは例の前楽公演の為か、演技やアドリブを色々工夫していて、他の二人と違う所が沢山あったのが面白かったです。(C)の安兵衛の時も思ったのですが、歌が割と得意なのでしょうか? 良い声だと思いました。

徳兵衛は(B)が天宮菜生。可愛すぎて遊女通いしそうな大人に見えないのがまず辛い気がしますし、台詞などもまだまだ幼いと思いますが、ラストの歌は割とまともな気が。その声を台詞に使ってくれ、と思いました(^_^;)。(C)の華形ひかるも天宮ほどではないにしても、見た目は可愛すぎて遊女通いしそうにないタイプですが、頼りないボンボンだ、という役柄をちゃんと理解して、見せているのが感じられ、さすが上級生だと思いました。(E)の朝夏は背が高い分、一番無理なく男に見えましたが(^_^;)、青天の鬘が意外と似合わないと思いました。貧乏神の方が見た目が良かったです。

延陽伯は(B)が初姫さあや。声も良く出て上手いですし、見た目も可愛いのだけれど、他の2人に比べるとまだまだあか抜けていないのは、若手ですし仕方ないでしょうね。(C)の桜乃彩音は思い切り良く演じていて気持ちよかったですし、またそれが可愛さにつながっていたのに感心。早くからヒロインに抜擢される人は違うと思いました。(E)の華城季帆も既に活躍している人なので安心して観ていられましたし、例の前楽で他の2人と色々演じ方を変えているのが面白かったです。

小糸は(B)が華城。こちらも上手かったです。トータル3役とはすごいですよね。(C)は桜一花。彼女も3役ですが、期待通りの上手さ。(E)は梅咲衣舞。研一なのに例の前楽で思い切り良く「幽霊ブキウギ」していましたし、見た目もなかなかキレイで驚きました。花組娘役は本当に多士済々ですね。

お初は(B)が姿央みやび。悪くはないけれど、見た目がちょっとゴツいのがもう一つ。(C)の華城は華形徳兵衛と共に、しっかり彼を尻に引いている演技を何げに見せていたのが面白かったです。(E)の桜乃は見た目が艶やかで見とれてしまう程でした。出来も十分。

他では、(B)お里の七星きら、(C)お咲の芽吹幸奈、(E)お咲の花咲りりか、(B)と(E)で源助を演じた日向燦が中では良いかな、と思いました。

汝鳥伶は文句なく頼もしく、城火呂絵は思いがけず最終日の公演を観る事になりましたが、初めて観た頃から変わらずお美しい専科さんでした。最後に面白い役で、楽しそうに演じていて良かったですね。


宙組大劇場公演「ホテル ステラマリス/レヴュー伝説」本公演&新人公演


宙組大劇場公演、「ホテル ステラマリス/レヴュー伝説」、1/1&1/23、1/18新人公演を観ました!

元旦に観てすぐに書かなかったのは、2F席で良く分からなかったというのもあるし、感想としてあまり良い事は書けないな、と思ったのもあります。そういう意味で、次に観る頃にはかなり良くなっているだろう、と期待を込めて観ました。
結果、確かに出演者は随分慣れて、良くなったと思います。
しかし、改めて「あまり面白くない作品だな」とも思いました。

自然の美しい、格式あるホテルが、倒産の危機に瀕した所を、思わぬ所で救われる、その主筋は面白いし、下級生まで細かく役が配分され歌や台詞が聞けるし、最後には皆で銀橋を渡るなど、ファンには演出も嬉しい。

しかしまず、物語が楽しめない原因として、ホテルが魅力的に見えない、というのがあると思います。
いくら客ではないにしても、外部の男(和央ようか)がいる前で、ホテルのロビーで大きな声でグチを言う従業員たち。料理長(遼河はるひ)まで場所柄をわきまえず支配人(水夏希)と喧嘩。その理由を「不安を持っているからだ」とステイシー(花總まり)はウィリアム(和央)に弁解していますが、そんなホテルを見て、ウィリアムは、「働いている人は良いんだけれどな~」みたいな事を言うでしょうか?  いくら本当は再建しなければならない野心があるとは言え。・・・まぁ、そういう裏の心まで和央は見せておらず、素直に「働いている人は良いんだけれどな~」と思っているだけに見えるのですが(^_^;)。

美談としてあるグリーン夫妻(美郷真也&鈴奈沙也)のバースデーの件も、あんなに大勢の従業員に囲まれてロビーで大合唱されたら嫌だ(^_^;)、と思うのは私だけ?
何だかフレンドリーで人情派だけれど、しっかりした上質のホテルには見えません。

本当は、もっと自然に近い、リゾート色の強いホテルと考えるべきなのかも。
例えば、「青く輝く海」の明るく開放的な雰囲気を、もっとホテル内部にも感じさせてくれれば、従業員のフレンドリーさも、良点に映ったかもしれません。
しかし、そうなると従業員のかっちりとした服装が不自然です(服装は今回全体的にイマイチ)。冒頭の黒エンビでの社交界シーンも、そのイメージには合いません。
やはり、従業員が私情で騒いでいるのがホテルの玄関口っていうのが、印象的にまずいのでしょうね・・結局の所は。

新公は、現代物の自然なお芝居は新人には難しいのだろうな~、と改めて思いました。
派手な衣装や演出でのごまかしが効かず、本公演で感じた物語の物足りなさは、演出でも、若さでも、アドリブでもカバーはされておらず(^_^;)、もう一歩の感がありました。
下手か上手いかという問題でなく、一回キリのイベントとして、新公が本公演以上に感動できる事は、良くある事だと思うんですよね。「あの新公は良かった」と言われる為には、それくらいのインパクトが欲しいです。
しかし個人的には、久しぶりに新公が見られ(宙組は「白昼の稲妻」以来)、しかも久しぶりに1Fの座席に座って観たので(新公はほとんどが立見)、それだけで本当はとても嬉しかったです(^_^;)。

ウィリアムの和央。茫洋と言ったら言葉が悪いかもしれませんが、ほわ~っとしたのが持ち味であり、和央の良さだと思うのですが、そんな和央の背中のネジを無理矢理まいて、テンポを上げているような、見ていて苦しさがありました。特に元旦に観た時は。
台詞の声が鼻のあたりにこもるような、少し舌足らずなのも気になり、前半の丁々発止の台詞のやりとりの辺りよりは、後半エリートとして堂々と登場してからの方が、ずっと存在感が出て良かったです。

しかしウィリアムって、アリソン(彩乃かなみ)と別れるのも彼女に決断させるし、ステイシーが抱きついてもそれ以上は自分からは何もしようとしないし・・。こういうのが正塚先生的「かっこ良い男」なんでしょうかね~?  私には何だかあまり良い男には見えないのですが・・。

新公の七帆ひかるは、幕開きの歌は緊張していたようですが、その他ではやはり歌声が良いのが一番。
スーツのズボンのラインも思った以上にスッキリとしていて、無理なく大人っぽく、男役らしく見え、「やはり背の高いのは特だな~」としみじみ思いました。
もう一歩、新公らしい覇気とか、創意工夫が足りず、大人に見える事を意識しすぎたのか大人しく見えるのは残念でしたが、新公メンバーの中では安心感があり、頼もしいですね。
今回の新公メンバーの中で誰が良かったか? と言われれば、やはり私なら七帆です。・・と言うか、他よりは良いので、主役は納得、という所でしょうか。

ステイシーの花總。新公を見れば、やはりどれだけ花總が上手いかが良く分かりましたが(^_^;)、何となく沈んでいて魅力がないような・・アリソンの彩乃かなみが艶やか過ぎるからでしょうか?  事務的台詞の多い色気を出しにくい役だとは思いますが、それでも醸し出す何か・・みたいなものを感じないのが物足りなかったです。
あと、演出面ですが、あの貧血で倒れて、転がって号泣、というのは・・現実的にあり得るのでしょうか?  何かの作品から取ったのかな?  これも不自然に感じるし、美しくもない気がします。衣装が不自然なのもありますよね、きっと。「スーツが汚れるじゃない」とか、気になりますし(^_^;)。
大体、ハイヒールで海辺の岩場を散歩しているのも、すごーく違和感あるんですよね・・。

新公の咲花は、可愛らしい娘役さんで今回の新公主役は嬉しかったのですが、まず冒頭のテープでの長台詞が悪く言えば棒読み気味で(^_^;)、以降もそれほど酷くはないにしろ、気持ちが台詞に入っていないな~、と感じる所が多く、ここが「花總は上手いんだな」と思った点です。
見た目が可愛らしいので幼く見えるのは、今回の役には不利。体型は随分スッキリして、花總まりの衣装も思ったよりはずっときれいに着こなしていました。歌も思った以上に上手かったのは収穫。期待株なのは変わらないので、まだまだこれからがんばって欲しいです。

アレン(水)はステイシーへの気持ちもちゃんと伝えられる場面があるし、ウィリアムよりずっとおいしい役だと思います。水は最近公演毎に頼もしく、おいしい役を、ちゃんとおいしく見せていました。

新公の和涼華は見た目すっきりとあか抜けているし、芝居にも歌にも安定感があるし、頼もしいという点では七帆と双璧。本当に、「末は香寿たつきか?」と思うほど、出来上がっているのを感じました。以前はそんな印象はなかったので、随分上手くなったのでしょうね。
しかし、結構渋い印象もあり、好みの問題かもしれませんが、私的にはあまり面白味がない気がしました。

プレスコットの大和悠河。動きの可笑しさ・・というよりはぎこちなさが、歌の可笑しさ・・というよりはマズさが、本気なのかギャグなのか、カッコつけてるつもりなのか笑えば良いのか、良く分からなくて、初日は、客席全体に微妙~な空気が流れていたのが忘れられません。
私は基本的に大和が好きなのですが、「いくら何でもこれはヤバいんじゃないだろうか?」と思いました。元旦の時点で感想を書けなかった理由がここにもあります(^_^;)。

新公の早霧せいなは、まだ笑わせようと狙って演っているのが、分かっただけでも良かったかも。
しかし、早霧もどちらかと言うと、大和と同じく「可愛くって魅力があって面白いんだけれどね~」タイプなので(^_^;)、全体的には大和と同じような雰囲気で、この役の正解は見えず終い。
誰かあの銀橋の歌を、ちゃんと聴かせて欲しいです。

大和を2回目に観た時には、ようやくあの歌はふざけた歌なんだというのが分かりましたし、姿の良さがパッと目を引くのを感じもしました。しかし、あの空回り具合はマズい気がしますよ・・。
キャリアを考えれば、演出家はそろそろ大和に無理をさせるのをやめて、あの魅力を良い方に生かす事を考えて欲しいです。何でも万能にこなすのが、スターの条件ではないと思うので。

アリソンの彩乃は、既に一度書きましたがとても良かったです。見た目艶やかで、金持ちのお嬢様っぽい勝ち気さも出ているし、ウィリアムと会話する所でも芝居の上手さを感じました。
新公の音乃いづみは下手ではないけれど、髪型、化粧を含め、魅力の点で彩乃に数段落ちる気がします。

マクファーソンの寿つかさは、「BOXMAN」に引き続きもうけ役。ほんのりと憎めないキャラになるのが寿の良い所。
新公の十輝いりすはその「BOXMAN」での不思議キャラもありますし、今回本公演の不思議キャラもありますし、ファンには結構顔を覚えてもらって、この役を演るのを楽しみにしていた人も多かったと思うんです。
しかし、確かに本人のぬお~っとした持ち味が出ていて面白い所もあったけれど、全体にはまだまだ。本役以上の面白さは出ていませんでした。寿もそんなに芝居の上手い人ではないですが、やっぱり十輝も上手い人ではないんですよね。それも分かっていたのですが、二枚目とは言えないこの役で、一つ殻をやぶって欲しいと、歌劇団も期待していたと思うし、私も期待していたので残念でした。
そんな中身に反して、見た目はどんどんキレイになっていて、冒頭従業員で踊っている所は、他の新公メンバーとは異次元のように華やかで目立っていました。七帆と芝居する所で、何とも言えない気安さが出ていたのは、同期ならではでしょうね。

本公演の白衣のエドワードは何者なのか?  どうやら皿を数えているようですが、それが仕事なの?  なぜに白衣?  耳のイヤホンは?  という、おかしな隠れキャラになっています(^_^;)。まぁ、十輝の為に作られた役だと思うので、演りやすいだろうとは思いますが、それにしても良い味出ていますよ。
ちなみに新公は、これまたそんな意味で(?)注目の暁郷でした。感想は・・髪型が変(笑)。それで笑いを取りにいったのでしょうけれど。普通の髪型で、あれだけ可笑しい十輝の個性はすごいと思いました(^_^;)。

ダニエルの遼河はるひは「THE LAST PARTY」に引き続き、ああいう頑固と言うか、厳しさのある男性の役が意外と似合っているような気がします。新公の真木薫はキレイだけれど台詞はまだまだ。最後の新公だけに、もう少し歌の聞ける役が見たかったです。
リンドンの悠未ひろは良い役で、ちゃんと誠実に演じていましたし、優しげな持ち味も生きていて良かったです。新公の凪七瑠海は上手かったですが、悠未の上着がぶかぶかで(笑)、見た目がちょっと可笑しくて気の毒でした。

未沙のえる、出雲綾、貴柳みどりは、それぞれ個性に合った役で安心して見ていられます。
新公でも、未沙の役の風莉じん、出雲の役の芽映はるか、貴柳の役の美羽あさひが抜群でした。
風莉は歌も上手いのはもちろん、工夫があって、笑わせてくれたのが嬉しい。美羽は今とてもキレイになっているだけに、今回本公演ともども配役で埋もれているのは残念。もう一度はヒロインがあっても良いと思う娘役さんです。

何だかすごく長くなってすみません(^_^;)。ショーは簡単に・・。
モンパリ77周年を記念して・・という通り、昔の宝塚を懐古する気持ちは分かるし、それからヒントを得たミニストーリーも悪くないと思います。しかし、こちらもあまり面白くないショーでした。

まず、衣装がイマイチ! 物語もですが。チープな上に、形も悪いし、色の趣味も悪いです。だから美しさに酔えず、おとぎ話のファンタジーにも酔えないような気がします。
あのかって見た事のない大きな装置に費用を全部取られてしまったのでしょうか。
私としては、それよりも、スターさんがキレイに見える事の方が大事なのですが・・。

次に、今更ベテランの和央&花總コンビに、この物語もないだろう? という問題。
特に、花總のジジの可愛さときたら感心する位で、和央との新コンビ誕生の歌は楽しい。けれど、こんな二人が見たいのではないのだけれど~、という思いが常にありました。
今回、芝居、ショーとも、和央にも花總にも元気がないように見えるのですが、役のせいもありそう。
それにしても、二人にとって、この公演は沢山主演している中のたった一つ。この公演がコケた所で、二人にとっては大した痛手ではないんだろうな・・みたいな。ここ一番の気合いを感じない、つなぎ感覚が見えるような気がして、どうにも乗れませんでした。
年末に熱い星組公演を見てきたばかりだからでしょうか(笑)。

「BOXMAN」の時も書いたのですが、和央の顔色が悪いのも気になります。「BOXMAN」や今回の芝居はスーツものだから良いとしても、ショーはもっと口紅を赤くして、せめて姿の華やかさを感じさせて欲しいです。
また「長髪の和央」「鬘の和央」と言っても良いくらい、鬘が得意のイメージが私の中にあったのですが、今回のショーの鬘は意外な程イマイチです。プロローグも、オーレリアン登場の場面も。

最後に配役問題。和央&花總のデュエットは確かに美しいですが、多すぎるでしょう、いくら何でも。
幕開きのクシダ(未沙のえる)&ヨンヨン(出雲綾)の歌には手拍子が入るのに、最後の大階段のデュエットで和央と花總が銀橋に出てきた時に拍手がなかったのには驚きました。客席もいい加減冷めている気がします。演出のせいですよ。
そして若手がさっぱり使われないのは、いつものことですが、ひどすぎます。さすが若手男役潰しの宙組!!(・・だんだん怒り入ってきました)
ストーリーが一通り終わった所へ、銀橋に登場したのが水&大和だったのには正直がっかりしました。大和なんて、第3場と同じような白の軍服ではないですか。
せめて遼河や悠未、引いて七帆や十輝くらいなら、銀橋を渡らせてくれても良さそうなものだと思うのですが。宙組生まれの長身軍団が公演毎に頼もしさを増しているのは確かで、活躍させてくれればもっと宙組は面白くなると思うのに・・。

このショーで良かったのは、花總の白ダルマ。分かっちゃいるけれど相変わらず足キレイ長い!
水中心の大階段の白コートダンス。水が一番かっこ良く見える瞬間です(^_^;)。
髪型がラブリーすぎるロケット。かなりインパクトあります(^_^;)。
そして、咲花、早霧、花影アリス、凪七のアンファン。皆とてもキレイで可愛かったです。


「WEST SIDE STORY」大阪厚生年金会館大ホール


嵐の「WEST SIDE STORY」、大阪厚生年金会館大ホールへ1/6に観てきました!

嵐だったら上手くはないだろうけれど、若いから「WEST SIDE STORY」の物語には合うだろうと楽しみにしていたのですが、その予想通り。
役の設定通りの少年少女たちの懸命さが物語にマッチして、とても気持ちよく楽しむ事ができました。

トニーの櫻井翔。嵐のメンバーは全体的に何となくしか知らなかったのですが(^_^;)、登場した瞬間、「トニーだ~」と思いましたよ。甘く優しい雰囲気、白のシャツが似合っている!
歌も台詞も声が出ていなくて、その点トニー役者としてどうよ? とは思いますが、私が演出家でも、あの舞台に出ていた少年達(皆ジャニーズなのでしょうか? プログラムが高すぎて(3000円!)買えなかったので、良く分からないのですが^_^;)を並べて、誰をトニーにするかと言われたら、彼を選ぶだろうな~、と思いました。

その点では、ベルナルドの松本潤も、リフの大野智も、見た目は役の雰囲気がとても良く出ていましたね。
アクションやA・ラブ、ベイビー・ジョンも、その役らしい見た目の少年が演じているのが、観ていて嬉しかったです。
トニーやベルナルドよりも、全体に回りの少年達の方が上手かったような気がしたのですが・・(^_^;)。
松本君は雰囲気は良かったけれど、彼も声量がもう一つなので、ベルナルドにしては存在感が薄いかも。
大野君は歌も意外と良かったです。メンバーの中では上手い方なのかな。

マリアの和音美桜は期待通り。可愛らしい見た目がマリア役に合っているし、歌えるし、芝居も良いし、申し分なかったです。
あえてつっこむなら、黒塗りの化粧がテカテカしていて、外部の舞台とは言え、もう少し何とかして欲しかったな~、というのと(でもアドバイスする上級生もしませんしね^_^;)、コロコロしているので「華奢だ」と言われるマリア役としては違和感があったという事くらいでしょうか。

アニータの天勢いづるは、観る前から分かっていましたが、痩せすぎで色気がないのがこの役には辛い所。しかし、他のメンバーも全体的に子供なので、あまり色気ムンムンの人が演じたら浮いたかも(^_^;)。今回のメンバーの世代には合ったアニータではないかな、と思いました。
マリアのお姉さん的雰囲気は無理なく出ていて、2幕のマリアとのかけ合いは、和音の上手さもあって、今回の作品中一番感動したナンバーでした。

グラジェラ他、ジェット団の娘たちは、皆色っぽかったですね~。
エニーボディズも上手でした。誰か知りたいのですが・・何せ、プログラムがないもので・・(^_^;)。
大人ではシュランク警部が、序盤台詞ががなり過ぎで聞き取りにくくて嫌だったのですが、後半の人格の悪さもさらに強烈で、ある意味イヤ味すぎてインパクトあったかも(^_^;)。
ドックはすごく良い雰囲気でした。

せっかくの生バンドなのに、開演前と終演後の演奏は入れて欲しかったなぁ~。嵐が出てれば、それで良いのでしょうか?
あと、カーテンコールが全員無表情なのも、すごく残念でした。
そこだけ格調高く、本気モードをアピール?
せっかくの可愛いメンバーなんだから、素の笑顔が見たかったです。