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琥珀色の雨にぬれて/Cocktail

花組/宝塚大劇場3/1〜4/8・東京宝塚劇場5/11〜6/23


JIMMY
  Date: 2002-06-30 (Sun)

匠ひびき ザ・ラストディ in 御堂会館(大阪)観てきました!
チャーリー(匠)好きの母が、チャーリーのいない花組公演を観に行く為に乗った、東京行き新幹線の車中、公衆電話からゲットしてくれたこの公演のチケット。段上がり、技術スタッフ真後ろのセンターという最高の席でした。母の愛かもしれませんが、新幹線の公衆電話というのは、実は狙い目なのかもしれません(^_^;)。

中継は「Cocktail」千秋楽の舞台から。
代役バージョンは生で観ていないので、あまり比較するような事を書くべきではないと思うのですが、特に違うと思ったのがグラッド・アイとブラック・トルネード。グラッド・アイの楓沙樹がプリメーラの瀬奈じゅんに襲われる前に、顔を叩かれていたのが面白かったです。振りも全然違っていましたね。
でも、「ダイヤモンド・アイズ」、そして今回の代役と、楓は最後の最後に、本当に良くがんばったと思います。
後、彩吹真央のグリーン・アイズの歌が良かったです。瀬奈は、ミリオネラの赤の衣装(大劇場で春野寿美礼が着ていたものとは違います)が良く似合って、かっこ良かったです。

そして、何といっても頼もしかったのは大鳥れい! スクリーンの鑑賞なので、客席も割と静かだったのですが、オーロラは千秋楽とあって、「不思議な〜〜(しゃっくり)」の間を、すごくたっぷり伸ばしてくれて、大阪の場内も沸きました。
ムーラン・ルージュの奮闘といい、万一チャーリーが倒れても、小脇に抱えてソデまで運んでくれそうな男前っぷりに、惚れましたわ。バンザイ、みどりちゃん(大鳥)!!

「チャーリーズ・バー」の彩吹、蘭寿とむ、愛音羽麗の銀橋渡りが始まった頃から、場内にわかに緊張。
幕が開く!。息をつめる場内。しかし、なぜかカメラは引き(^_^;)!!
そして、一瞬の間のあと、チャーリーの歌い出しと共に、やっとチャーリーの姿がスクリーンいっぱいに映りました。「ひゃぁぁぁ〜〜」という歓声(?)と、拍手、拍手!!

「日常歩くのに支障はない」とは言っても、やっぱり何だかカクカクしているチャーリーの足取り。全体に振りは踊らないように変わっていて、大劇場の前楽の頃のような痛々しさは抑えられていました。できる範囲で、精一杯全力投球しているのが分かります。
やはり黒エンビのカクテル・キングが良かったですね。踊らないバージョンの振りまでつけに来てくれたらしいヤンさん(安寿ミラ)の愛情が嬉しいです。そして、踊らなくても、やはりチャーリーの黒エンビ姿は一級品! 美しかったです。ここで一番泣けました。

そして、パレード。ピンクの総スパンの衣装は、おそらくTCAの為の新調品ですね。「スターの小部屋」で他組のトップさんが色違いのものを着ているのを見ただけですが、気づいてしまいました(^_^;)。幕が閉まる時、出番は元から分かっていても、あまりにも短いと感じました。

サヨナラショーは基本的に大劇場と同じ構成。気がついた所では、オープニングが「琥珀色の雨にぬれて」に変更。「カナリア」の赤いスーツでのフィナーレナンバーがカット。「Asian Sunrise」アジアン・パワーのダンスも、後半チャーリー抜きでした。ですから全体に、少しだけ、短かったのではないかと思います。
でも、「チャンピオン!」の一人タンゴの再現はありました。最後の最後とあって、動かない足をまた懸命に動かそうとするチャーリーに、涙がこぼれました。

サヨナラの挨拶。記憶で書いているので多少違うと思いますが、このいまわの時になって、目にいっぱい涙を溜めながら「チャーリーと呼ばれていました・・ただ、自転車に乗っていた・・それだけです・・。」と言うチャーリーに、母娘で秘かに爆笑。
「みんながチャーリーがんばれ、チャーリー負けるな、って言ってくれました。」という話につながったのですが。彼女の挨拶、とても正直で、関西人らしい笑いもあって、でも、ちゃんと気持ちがこもっていて、とても好きです。

正直、もし足が全快したなら、そして、まだトップでいられたなら、この公演を経たチャーリーは、もっと素晴らしくなるだろうなぁ。今の花組メンバーも良いし、この体制の花組をもっと観たかったなぁ、という気持ちは今でもあります。

でも、女優になるらしいチャーリー。続けてくれる事、とても嬉しいです。綺麗な人ですから意外と(おいおい)活躍できるかもしれない、という気もします。少なくとも、次の舞台らしい来春の「レディー・ゾロ(仮題)」は、似合いそうでかなり興味が沸きました。
チャーリーはもううんざりしているかもしれないけれど(^_^;)、私も言っておこうかな。「がんばれ、チャーリー!」。
これからの彼女を楽しみにしたいです。

初めて見ましたが、良い企画ですね。サヨナラ・ライヴ中継。
スクリーンで3,700円は高いと思うのですが、どうしても観たい人には、お金に換えられない価値があります。どうしても見たい人だけ、見れば良いのではないでしょうか。
おそらく、販売ビデオ用のカメラロケーションなのでしょう。客席の後方の人が双眼鏡で覗くよりも、チャーリー表情が鮮明に見られただろうと思います。あまり期待していなかっただけに、映像環境はかなり満足のいくものでした。ライヴの興奮、同じ空間で見送る感動には替えられないけれど、「見たな〜」という気にはなりました。
お気に入りの生徒さんの一人。若手の頃からずっと良く見ていただけに、一つの時代が終わったな〜、という気がしますね。特に、私の中の花組にとっては。


http://waiwai.ciao.jp/takarazuka/index.html


Luminous(るみなす)
  Date: 2002-06-27 (Thu)

『琥珀…』に続いて上演された、レビュー・アラモード『Cocktail』。チャーリー好き、お酒好き(^^;、J-POP好きという私には、まさにばっちり3拍子揃ってストライクゾーンに入ったショーでした。せっかくですので、このショーについても書いてみたいと思います。

タカラヅカのショーが、カクテル(お酒)という具体的な言葉をイメージして作られるのは、意外に珍しいことではないかな、と思います。私が知っているショーは、あるムードを現すような抽象的な言葉や、せいぜい季節や地名などからイメージを膨らませた内容のほうがかなり多かったように思います。それが今回は、カクテルというテーマでお酒にまつわるストーリーが組み立てられているのが新鮮でした。「シャンペン・タワー」や「ワイン・バー」など、過去のショーでもシーンごとにお酒がテーマになったことはありましたが、全編がお酒だなんてなんてノンベの私にはうれしい(^^)! しかも、特にカクテルは、カラフルな姿で夜をいろどり、好みのお酒を組み合わせればオリジナルの楽しみも無限に広がる、大人ならではのツウのお酒かなと思いますし、スタンダートでも名前を聞くだけでロマンを感じるカクテルもあります。だからこそ、タカラヅカのショーにはぴったりかな、と幕開き前から期待していました。

大劇場初日の第一印象では、やはり『GROLIOUS!!』にイメージと重なるな、という感想。宙組はズンちゃん(姿月)のサヨナラで歌がメインだったのに対し、花組はチャーリー(匠)のサヨナラでダンスがメイン。蛍光色やパキッと鮮やかな色が使われる点も、サヨナラをきっちり意識させて泣かせてくれる構成も、けっこう似ていると思いました。問題の色使いですが、派手な中にもいちおう統一感は感じますので、個人的には苦手ではありませんでした。有名なナンバーを集めた選曲も含めて、藤井さんのショーはこうしたパッと明るいイメージが持ち味なのでしょう。いい意味で「親しみやすい」、あるいは意地悪く言ってしまえば「下世話」(?)かもしれません。でも、頭を使わずに楽しめて、最後にはウルッと感慨に浸らせてもらって…素直に、好きです。そして回を重ねて観劇し、いろいろな出演者バージョンを見ることになるうちに、宙組とダブったイメージは完全に消え去り、現在の花組ならではの『Cocktail』というショーの個性に、たっぷり酔いしれることができました。

冒頭のカンカンも中詰のラテンも、タカラヅカではお約束のシーンではありますが、そこにお酒をしっかりからませているのが良いです。ここでついつい私が注目してしまったのは、ヒロイン役のみどりちゃん。女性が率先してガバガバ飲んで盛り上がる、という豪快ぶりが素敵です(と、個人的に勝手に共感を覚える酒飲みの私^^;)。タカラヅカの娘役トップには清らかに美しい少女タイプが多く、私はいつも物足りなさを感じているのですが、みどりちゃんはオトナの女性のムードを醸し出せる上に、こうしたじゃじゃ馬な役柄もバッチリ決まるんですよね。もう〜尊敬しちゃいます! 下級生たちやシブイ上級生、娘役(女役)ダンサーの見せ場も適材適所にあり、花組の層の厚さを実感できる作りもさすがでした。

チャーリーズ・バーからは、ひたすらサヨナラ公演チック。私は、大劇場バージョンでも、東宝代役公演でも、そしてチャーリー復帰公演でも、毎回まんまと泣かされてしまいました。演出によっては、もっとからりと明るくサヨナラする方法もあっただろうとは思います。でも、本公演1作品だけでトップを卒業していくチャーリーとそのファンにとっては、これぐらいベタな「泣き所」があることが救いになったような気がしています。涙は我慢せずに流したほうが、心の中はけっこうすっきりできるのだろうと思いますし…。

ここでもうひとつの話題が、サザンオールスターズや長渕剛という既存のJ-POPナンバーを使うことでした。オリジナル以外では、海外のスタンダードナンバーが主流のタカラヅカでは確かに賛否両論あるだろうと思いますが、J-POP好き(というか、ニューミュージックと呼ばれていた頃の歌謡曲好き<世代がバレる^^;)の私には大歓迎でした。

サザンも長渕も、キャラクターや歌い方の個性が強いので、好き嫌いが分かれるアーティストだと思います。事実、私自身も彼らをそれほど好きなわけではありません。最初に彼らの曲が使われるという情報を聞いた時は「をいをい(^^;)とも思いました。特に「乾杯」は数年前のヒット曲ですし、披露宴用の一つ覚えとして歌う男性諸氏を何度も見てきて、すっかりオヤヂ化されてしまったようなイメージが正直ありましたからね(苦笑)。

でも今回ショーの中で聞いてみて、好みは別にして、やはり厳しいプロ・ミュージシャンの世界でビッグネームに登りつめた人達の作品は、メロディラインや歌詞のはめ込み方が違うな、と感心しました。楽曲というのは、オリジナルの本人以外の人が歌った時、あるいは器楽曲になった時に、掛け値なしに真価を発揮すると私は思っています。そういう点で今回のサザンや長渕作品は、チャーリー(匠)やみどりちゃん(大鳥)、オサ(春野)やゆみこちゃん(彩吹)が歌うことで、オーケストラが演奏することで、メロディの美しさが際立って聞こえました。歌詞はほとんどそのまま(抜粋ですが)、アレンジもたいして変わっていないようでしたから、あの感動は曲そのものが持つパワーが大きいからこそ、ではないでしょうか。そして、海外の曲に日本語の歌詞をあてこむ従来のスタイルとは違って、もともと日本語を載せるために作られた曲だからこそ、ひとつひとつの言葉やメッセージが客席により強烈に伝わってくる気がしました。
そうそう、DA-PUMPは最近すぎて自分自身ではリアルタイムで聞いた世代ではないのであまりピンと来ないんですが、でもバスケットという現代っ子を描いたシーンに合っていて、これはこれで微笑ましいなぁと思いました。(でも、イマドキのバスケキッズは前髪クルリンとか巻かないと思うので、髪形などは今風にちょっと研究してほしかったけど…^^; 花組って意外に、こういうイマドキのシーンで髪型がクラシカルなんですよね^^;)

とまぁ、あちこち話題が飛んでまとまりませんが、『Cocktail』というショーは無限大にイメージが広がる世界だと思いました。例えば今後また、どこかの組で『Cocktail II(ツー)』が上演されてもけっしておかしくないかなぁ、とも思います。それでも単なる再演ではなくシリーズ作として、お酒の名前も変えたりして全場面を新作にして作れそう。私だったら「ブラディ・マリー」で吸血鬼(ヴァンパイア)を、「チャイナ・ブルー」で楊貴妃のような女性を登場させてほしいなぁ、とかいくらでもリクエストできそうです。とにかくいろいろなイメージが果てしなく広がるショーに、大満足の私でした。

いろいろありましたが、素敵なCocktailの大成功とチャーリー卒業を祝し、乾杯♪

花組のみなさん、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました。

Luminous(るみなす)
  Date: 2002-06-27 (Thu)

3月1日の大劇場初日から6月23日の東宝劇場千穐楽まで、言葉では到底語り尽くせないほど、様々な想いで観劇した花組公演『琥珀色の雨にぬれて』と『Cocktail』。あまり長くはない私の宝塚観劇歴の中で、最も強烈な想い出を残す作品となりました。
大千穐楽も無事に終わった今、やっと心の中で少しずつ「文章にしてみようか」という気になりましたので、うまくまとまりませんが想いのままに書いてみました。ただし、私的な想いから、本役・代役とも演技者についての感想は一切語ることができませんので、完全なる「作品」への想いになっていますことを、お許し下さい。

雪組『エリザベート』で宝塚にハマった身としては、その後の“いかにもタカラヅカ”なオリジナル作品に触れるたび、好き嫌いが激しく分かれる自分に苦笑してきました。夢みたいな王子様お姫様の話や、悲劇性を強調して美しく幕を閉じようとする芝居。フリルの衣裳とスタンダードポップスを合わせつつ、ロックやジャズはあえてダサく演出するような(!)ショー。ご贔屓がいるからこそかろうじて見ていられる、という程度の作品があまりに多かった。きっとそれは歌劇団のセンスがどうこうというより私自身が「王道・タカラヅカ」を好きではない、という理由だろうと自覚しています。

今回の『琥珀…』も「名作の再演」と聞いた時には正直、期待していませんでした。『ダル・レークの恋』も『ノバ・ボサ・ノバ』も『うたかたの恋』もあまり好みではなかった前歴(^^;がありましたし。それに、自分で生の舞台を見る前に初演を知ろうとは思わない性格なので、友人が「観るならあるよ」と言ってくれる初演ビデオの誘いを断り、ただただ、自分にとって大切な花組公演と受け止めようと初日に臨みました。

その結果、自分でもびっくりするほど心に響きました。チャーリー(匠)と花組さんが大好きという理由もあるとは思いますが、作品自体が心にしみたのは本当に久しぶり。

特に『琥珀…』は、程よい明るさも込めつつ、人生の機微をストレートに描く作品。根底に流れているのは「セ・ラ・ヴィ〜人生ってこんなもんさ」という、人間の切なさだと思います。キレイ事でもええかっこしぃでも誇張でもなく、登場人物それぞれの人生がさりげなく、しかしハッキリ描かれている。さすがは柴田作品だと思いました。

クロードとシャロンの恋、そこにルイとフランソワーズの想いが交錯する。こうした作品を「三角(四角)関係」とか「婚外恋愛」として受け止める方もあるかもしれないですし、そういう方にはあまりピンと来ない部分もあるかもしれません。でも私は、一切駆け引きなしに人を好きになってしまうクロードやシャロンがとっても愛おしい。

貴族として育ったクロードは、幼少の頃からフィアンセが決められていて、自分も何の疑問もなくフランソワーズを将来の妻だと思っていた。なのに突然、美しく如才ないモデルのシャロンと出会い、初めて自分から人を好きになる。若者なら当然あるだろうシチュエーションを、誰が止められるでしょう。朝の森で出会い、クラブ・フルールでチンピラにからまれた彼女を偶然にも救った彼。でも、青列車に乗り込むまでは「本気」の恋というより、ちょっとだけゲーム感覚(失礼ですが)に恋を楽しむ気持ちもあったのかもしれません。そう、ジゴロのルイのように。でも、夜の雨を見ながら展望車で会話をし、シャロンの琥珀の指輪を見つめる瞬間、完全に恋に落ちたのかな、と思いました。強引な一目ぼれではなく、偶然が重なって徐々に惹かれあっていく二人を、無理なく描いている脚本に惚れました。思わず、観ている自分もシャロンになったような気分に…。

クロードは、一面だけを見れば「優柔不断な浮気男」かもしれませんが、けっして私はそうとは思いません。ただひたすら、その時々の自分の気持ちに正直に行動してしまう人。理性や世間体では、自分の気持ちを偽れない人。そう思います。自分を追ってニースに来たフランソワーズの事は心から心配してシャロンの元を自ら去りますし、シャロンと再会したフルールの夜には激情のまま彼女の部屋を訪ねます。そして、オリエント急行で旅立つ時に家にいるフランソワーズに一つも嘘をつけない。事態を取り繕うともせず、ただ荷物を持って出かけてきてしまった…。とにかく「純粋でぶきっちょ」なんでしょうね。

それでも一夫一妻制の社会では、彼の行動を万人に理解せよ、というのは難しいかもしれません。でも、結婚って、恋人って何なのでしょう? 後から出会ってしまった人を好きになる気持ちを抑えられないクロードの心情、私にはわかる気がします。家や仕事や名声をすべて無くしてしまうかもしれないけれど、つき進まずにはいられない。まさに「すべてを賭けた恋」だったんでしょう。本当の「浮気男」なら、もっとうまく立ち回れると思います。そして、シャロンも同じ気持ちだったのでしょうが、少なくともクロードよりは恋愛経験は豊富なはず。だからこそ、まだ大好きなクロードのことを妻の前で「この人はお坊ちゃんなの。もう私、うんざりなの」と憎まれ口をたたく。自分の言葉でクロードをあえて傷つけることで、恋の痛手や未練を減らそうと、きっぱり別れようとしているのではないでしょうか。なんていじらしい…。後姿で去っていくシャロンは、きっと涙をこぼしていたと想像するのですが、それをあえて見せない演出もイキです!

また、ここでの「お坊ちゃん」や「坊や」という言葉を、私は額面通りに受け取りたくないな、と思いました。「お坊ちゃん」は「世間知らず」という言葉にかかるよりも、シャロンにとっては別世界の「貴族」ということを言いたいのではないか、と。だからフランソワーズにも「お嬢さん」と呼びかけている。「お嬢さん・お坊ちゃんの住む世界と、私のいる世界は違うのよ」というような、クールなマヌカン女を演じることで、恋の幕引きを実に鮮やかにキメているシャロン。私個人の解釈ですが、そう思っています。

ラストシーンも素敵です。一度離れた二人の心は戻らないことを、二人ともわかっている。でも約束通り、同じ日、同じ時に、琥珀色の雨を見ることができた。琥珀色…セピア色にも近い色の雨は、そのまま「美しい想い出のよう」な雨だった。二人の恋は実らなかったけれど、それぞれの心の奥でひっそりと生き続け、ずっと二人を支えてゆくのでしょうね。

時間軸としては、ラストシーンよりも冒頭部分が後にくる、という構成も心憎い所です(つまり、芝居の内容はずっと「回想シーン」形式)。一度ラストまで観てから、再び冒頭から見た時「現在の彼は、きっと本来の貴族としての生活空間(恐らくフランソワーズの元に戻って)で暮らしているのだろう」と想像しました。でも、いまだにシャロンの幻影を求めてクラブ・フルールに出入りしている。そして、雨が降るたびにシャロンの想い出を抱きしめている。当時から店に居た女性マオが、二人のことを一切知らない様子なのが、また、奥ゆかしい想い出なのだと思えて、いっそう切なくなります。ルイとシャロンのことはすっごく話題になったのに、クロードのことは知らないのですよね…。ジゴロの世界と、貴族の社会はやはり情報も違っているのでしょうね。

貴族に生まれ、貞淑な妻(フィアンセ)を支えて生きなければいけない、クロード。

売れっ子モデルとして、パトロンに支えられ彼らに応えなければいけない、シャロン。

ジゴロ(ダンサー)を生業とし、恋を一番のタブーと心得なければならない、ルイ。

それぞれ理由は違いますが、3人共本当の意味で「恋」をしてはいけなかった人だったのかな、とも思いました。ところが、その理性が揺るぐ程の異性に出会ってしまい、すべてを失ってもいいと、恋に走った。クロードとシャロンは複雑ながらも両想い、ルイはシャロンに完全に片思いだったものの、たまたまシャロンの心の隙間を埋める機会があったのだから、それもまたひとつの「恋」と言えるでしょう。

ラスト前、ルイの「つまづきはしたが、後悔はしていない。むしろ自分にも熱い血が流れている事を知って嬉しいくらいだ」という台詞が、すべてを物語っているような気がします。おそらく、クロードもシャロンも同じような気持ちを抱えて、これからの人生を生きていくのでは。でも、おそらくこの先は誰も「恋」はしない。「人生のパートナー」は見つけるにしても、本当の意味で「恋」はせずに、それぞれいちばん愛した人の想い出を抱えて、生きていく。一番好きな人とは一緒になれないのが人間の常かも…。

うれしいこと、幸せなことよりも、切ないことのほうがもしかすると多いのが人間。それでも、なんとか生きていかなければならない人間。

それが人生というもの…「セ・ラ・ヴィ」なのでしょう。

生きる事の切なさを、さりげなくも確実に描いた大人っぽいストーリーに浸りました。

PS.ショーのほうも書こうと思っているのですが、思いのほか長文になってしまったので機会をあらためてまたお邪魔しようと思います。

すっぴん
  Date: 2002-06-24 (Mon)

花組東京公演、3回観劇した感想です。

1回目は初日近くそして後半2回、最後に見たのは20日で、運良くチャーリーの姿を見る事ができました。


『琥珀色の雨にぬれて』

このお芝居は初演(東京公演)を見たのですが、若葉ひろみのシャロンと大浦みずきのルイが今でも強く印象に残っています。
そして、ラスト近くのフランソワーズの台詞「2人の傷つけ合いか、いたわり合いか知らないけれど、私の前で私を通り越した言葉を交わすのはもうやめて!」は核心を突きすぎて怖いな(?)と思うのですが、好きなんですよ〜。

最初に今回の芝居を見た時、う〜ん。
セットはともかく、台詞も、歌もそんなに大きく変えている訳ではないのに、見ていて、なんだか落ち着かない気分になりました。
これって、柴田風な部分と正塚風な部分が一本の芝居の中で入り交じってあらわれてくるので、芝居の流れにうまく乗れなかったせいでした。
2回目からはそんな事はなかったですから・・・。

春野寿美礼のクロード
クロードは”自由気儘な”シャロンよりも、自分の気持ちに素直な人物なんですよね〜。
文字通り駄々っ子の坊や。
この役は、もの凄〜く芝居の上手な人が演じるのか、素のまんまで見せてしまうか、どっちかだ思うので、ちょっとイメージが違ような気がします。
春野寿美礼のクロードだったら、シャロンの事がフランソワーズにばれないようにうまくやるでしょなんて思うのですが・・・。
初日近くに見た時は、なんだか堅いお芝居してたのですが、やはり後半になると彼女なりのクロードになっていて、驚きました。
歌は、どの歌を聞いても、耳に心地良かったですね。

大鳥れいのシャロン
初演のシャロンの豪華で色っぽい美しさとは違うけれどきりっとした美しさのあるシャロンでした。
今の時代に合うのはこっちのシャロン像かもしれません。
クロードとの再会のラブシーンが、色っぽくないのは演出家の意図なんでしょうが、どうしようもなく引かれ合っている2人には見えなかったのが残念。
最後の駅の待合室の場面の大鳥れいのお芝居は好きです。
相手の事を思って、身を引くシャロンの台詞に説得力がありましたから。

瀬奈じゅんのルイ
初演のプログラムを見るとルイは28才のジゴロ。
大浦みずきのルイはもっと大人のイメージだった記憶があります。
瀬奈じゅんのルイは実にかっこいいのですが、台詞をしゃべると、真っ直ぐな青年。
そのせいなのか、クロードとは「仲良しコンビ」になってしまって、ライバルである緊張感をあまり感じませんでした。
この人にはクロードの役の方が似合うと思うのですが、どうでしょう?

遠野あすかのフランソワーズ
もっと、歌は上手な人だと思っていたのですが、それ程うまく聞こえなかったのは残念でした。
フランソワーズはそのまま演じてしまうと、キツイ人になってしまうので、どこか、ふんわりとしたやさしい雰囲気が出せると良かったのにと思います。

役替わりメンバーについて、といっても大劇場公演を見ていない私には本役さんなんですが・・・

彩吹真央のミッシェルは、粋なという部分を除けばあとはピッタリでした。
最初見た時は、棒読み台詞のようで、この人こんなにヘタだった?とびっくりしましたがジゴロの役より、こっちの役の方が向いているのではないかと思います。

蘭寿とむのピエール、一緒に見た友人に「ソルーナさん?(磯野千尋)」と聞かれて一瞬絶句したけれど、雰囲気は似てるんですよね。
初演の時、この役はソルーナさんが演じてましたし・・・。
現代っ子ジゴロで、若々しさもあって目立ってました。

ジゴログループでは、やはり楓沙樹が一枚上手。
可愛いけれど妖しい愛音羽麗、いかにもな雰囲気の桐生園加それとは対照的にす〜っと立っている未涼亜希。
この場面になると、ついついオペラで1人ずつチェックしてしまいます。

印象に残ったのは、夏美よう扮するシャルルがニースのホテルのロビーでエヴァに「君に感謝しているよ。いや、それ以上に愛しているがね・・・」と話す場面。
なんか、しみじみとした気持ちになりました。


『Cocktail』

このショーは藤井先生サヨナラバージョンという事で、宙組の『GLORIOUS!』とイメージがダブリます。
元気なオープニング、ちょっと笑わせて、しんみりさせて、そして明るいフィナーレ。
ミッドナイト・サンの場面で、銀橋を渡る花組メンバーと挨拶を交わすトップスターというシチュエーションが全く同じなので、余計にそう感じたのかもしれません。

ダンスが得意な匠ひびきに合わせて、ダンスで魅せる構成になっていて、振り付けに安寿ミラを起用してくれたのも、元安寿ファンとしては、嬉しかったですね。
残念な事に匠ひびきの踊る姿を見る事はできませんでしたが・・・。

いつもの事ながら、詰め込みすぎ(?)とも思いますが、踊るべき人が踊って、歌うべき人が歌う(当たり前の事なのに、なかなかない)と見応えがあります。
そして、意外にアダルトな場面もあるんですよね〜。
劇場の観客の半分近くが女子中高生という日があったのですが、なぜか妙に緊張してしまいました。

出演者について

春野寿美礼は精神的にも肉体的にもとても大変だったと思うのですが、安定感を感じさせてさすが。
しかしこれが、長所でもあり欠点でもあります。

大鳥れい、”酔っぱらい”がこんなに似合う娘役トップはいないでしょう。
TCAの時にも思いましたが、頼りになりますね。

瀬奈じゅんは文字通りバ〜ン!と登場。

今回の注目は彩吹真央、本公演でこんなにこの人の歌を聞いた事はなかったんじゃないでしょうか。
ミント・ジュレップ3人の銀橋渡りの場面、客席にガンガン視線をとばす2人に煽られる事なく、真ん中でにこにこと歌っている姿がツボでした。

ブルー・ムーンの場面の矢吹翔、歌も良かったのですがスタイルの良さに目がいってしまいました。


20日の公演で見たチャーリー(匠ひびき)について

ショーの開演アナウンスはチャーリー、そこで客席から拍手。
登場はクローバー・ナイトの場面から、ピンクの衣装で舞台の真ん中に立つチャーリーの姿に大きな拍手!拍手!
今まで、こんなにチャーリーの一挙手一投足に注目した事があったかしらというくらい、オペラグラスでチャーリーの姿を追っていました。

拍手もしたいけれど、オペラ覗くのも忙しい。
手が4本あればいいのに、という気持ちでしたね。
周りの人も同じ気持ちのようで、熱いけれど想像していたよりも静かな客席でした。

足はかなり悪そうで、ほとんど足を動かす事なく、手と眼でダンスしている状態。
でもその眼力は凄かったです。

真ん中で歌っている時はそれ程不自然な感じはないのですが、普通に舞台を歩いて移動すると、その足取りがぎくしゃくして、ハラハラしてしまいます。

黒燕尾のキールたちが、大階段に並んだ、そのセンターでカクテル・キングとして踊るチャーリー。
燕尾を着たシルエットは美しいけれど、一生懸命なダンスを見ると痛々しかったです。
気持ちはあるけれど、身体がついていかないもどかしさが伝わってきて・・・。

フィナーレの階段降りはなく、舞台袖からセンターへ移動。
羽は背負わず、羽のついた上着に、長いファーを肩にかけて登場。

本来なら、舞台に立つのは無理だと思うのですが、花組の仲間に囲まれている笑顔のチャーリーを見ると、これで良かったんだと納得して帰ってきました。









  Date: 2002-05-26 (Sun)

花組公演をVISA貸切の日に観てきました。
後日のチケットがない私は、
チャーリー(匠)を見送ることができませんでしたが、
どうか千秋楽までに復帰して、
匠ひびきとして宝塚最後の公演の舞台に立ってもらいたいと願ってやみません。

『琥珀色の雨にぬれて』は初演も観ていて、かなり好きな作品でしたが、
主演の4人の人間関係とエヴァの存在が強烈に印象に残っているのみで、
その他の人間関係(ピエール&ジュヌヴィエーヴ、
 アルベール&イヴォンヌ等)は全く覚えていませんでした。
当時の舞台も細かく観ておくんだったと後悔しきりでした。
 
クロードは、正直言って、再演を知った時は「オサちゃん(春野)に合いそう」と
思ったので、今回の代役公演は違和感なく観ていられました。
かと言って、「チャーリーに合わなそう」と思ったわけではありません。
実際、皆さんの感想では、チャーリーに合っていたというご意見が多いですし。
たぶん、クロード役は、宝塚の正統派男役ならば、
引出しの中に持っているキャラクターなのかなと思います。
 
逆に演じる役者を選ぶのがルイ。
この役は、初演のナツメさん(大浦みずき)を超える人はなかなかいないでしょう。
男役の美学を確立できている人でなければ。
そういう意味では今回代役のあさこちゃん(瀬奈)にはまだ早かったと思います。
 
一番満足したのはミドリちゃん(大鳥)のシャロンでした。
川上貞奴に続いて、若葉ひろみさんの当たり役。
実は私は若葉さんが大好きだったせいもあり、
『夜明けの序曲』再演が決まった時、
「貞奴をトップ披露の娘役に演らせるなんて、無理だわ」と思っていたのが、
みどりちゃんの堂々とした舞台を観て、
「へへーーーっ、参りましたぁーーっ!!」と脱帽して、
以来ミドリちゃんのファンになったくらいでした。
今回のシャロンも、若葉さんの“驕慢な女王様”というイメージとはまた違う、
“艶やかなファム・ファタール”というイメージで、
立派にヒロインとして息づかせていました。
(余談ですが、『プラハの春』のカテリーナも、ミドリちゃんで観てみたいくらい。)
 
初演メンバーでは、美野真奈さんのエヴァも印象に残っていました。
今回はシビさん(矢代)ということで、配役が決まった時点で安心しました。
(『エリザベート』のゾフィーも、シビさんかな?)
この役のできる人も現役の組子ではなかなか居ないですね。
大人っぽく、且つ、歌える女役でないと。
(他の組なら、出雲・美々・美穂くらいか?)
ただ、花組にも歌える娘役さんは多いようなので、
今後皆さんにどんどんチャンスを与えて育てていって欲しいです。
(プロローグの歌手は歌花由美さんですよね?
 とてもきれいな声でした。)
 
『Cocktail』は、チャーリーのところはオサちゃんとたまおちゃん(楓)が
分担して代わっていました。
たまおちゃんも今回でサヨナラなので、じっくり観せて頂きました。
歌劇団は5組になってから特に、各組の各学年にもれなく、
新人公演の主役をさせるスターを発掘しているように思えますが、
それが、いずれは現在の新専科制度をもたらしたように
トップ候補余剰状態に結びついていく気がします。
しかし、トップの路線に入らなくても、たまおちゃんのように、
毎回の公演でおいしい見せ場をもらえるポジションに居る人というのも、
それはそれでとても大切な人ですよね。
歌劇団はそういう人たちをこれからも大事にしてほしいし、
また、生徒さんもトップだけが目標でなくてもいいのでは?と思います。
 
印象に残った場面は「テキーラ」のバスケットの試合と、
「Oh!クラウディア」です。
前者は、出演者が皆適材適所(?)で楽しめました。
桜一花ちゃんがチアリーダーに入っていたので嬉しかったです。
初舞台の頃から「可愛い!」と思っていたので。。。
『エリザベート』のルドルフの子供時代を観てみたいなぁ。
 
後者では、ゆみこちゃん(彩吹)の歌が良かったです。
私は昔よくサザンを聴いていて、この曲はかなり好きです。
ミドリちゃんが歌った「逢いたくなった時に君はここにいない」も。
宝塚とJポップの取り合わせは違和感もなくはないのですが、
このショーでは成功したと思います。
 
他に印象に残った人は、蘭とむくん(蘭寿)とまーちゃん(舞風)でしょうか。
蘭とむくんは、好みです(笑)。
まーちゃんは、失礼ながら今までは、
細っこい小粒な娘役という印象しかなかったのですが、
今回笑顔がかなり弾けていて、目が行きました。

マーガレット
  Date: 2002-05-26 (Sun)

「琥珀色の雨に濡れて」東京公演

古臭い話なのに、世間知らず身勝手な坊ちゃんの不倫の話なのに、ラストのシャロンの「琥珀色の雨、まるで美しい思い出のよう」聞きようによっては陳腐なセリフなのに、何でこんなに見る人の心をとらえるのでしょう。
やはり脚本て大事だというあたり前のことを再確認させられた公演でした。先日楽屋口から出たこられる柴田先生をお見掛けしました。先生どうぞいつまでもお元気で、宝塚の脚本を書きつづけて下さいと祈らずにはいられませんでした。

ビデオで前回の公演を、先日東京公演・東京新人公演を見ましたので、3つ合わせての感想を書かせていただきます。

クロードの春野さん歌がお上手です。春野さんの歌はほらうまいだろーと迫るのではなく、なにげに耳に心地よい、さりげなく上手いタイプ(文章力がなくてすいません。おわかりでいしょうか)ですね。お芝居も十分説得力があるのですが、なにか企んでいるような(笑)・・・というよりは、すみれちゃんは理性が勝ったキャラのように思えるので、ばかな男のせつなさ出難いタイプかなーとも思いました。なのでむしろルイ役の方があっていたのではないかと思われるのですが、今回は代役と言うことなので主役のとしての彼女の本当の評価は、次回作までおあずけでしょうか。
歌・芝居とも前回公演のペイさんより上手に思えましたが(あくまで前回公演はビデオをみての評価です)、ラブシーンはペイさんの方が色っぽく濃かったです(^_^;)。

シャロン役は前回公演の若葉さんがゴージャスな娘役で、ふれなば落ちんのその風情(^_^;)、スミレコードに引っかかるんじゃないかと思われるほどの色気は、大鳥さんは及ばなかったかと思いますが、彼女のシャロン役も十分美しく満足の行けるものだと思います。歌は大鳥さんが上手いですね。

ルイ役は前回公演の大浦さんがとにかくカッコ良くて、身のこなしに一分の隙もないダンサーと言う役がピッタリでしたが、今回の瀬名さんは、決してうまくなく、隙も沢山ありましたが(笑)、伸ばしていた髪もすきっと切って、とにかくカッコイーから許します(^_^;)。その未熟な分だけ、最後に矢代さんのエヴァに「もう少し見守っていてやりたかった」と言わせる説得力がありあました。大浦さんの場合は見守ってやる必要もないほど、大人っぽく完成されていましたから。あさこちゃんは、スカーレットよりやはり男役ですね!

ミッシェル役の彩吹さんは渋いタイプという印象がありますが、声が意外に高くて若々しいんですよね(^_^;)。前回公演の宝さんが落ち着いた台詞回しで、兄と言うより父のような印象だったためにそれに比べると随分若いミッシェルでした。上手い割には不器用なタイプのようなので、これから日を重ねる毎に良くなっていくのではと期待しています。

新人公演のクロード役、蘭寿とむさんは世間知らずのぼっちゃん役と言うのはどうなのかなーと思って見ましたが、はまり役でした。ちゃんと世間知らずのボンボンに見えました(^_^;)。ミケランジェロの時もオヤジ役がピッタリだろうなーと思っていたら、意外に青年だったし、彼女はだんだん若返ってきているような・・・(笑)。
新公主演2回目ということで落ち着いてきたのでしょうか歌も安定していましたし、ラストシーンはなかなか切なかったです。

シャロン役の遠野あすかさんは普段よりお化粧がとても綺麗でした。本役のフランソワーズよりこちらの役の方が合っているのではと思えたのは、真ん中の似合うタイプなのでしようか。但し、本役の時にも言えることですが、セリフの高い声が鼻にかかり過ぎていて、ちょっと聞き苦しい時があります。

ジル役の愛音羽麗さんは、思いの外になまめかしく、それにとても前に出るタイプだということを認識。フランソワーズの桜一花さんは、すごくしっかりして地に足のついたお嬢様で、こうゆう人に不倫をなじられたらクロードならずとも怖いだろうなーと想像しました(^_^;)。ミッシェルの華形ひかるさん、初めてこの人を認識しましたがバリバリのアイドル系ですねー。いくらラントム君が若返ったといってもこのミッシェルと同年代には見えませんでした(^_^;)。ジゴロのアルベール役(本役:楓沙樹)の桐生園加さん、色っぽいダンスで目立ってました。

私的に特筆すべきは、2番手の末涼亜希さん。
歌が上手だとは聴いていましたが、歌もさることながら、感心したのは彼女のセリフの声。とても自然な男役の声。口跡も非常に良いです。新公ではまだ男役の声が出来てない生徒が多いので、とても目立ちました。技術より勢いで突っ走っちゃうという印象の強い花組っぽくないと言おうか、雪組にでもいそうなタイプですね(^_^;)。
セラヴィの歌は余りにも堂々と立派に歌い過ぎ。そうゆうところがちょっとネッタンぽい(違うか(^_^;))。
しかし惜しむらくは背が低い。本役さんの衣装の上着丈が長すぎて必要以上に足が短く見えたのがお気の毒でした。小柄だが意外に線が太く上手いのは音月けいさん風。月組の北翔さんと言いこの期はうまい男役さんが多いですね。

美飛燕
  Date: 2002-05-23 (Thu)

琥珀色の雨にぬれて(東京・代役公演)
 はっきり申しますと、期待して参りませんでした。大丈夫だろうかと不安でいっぱいでした。でも、見事に予想を裏切ってくれました。とても嬉しく思いました。

 この要因は、第一に、作品自体が良質である為と思われます。油が乗っていた頃の柴田先生の作品で、当時は飛び抜けて良いと思いませんでしたが、さすがに手堅いです。寺田先生の心に響くメロディ、情熱的なタンゴの名曲が散りばめられている点も見逃せません。

第二に、有り難いことに、周りの観客がとても真剣に観ていて、いい意味での張り詰めた緊張感がありました。
第三に、座席が悪かったので、必然的にオペラグラスを放さず、常にアップで観ておりましたので、表情が良くわかったからでしょうか。

 ☆私、初演をかなり昔にビデオ鑑賞し、村の方は観ておりません。そのため、主題歌は高汐のムードある歌い方でインプットされており、それがこの作品にとても合っていると思っておりました。しかし、春野の伸びやかで真っ直ぐな歌声を聞いていると、純粋なクロードの声って、本当はこういうものではないかしらと思い始めました。

また、春野の歌声は、私を琥珀の世界へと心地よく誘ってくれました。これは、ある意味、感動的でした(よくよく考えると順以来の歌上手の主役と思います。質は大分違いますけれど)。

クロード役については、この人の魅力は何なのだろうと考えさせられます。
貴族としての品の良さ、鷹揚さ、まっとうな道だけを歩んできた者の真っ白さ、なのでしょうが、優柔不断なその場しのぎの人とも感じられます。
シャロンに恋焦がれずにはいられなかったのは、彼女の美しさもあるでしょう。しかし、それ以上に、表面を取り繕った微笑の中に潜んでいる、彼女の真の心を、彼だけが見抜けたからだと思います。
そして、彼の真剣な眼差しから、シャロンにもその想いが伝わるほどだった。
そういう物事を真っ直ぐに見られるピュアなところが、欠点を補ってなお余りある魅力に繋がるはずですが、春野のクロードにはそこまでは感じられませんでした。

それにしても、幻想場面とはいえ「恋してしまったのだ。君に〜」と一途に言ってしまうのは、クロードならではと思います。そして、その後、実際のシャロンを目の前にすると、「一緒に行ってみますか」と言うのが精一杯なのも彼らしいですね。

 ☆シャロンは、初演の若葉が、神秘的な美しさを漂わせた色気のある女性を好演し、今回演じる大鳥は、苦戦を強いられるだろうと思っておりましたが、明るさ、穢れのなさを増したシャロンだったと思います。
出会いの場面では、朝の光を受けてキラキラと輝く、素敵なシャロンで、クロードがうっとりするのも納得です。大鳥が立派にこなしたので、この作品は成功に導かれたと思います。

ただ、賞賛する取り巻きには囲まれているけれど、本当の意味で理解し、愛してくれる人がいない虚しさ、それを紛らわす為に更に虚勢を張って生きてきた。そんな奥底まで垣間見させてもらえれば、ありのままの自分を見つめてくれるクロードとの出会いが、より新鮮に映ったと思います。

シャロンはかなり屈折した心の動きを見せる女性です。どうして、そのようにしか生きていけないのでしょう・・。これは、口では自分のしたいようにすると言っていますが、常に人の目を気にして生きてきた者の宿命かしら。

 ☆ルイの瀬奈。初日付近はかなりハプニングもあった様ですが、今は落ち着いてきていると思います。
ルイがお別れを言いに来た場面で、私は涙が出ました。自分でもびっくりしましたが、彼が報われそうにない愛に賭け、敗れ去る姿が痛々しかったからだと思います。
アウトローの世界に生きているはずのルイですが、そういった面は余り感じられず、本当は一番清い心を持った人ではないかと感じました。ただ、シャロンと同じように、その表現方法が若干屈折しているだけ。そのためか、春野クロードと瀬奈ルイの境遇の違いはハッキリしなかった様に思います。しかし、違いを出そうとした努力は買えます。

 ☆フランソワ−ズ。初演の秋篠は演技巧者というわけではありませんが、ひたむきさ、一生懸命さが伝わってくる人でした。遠野は、演技面でも心情面でも今一つ。貴族令嬢としての品の良さと、哀れと思える風情が欲しいと思います。歌は割と良いので、今後の頑張りを期待したいです。

 ☆ミッシェルの彩吹。安心して観ていられます。友人として頼りになりそうな人でした。

 ☆エヴァ。初演の美野は美しさと歌声が印象的でした。今回の矢代は、歌唱力と貫禄でやはり素晴らしいです。

 ☆ジョルジュ。裏も表も知っていて、何もかも兼ね備えた男性と思われます。矢吹に、こういうダンディな役をやってもらえたのは良かったと思いますが、少し物足りなくもあります。矢吹がいい悪いではなく、こういう役をやれる華やかで存在感ある男役(女役もですが)を育てて欲しいです。

最後、琥珀色の雨が降る中、二人がすれ違う場面では、しみじみとした思いが込み上げ、私の顔も涙で濡れてしましました。このような切ない心情が理解できる年齢になったからか、反対に、まだ子供で、感傷に浸っている余裕があるからなのか、わかりませんが・・

全体的に、馥郁たる香り漂う濃厚な雰囲気の初演に比べ、再演は純粋な爽やかさが感じられ、各キャラクターの強烈な個性は薄れていると思います。これは、時代の流れで、仕方がないでしょうね。

今回の東京公演には、概ね満足しました。ただ、これが代役公演という認識がなく、会場の盛り上がりもなく、オペラグラスを使わずに観ていたら、感動できなかったかもしれない・・とも思います。甘めの採点とお思い下さい。
(敬称は略させていただきました。)

ふぶき
  Date: 2002-05-20 (Mon)

「実らない恋の美しさ」・・・これは先の宙組バウ「エイジ・オブ・イノセンス」のラストシーンの台詞だが、まさに「琥珀色の雨にぬれて」はこの言葉がぴったりの舞台だった。

というのは、ストーリー的にほとんど「エイジ・・・」と同じだったからである。

主人公は若くて世間知らずの貴族のおぼっちゃま。
婚約者がいるのに他の女性に一目ぼれ。本能のままに追いかけていくけれど、結局別れてしまう。そして残ったのは「実らない恋の美しさ」なのだ。

ストーリーはほぼ同じなのだが、やはり描き方に作家特有の「色」が出ている。はっきりいって力量の差を感じてしまった。
「エイジ・オブ・イノセンス」が淡々と描くに留まり、場面の美しさや主役の見せ場をほとんど作らなかったことに比べ、「琥珀・・」の方は同じように淡々と描きながらも、「青列車」のシーンやラスト、湖ですれ違うシーンなど、美しくもはかないシーンをちりばめている。
しかし、(私は初演を見ていないので大きな事は言えないのだが)昔の柴田作品はその「淡々とした」部分がかなり退屈に見えてしまったのだなあと思ったのも事実。

「あかねさす紫の花」も「うたかたの恋」もそしてこの「琥珀色の雨にぬれて」も、ダンスや歌のシーンが妙に長く、ともすればストーリーを食ってしまうのではないかと思わせる部分があり、最初は中々集中して見る事ができないのだ。

今回も冒頭のタンゴシーンはちょっと長く感じてしまった。それでも沢山の登場人物に台詞と振りを与え、それが適材適所に動いているあたりさすがに大御所の作品だけはある。

そもそも柴田作品程、実は再演しにくい作品はないのではないかと思っている。というのは(これはアカデミアの受け売りだけれど)柴田作品のストーリーの流れや台詞の淡々としたやり取りは、その組のトップコンビの「仲のよさ」とか「付き合いの長さによる間合いのよさ」などに頼るものが多く、例えば「うたかたの恋」のルドルフとマリーは麻美・遥コンビという息もぴったりのゴールデンコンビだからこそ、観客は素直に感情移入して見る事ができた。再演の紫苑(麻路)・白城コンビもこれに付随している。

多分、この「琥珀・・」もそういった初演のコンビがかもし出すムードに観客は酔っていたのではないかと思われる。
時々見えるストーリーの大雑把なはしょりかたや、登場人物の唐突な感情の動きさえカヴァーしてしまう程に。
だから「名作」と呼ばれるに至ったのだ。ストーリー性よりもムードで見る。古きよき時代の宝塚の再現だった。

そういう意味での今回のキャスティングについて。

匠ひびきのは「スターの小部屋」でしか見ていないのでなんとも言えないのだが、大方今回は適材適所に配置されたという印象。まさに怪我の功名というところか。

春野・瀬奈・大鳥の三人は花組の生粋のメンバーであること。学年も近く、匠の時に感じたような学年差による隔たりが一切なく、宝塚ならではの息のあった芝居を見せてくれた。それは脇を務めた彩吹などもそうで、繰りあがりになったために役柄が身にあったというのは本当によかったと思う。

出演者について

春野寿美礼・・・
クロード。幕開き、タンゴで登場の春野をみた時、いきなり花組の平均身長が低くなってしまったかのような感覚に襲われた。
今まであまり意識したことがなかったけれど、春野は小柄な方だったのだ。
クロードとしては「貴族で世間知らずの純粋な男」を嫌味なく「純愛」として演じきることにより、母性本能をくすぐられるような男役像で光ったと思う。ただ、かなり匠ひびきを意識しているというか(あたりまえか)、冒頭からしばらくは自分の個性をことさら隠すような演技をしているのが気になった。
思えば「代役」で、しかもいつ復帰するかわからないトップの「代役」である。あまりに自分の個性をアピールしても嫌われるだけだと悟っているのかもしれない。しかし、クロードとしての美しさや、華奢な肢体にかいま見える「若さ」そして技術点の高さは隠しようがなく、光っていたのは事実である。昔は結構キザっていた印象があるが、意外とナチュラル派。でも見た目のかっこよさや歌唱力、的確な演技がそれを補っている印象。ジゴロの役よりも似合っていたのではないか。

大鳥れい・・・
シャロン。文句なしにダントツの出来だった。マヌカンで自由奔放で大人で魅力的な女性を完璧に演じていた。顔のごつさも今回は気にならず。相手役が変わろうと、動揺をみせずに演じきっている姿には頭が下がる。本当にいい娘役に育ったと思う。

瀬奈じゅん・・・
ルイ。こちらも前回のミシェルの時よりいい感じ。瀬奈の持ち味はさらりとした顔のわりにはワイルドな演技をするところ。
振りや台詞回しに多少「麻路さき」が入っていたような気がする。
男役度がアップして色気すら見せているところは春野といい対象。ソファに座ったシャロンに「自分の方が向いている」と口説くあたりは、強引で魅力的なジゴロならではといった感じでよかった。またショーでのグラッド・アイの場面は耽美でとてもよかった。春野がかなり萎縮しているのに比べ、瀬奈は自由にやりたい放題。最も光っていたと思う。

遠野あすか・・・
フランソワーズ。落ち着いた大鳥れいとの対比が面白い娘役。台詞回しや感情表現が的確で存在感がある。ヒロイン路線まっしぐらという感じ。

彩吹真央・・・
ミッシェル。クロードの親友でフランソワーズの兄という役柄をこれ以上ない程自然に的確に演じていた。匠と瀬奈の場合、やはり体形や学年に差が見えたけれど、こちらはそういう「差」がなく、昔からの親友同士に見えたのは重畳。ショーではシンガーとして活躍。

楓沙樹・・・
ジゴロ。今回がさよなら公演という事で、前面に出て来たし、休演中の匠に代わってダンスシーンを担当するなど活躍の場が多い。
演技力がどうのというよりダンサーとしての資質の方が上で、ショーでの「グラッド・アイ」の耽美場面や、ブルームーンでのレベルの高いダンスに魅了された。

蘭寿とむ・・・
ジゴロ。ジゴロというには顔がやさしく、強烈な色気もないので、今回はあまり目立たず。


「COCKTAIL」

藤井大介という人はかなり趣味に走る人である。
前回のショー「GLORIOUS」も姿月あさとの声の質などを無視して大好きなジャズに走り、「?」と思ったものだが、今回はJポップである。

匠の声域に合わせてはあるのだろうが、春野寿美礼の声域や声の質には全く合わず、結果、歌詞がほとんど聞き取れないという弊害をもたらした。

同じJポップを選ぶにしても男性としては声の高い人(例えば小田和正とかCHAGE&ASKAとか)を選ぶべきではなかっただろうかと思う。

サザンも長渕剛も完全に「男」の声だし、キーも低い。それを無理やり宝塚調にしてしまうのはあまり感心できない。かつて「ル・ボアゾン」で岡田先生はクイーンの曲を入れているが、クイーン自体、ロックなのにクラシックな要素を持っていたからできたことだと思っている。

それでも賑やかで元気なショーだった。
めくるめく場面の移り変わりにはちょっとついていけない部分もあったけれど、若さ弾ける春野・瀬奈らのメンバーにはぴったりのショーだったかもしれない。

そして「クローバーナイト」・・匠の場合、夏美演じるマスターからタバコを受け取って吸いながら思い出に浸っていたのに対し、春野の場合はタバコを断り「本当にこの店でやっていけるのか心配なんだ。夜になると眠れなくて・・」という台詞に置き換えられていて、その華奢な姿がよけいに小さく見えて、心に迫るものがあった。

多分、本音の部分が入っていると思うが、この絶妙な台詞の置き換えは「さよなら」を最も意識させるところを「新しいトップ」の門出に変えてしまった。

さらに、匠のために安寿ミラが振付けた「乾杯」のシーンは黒燕尾の男役がずらりと並びそれはもう壮観で、「国境のない地図」フィナーレC以来の大ヒット。こんなに文句なしにかっこいい場面と振りつけは何年ぶりだろうか。胸がスカッとした。

そして、銀橋に出て来た春野以下男役達が跪き、大階段に「CHYARIE」の電飾文字が浮かび上がると、そこここから嗚咽が漏れ、私もまたもらい泣きしてしまった。こういう演出家の思いやりは非常に嬉しく、尚更春野寿美礼の「代役」ぶりが際立つ印象的な場面になっていた。

全体的にショー作家としてはまだまだ課題の多い藤井先生ではあるが、踊れる人に踊りの場面を、歌える人に歌える場面を与え、生徒の魅力を引き出そうという意欲は大いに買う。また、退団していく人達へ、思いやりにあふれた場面を作ってくれたことには感謝する。

Coo&Bee
  Date: 2002-05-18 (Sat)

雨の降る中、花組の代役公演バージョンで「琥珀色〜・Cocktail」を観劇してきました。期待と不安と好奇心を抱えての観劇だったのですが...ショックでした。柴田先生と正塚先生の作品に強烈な拒絶反応が出て、我ながら驚いています。従いまして、非常に辛口の報告となりますので、花組ファン、担当演出家先生のファンの方々はお読みにならないで下さいませ。

まずはお芝居。
代役公演というハンディのためか、男役として舞台に立っていたのは矢吹や楓まで。主役からして女っ気が強く出ていたのがなんとも残念。友人曰く、「宝塚同好会の発表会みたい。」
そもそもどの男性キャラをとっても人間的魅力に欠け、ストーリーがややこしくない分、破綻の多い人物像が強調されてしまったように感じました。主役からして散々なことをしておいて何の反省も成長もなし。このお芝居は何を伝えたいのか判らないうちに幕。結局お坊ちゃん貴族の女道楽を見せられただけで終わってしまったというのが正直なところです。本当にこれでよかったのでしょうか?
みどりちゃんの確かな存在がなければどうなっていたことやら...。

お次はショー。
全体的に“居酒屋でのどんちゃん騒ぎ”という印象。みどり嬢と元雪組トリオであらかたの場面は辛うじてもった、といった感じ。どの場面も2階席の拍手はまばら。拍手している人も“サービス”でしているだけのようでした。
でも流石に黒燕尾で勢揃いした男役陣は顔つきが変わっていました。(ブルームーンと)ここだけは文句無しの圧巻。
でもせっかく気分がやっと盛り上がったのに、大階段にチャーリーの電飾文字が浮かび、全員でそれを見つめる場面には絶句。まるで死んじゃった人の扱いのようでした。

今公演はこの1回限りの観劇です。どうもチャーリーとは縁が薄く、アジアンサンライズは休演、カナリアはチケットが取れず、最後まで彼女の生の良さがわからないうちに退団となってしまいました。残念でなりません。

カレン
  Date: 2002-04-07 (Sun)

皆さんさんこんにちは。 4月6日「琥珀色の雨にぬれて」と[cocktail]を観劇してきましたもう最後に近いので完成されたものが見れるかなあと思ったのです。流石に客席の入りはほぼ満席かなあと言う感じでした。
マイクで流れる匠 ひびきの挨拶は気のせいか大変心のこもったていねいな言い方に聞こえました。また始まるまえの舞台で、カクテルグラスにお酒が注がれる感じの電飾がとってもきれいでこういうのはやっぱり宝塚なんですね。こういう感じが大好きです。
「琥珀〜〜」は舞台構成はシンプルなんですね。たびたびでてくるネズミ色の物は最初はピンと来なかったのですが、どうやら上級待合室らしいですね。最高に力を入れたのがマジョレ湖の絵らしいですね。きれいに描けています。
クロードの匠 ひびきは役によく合っていました。恋する男の切なさも、繊細な正直な感じも出ていたと思います。又ダンスがうまい人だけに動きがきれいですね。それにしても15年間もあのようなきれいな体型を保たれたのはすごいですね。タンゴの場面でも匠 ひびきと楓 沙樹は他の人とは違いましたね。動きがなめらかで、かつきまっているのです。
歌は以前より良くなっているのですが、歌の上手な春野 寿美礼や大鳥 れいに助けられている所もあります。
大鳥 れいはきれいでしたね。身分の低い悲しさみたいなものも表して、最後の旅行を取りやめる時のセリフは最高でしたね。シャロンは当たり役になるのでは。
春野 寿美礼は歌が一段とうまくなりました。「乾杯」など安定した歌いっぷりでした。ただセリフになると今までこんなにながいセリフ聞いたことなかっただけに、棒読みみたいなところがありました。
瀬奈 じゅんは次の芝居のために髪をのばしているのでしょうが、いつものシャープさが少しかんじられません。
15場別れ の場面で大伴 れいか が二人の事を解った上で「何か」と言うセリフが何とも味があってうまいなあと思いました。 全体に脚本が良いだけに最近にない納得のいく舞台でした。
シヨーはなんだかあっという間に終わったという感じでした。ロケットもエトワールもなかったです。
楽しみにしていたバスケットの場面 いまいち状況がつかめなかったです。でもコーチの楓 沙樹、貴月 あゆむ、大伴れいかのダンスがきれいだなと目につきました。
後半は匠 ひびきを送るかんじの場面がありました。後ろ向きで一人になつた時客席の方から「チヤーリーさん」と声がかかったのですが、あれは禁止されているかけ声だったのでしょうか?大変効果的でした。
トップ1作だけで退団される匠 ひびきさんは少し気の毒な感じをもっていましたが、ピッタリの良い芝居と力いっぱいのショーを見せてもらつて良かったなと思いました。


莉花
  Date: 2002-04-03 (Wed)

花組の「琥珀色の雨にぬれて」「Cocktail」観てきました。


「琥珀色の雨にぬれて」

前作はビデオだけで見ていますが、大分前だったので記憶は不確か。今回新たな気分で見たかったので見直しはしませんでした。高汐・大浦・若葉の大人の雰囲気がいっぱいだったあの時の花組の作品が、どのように再演されているか、とても興味がありました。

まず最初のダンスでの始まり・・・、結構長めにたっぷりあって、これから物語りに入っていく雰囲気を充分作ってくれたと思います。

匠クロードは「純粋そのもの」とか「裏も表もないまっすぐな方」とか言う形容がぴったりの公爵だったと思います。純粋な青年が美しい大人の女性に恋をして、その思いが止められなくなっていく様子が、匠クロードの大きな瞳が「ウルウル?」「キラキラ?」しているだけで感じられました。いつもはあのウルウルの瞳がどの役をやっても同じ人に見えてしまうところがあって苦手だったのですが、今回はとても効いていました。お芝居は決して器用とか上手いと言う感じはしないですが、その無器用さがクロードと言う人物にハマッテいたと思います。ミッチェルと話をしている時の「恋してしまった〜〜。」という雰囲気はすごく伝わりましたし、その後、紫の花を抱えるところはとてもかわいかったです。歌も一つ一つ丁寧に歌っていたと思います。ただクロードの心の中が匠自身の声でナレーションではいる時、舞台上の声が大分かすれ気味になっているのに、その声はとても綺麗な声だったので、その差でその声が女の人の声に聞こえました。もう公演も終盤ですので喉も疲れてくるのでしょうね。

大鳥シャロン。フォンテーヌブローの森で大鳥シャロンが出てきた時は、白い衣装がとても似合って素敵でした。今、無理に大人ぶらずにこの役をやれるのはこの人!と思っていたので、この時点で物語の中にスッと入っていけました。リヨン駅の待合室から立ち去っていく時も、とても大人の女を感じさせかっこいいと思いましたし、「こういうことは人に言われた時に止めるものなの。」(ちょっと不確か・・・)という台詞が格好いいです。

春野ルイ。最初に登場していただろう時からまったく存在に気付かず、クロードとの会話ではじめて存在に気付きました。他のジゴロの中に居ても「この人は違う」というところが感じられず、その辺が少し寂しかった。他のジゴロ軍団がなかなか強力(?)だったので、ジゴロと言うよりは普通の青年実業家の恋のライバルと言う感じでしょうか・・。やはりダンサー志望のジゴロというのはナツメさんのものなのかな?と思いましたし、ここだけでも少し設定を変えてもいいのではないかと思いました。

遠野フランソワーズ。私が前作を見ていて一番印象深かったのはニースのホテルのロビーの場面でした。今回のフランソワーズはあまり印象がありませんでしたが、その印象のなさが普通のお嬢さんという雰囲気を醸し出していたかもしれません。前作では「大人の女の人なんだけれどもシャロンとは住む世界の違う人で、クロード以外に頼るものがない。」という感じでしたが、遠野シャロンは「まだお嬢さんのままで、子供が駄々をこねている。」ようにも見えました。この点は若々しい匠クロードのフィアンセとしては合っていたのかもしれませんが。

舞台のスミからスミまで見るところがあってなかなか忙しかったのですが(笑)「オイオイ」と突っ込むところもなく、とても素敵なラストでいい気分で見終わることができました。18年前のものの再演という微妙な古さが1920年代〜のフランスという時代設定と合っていたようで(?)物語に酔うことができました。


「Cocktail」

一回の観劇ですので順番とかちょっと怪しいのですが・・・・。

前半部分は、まあいつもと同じような感じで観ていました。テキーラのバスケの場面はちょっと・・・歌もあっていないような気がしましたし、私はたまおさんのレフリーをずっと見ていて、知らない間にテキーラ飲んじゃってて終わってしまいました(笑)。

大聖堂の場面。もともと妖しい場面というのが苦手な為、ここはあまり好きではないのですが、どちらかと言うとチャーリーの方が修道士にぴったりなのにな、と思いながら観てました。

第5章のラムの場面は、白いダルマの人が気になって気になって、その人ばかりに目が・・・・。そして私がこのショーでとっても楽しみにしていた(笑)「3人汀夏子」なんですが、やっぱりジュンコさんのなんとも言えない「くどさ」とか「キザり」にはまだまだだと思いますが、ここでジュンコさんのことを思い出すことができただけで私はとっても嬉しかったです。私は高汐時代の高汐・大浦・朝香の三人の舞台上での並びが大好きでしたので、匠・春野・瀬奈の三人の並びは、雰囲気は全然違うもののちょっとその感じを思い出しました。

そのあとのジンの場面がとても大好きです。しっとりとして大人〜〜な雰囲気がして、出られているメンバーの名前見るだけでクラクラしてたんですけど・・・(笑)。

そして「チャーリーズ・バー」からの場面、ここからはさすがにぐっと来るものがありました。ピンクのタキシードを着てチャーリーが歌いだした時には、「あれあれ・・・(^^;」と思ったのですが、その後踊りだすともう歌のことは帳消しになりました。カッコよかった〜〜。それから黒燕尾へ・・・。宝塚見てるわ〜〜と感激する瞬間です。本当にパンフに書いてある通り「格好よくボレロを踊る。」でした。チャーリーが大階段を上っていく時に大階段のライトが後を追うようにして消えていくのも涙に追い討ちをかけます。

全部が終わってパレードに行く流れが、今まであまりにも気分が盛り上がってた為、「えっこれで終わりかな・・・?」とちょっと戸惑ってしまいました。

私は真ん中で踊っている人より横で歌っている人に目がいってしまう傾向があるので、今回は彩吹真央さんを観ることがとても多かったです。今までイメージしていたか細いイメージではなく結構しっかりした声で歌っていたのでこれから楽しみになりました。

音楽にJ−POPが使われているのは、私は嫌いなんです。せっかく宝塚を見にいっているのに、お茶の間に引き戻されるようで・・・。それにアレンジが変わっているとどうしても元歌を歌っている方の声を頭の中で探してしまうんです。たま〜〜にならいいんですけど、あんまり使って欲しくないです。

このショーを見終わって最初に思ったのは「このショーでさよならできてよかったな。」ということでした。もちろん何作目かでこのショーに出合って「さよなら」というのが一番良いのですが、何作やってもなかなか恵まれないこともあることを思えば本当に良かったね、と思いました。そう思えるのはたとえ一作でも、もともと自分が育った組でさよならができたから、組全体としての盛り上がりとか、パワーが感じられたのだと思います。新専科ができて自分のずっと居た組でないところでトップになられる方たちは、短い時間でその組のまとまりをつくっていかなければならないのは大変だろうなぁと思います。ましてそんな状態で一作退団なんて言うのはとんでもないことです。これからは絶対止めて欲しいですね。





  Date: 2002-04-01 (Mon)

花組新人公演「琥珀色の雨にぬれて」を観てきました。

総じてとても上手、出来のよい新人公演だったと思います。さすがに着こなし、ダンスにそつのない花組ですから、下級生まで破綻なく、人の出入りやセリフの多いこのお芝居を、きちんとこなしていました。

私のお目当ては主演2度目の蘭とむ(蘭寿とむ)くん。本公演でもジゴロが本当に可愛くて(素敵、というのとちょっと違うのですが)ついつい見てしまってました。

まず幕開きで、髪の毛をすっきりまとめ、お化粧も工夫していたのか、思ったよりすっきり、大人っぽく外見を作ってきていておおっとなりました。上背もありますし、お衣裳が映えてました。
が、2度目とはいえ、緊張していたのでしょうね。歌い出すと声が裏返ってしまって、残念。うーんと思いながらお芝居を見ていたのですが、またしてもうーん・・。本公演のチャーリー(匠ひびき)と決定的に違う!蘭とむくんは戦争から帰ってきても、むなしい想いとか充たされない気持ちにななっていない・・・地に足がつき、充足し、そのままフランソワーズと所帯を持つ(結婚する、と違うニュアンスです)のが自然であるという雰囲気だったように私には見えました。

こちらを見て、チャーリー・クロードが、落ちるべくしてシャロンと恋に落ちていたのだな、と気づきました。

ですから、蘭とむ・クロードがなぜ幸福な未来から顔をそむけながら、シャロンとの恋愛に踏み込んでいくのか、またルイと友情を結ぶのか。前半はなにかしっくりこなかったのです。

ところが、中盤以降が蘭とむくんの真価発揮!といったところでしょうか、恋をすることで、どんどんクロードが変わっていったのです。一番それを感じたのは、幻想のシーンでしょうか。少し髪をかき乱した風情は色気たっぷり、切ない表情がとてもよかったです。
シャロンと再会したあとのラブシーンはすごくよかった。どきどきしてしまいました。チャーリーの方が初心っぽくて、蘭とむくんの方が慣れてる感じがしました(笑)。バウで主演なので、ラブシーンあるかもしれないけど、できれば洋モノでラブシーンやってほしいな〜と思います。

歌もダンスも平均点な人だと思うのですが、俄然輝くのがお芝居。相手との掛け合いが上手なんでしょうね。ルイとのやり取りもよかったです。

今回の役作りが自分で意識したものなのか、単に持ち味が違っていたためなのかは定かではありませんが、主演をぜひまた観てみたいと思わせる出来でした。


ルイ役の未涼亜希。申し訳ないですが、全然知らない人でした。歌い出すと、上手いな〜と思えて、2番手役を当てられた理由も納得、です。立ち姿もキレイ、お化粧もキレイ、お芝居も上手。でも小柄なんですよね。小粒に見えてしまうのが残念。蘭とむくんと並んでしまったのもひとつの原因でしょうが、これからぜひ大きくみせる工夫をしていってもらいたいです。


シャロンの遠野あすか。頑張ってはいましたが、やはりシャロン役にしては幼かったかな、と思います。見た目はオトナっぽく作っているのですが、しゃべり出すと苦しかった。ストーリィが進むにつれ、お芝居そのものがだんだん平板になっていったように感じました。

一番、ギャップが出てしまったのが、最後の駅でのシーンかな。あのスーツは着こなすのが難しいのでしょうね。でも新公世代がやるには難しい役に、今回トライできたのは、後々大きな財産になると思います。


フランソワーズの桜一花。「カナリア」の小悪魔が可愛くて、目を留めてました。私はB席から見ていたのですが、一番印象に残ったのは、顔の骨格。はっきりした顎(エラ、ですね)がゆうこちゃん(風花舞)そっくり!と思って見ていました。

一番よかったと思うのは、ホテルに駆け込んでくるシーン。幼いながらも賢明な少女が、情熱のまま、自分の殻を破って駆けつけてきてしまった、そのせつなさがよく出ていたと思います。

全体的には、セリフが甲高く、叫んでしまっているところもあって、まだまだこれから、とは思いましたが、私は期待したいな、と思います。


そして、一番印象に残ったのはこの人、愛音羽麗!いやはや、びっくりしました。男役の女役ですから、イロモノかも?と思っていたのですが、とんでもない。凄みと色気と生気のある、見事なジゴロの元締めでした。矢代鴻さんも決して悪くはないのですが、申し訳ないですが、私は本役と替わってくれてもいいと思うほど気に入りました。

シギさんは、ジゴロが集うお店のマダム、でしたが、みわっちは、きっちりジゴロの元締め女、なんですよね。この人に仕込まれたら、さぞ色気のあるジゴロになるだろうなぁと感心して見ていました。歌は2曲目の方がちょっと怪しかったですが、その程度。いや〜、よかったです。


その他、印象に残ったのは、桐生園花。下級生達がまだまだジゴロになりきれていないのに、この人だけはいやらしいほどまでにジゴロになっていました。唖然、です。音子ちゃん(音羽涼)に似てますね〜。

今回は、男役さんの腰から脚のラインがきっちり出てしまうようなお衣裳、しかもその後ろ姿を見せる場面が多くて、まだまだだな、と苦笑せざるを得ませんでした。
でも、いろいろな役があり、お芝居があるこの作品の新人公演は、花組下級生にとってはやり甲斐があったのではないでしょうか。今後の花組下級生に期待しています。

ルナ田
  Date: 2002-03-28 (Thu)

ようやく、花組公演を見てきました。皆さんの書きこみを見ながら楽しみにして行って来ました。
花組はみきさんのころから好きだったのでチャーリーのトップ姿を見て、「よかったね・・こんないい作品で」と心の中でつぶやいてました。チャーリーには、とてもよく似合いの作品だったのではないかなと思います。初心者の友人を連れて行ったので1度目はちょっと作品にのめりこめませんでしたが、2度目は最前列ということもあって、細かいところまでよく見ました。
芝居を見てまず・・これって演出家は誰?という疑問がわきました。いつもの大劇場の雰囲気じゃないです。あちこちで細かい芝居があるし,ダンスが効果的に使われているし・・もしかして?と思ったら案の定,演出は正塚先生でした。バーの場面でいつもジゴロの面々が、女性を相手に細かく芝居をしていて・・娘はくるみちゃんとゆみこちゃんのその後が気になるそうです。この二人、フィアンセと結婚しても続けて行きそうな感じですよね。
らんとむ君もいいし、ジゴロ,カッコつけてるのが最高です。でも、上級生もいいんですよね。矢吹さんや高翔さんや・・組長さん、女役陣もいいし・・個々がとても生き生きしていてよかったです。
チャーリーの歌を心配していましたが、丁寧に一生懸命に歌っていました。声も出ていたし、大丈夫そうです。まあ、上手とは言えませんが,及第だと思います。クロードはぴったりの役ですね。大人の役だと聞いていたけどそうでもない気もしました。中身の純粋さがよく出ていてよかったです。
おさのルイ、外見も中身もチャーリーよりも大人っぽく見えました。それでいいのだと思います。ジゴロのナンバー1ですからねえ。でも、色気も大人っぽさも落ち着きもあったけど・・大きさがまだ足らないかな・・。
シャロンのみどりちゃん、上手いですね。安心して見られました。今の娘役ではこの役ができるのは、みどりちゃんしかいないような気がします。ショーの歌といい、余裕さえ感じられました。難を言えば,少しやせすぎです。もう、少しふっくらしてほしいかな。
全体的に暗い話だし、どこかで見たような話だし、感動する話じゃないし・・内容としては、さほどいいようには思えませんでした。でも、今の花組の生徒に良く合っていたことが一番かな。
ショーは何回も見たいと思いましたね。
ゆみこちゃん、おささんの歌、いいですねえ・・。心に沁みる歌です。ダンスも妖しくていいし・・チャーリーバーから後はずっと目が離せません。あの黒燕尾のダンス・・ヤンさんありがとうって感じです。不覚にも涙が出そうになりました。やっぱり男役の黒燕尾最高です。
芝居もショーもみんなでよく頑張っていました。後少しですが,怪我のないようにと祈っています。
私にとっては最後のチャーリーでしたが、間近で堪能させてもらってきました。

カレン
  Date: 2002-03-20 (Wed)

皆さんこんばんは。3月19日花組「琥珀色の雨にぬれて」の新人公演を観劇してきました。実は本公演は後日見る予定ですので、それとの比較は全くできません。
まず主役の蘭寿 とむ。前の新人公演より落ち着いていました。そしてセリフのひびきがとても良い。わかりやすいし、
心地良いです。又後ろ姿が大変良いのです。がっちりした体格だからそう感じるのでしょうか。歌の方はまずまずですが、いまいち歌に味があるということもありません。が、ルイの未涼 亜希とのかけあいの歌は俄然生き生きしています。全体にやはり他の人たちよりかんろくと実力で見せてくれます。又プロローグのタンゴがすごく良く、全体にダンスのうまい人だけに、きれいな動きが気持ちよいです。芝居としては、あまり恋する男という感じが薄いようです。つきあげてなにもかもすてるというのが、演じ切れていないようです。でも背格好といい遠野 あすかとのバランスはよかったです。付け加えるに最近トレンチコートの幕切れが多いですが、今回のようにウェストをベルトできつく締めたのは、この人でなければ難しいと思いますが、下のズボンの色が青なのはいまいちかっこ良くありません。いかがでしょうか?
最後の挨拶の時に蘭寿 とむが、「大人の恋物語を若い学年がやるのは」といったとたん笑いがおこりましたので「わたしも含めて」とつけくわえました。 前からふけてみえると言われてきたのが、こんなところで笑いになったのでしょう。「難しかった」といっていました。
次にシャロンの遠野 あすか かわいい人だけれど多くの男の人を魅了する妖艶な女の人の感じはでていませんでした。でも髪の形もがんばってきれいにしてでているし、スタイルは又良いのです。芝居はうまいし、ダンスもきれいで、タンゴの所など蘭寿 とぴったりあって、よく練習したんだろうとおもいました。ただし歌は声があまりきれいでないので、もう少し7がんばってほしいとおもいました。
今回一番感心したのが ルイ役の未涼 亜希。2−3年前 宝塚の駅でお母さんか誰か年上の人と一緒の彼女と会った時は、ういういしい かわいい人だなあと思ったのですが、今日は大変かっこよかったです。自分のタッパの無いのを意識して、かっこよくみせる事によって役になりきろうとした努力の跡がうかがえました。歌も大体いけてたし、ダンスもきれいでした。ただし最近の女役さんが大きいものだから「敗北の ルイ」の場面で三人の女役さんよりかぶりもののせいか、少し低くみえたのは残念でした。でも真矢 ミキさんもあまりおおきくなかったけれどかっこよかったように研究したら美人な人だけに良くなられるでしょう。
そして今回不思議な配役は、愛音 羽麗。 矢代 鴻の役なんです。何でとおもいました。歌も歌っていましたが、まずまずでした。配役した人は彼女に年上の女の人の役をあてて勉強させようと思ったのかもしれませんが、背もある人だけに男役の女って感じは残っていました。次はやはりきちっと男役をみたいものです。
又プロローグの歌手の七星 きら 歌のうまい人だからの配役なんでしょうが、聞いていてしんどく「次のフレーズ歌えるかしら」とはらはらしましたが、結局高い音は別の発声で乗り切りました。、キーを変えたら良いのではないでしょうか。
そしてジゴロの6人。ダンスはみんなそろって上手でした。
紫峰 七海、日向 燦など下級生もきれのよいダンスをおどっていました。それにしても花組の下級生の男役は背も高く、体格も良い人がおおいですね。前述の二人もそうですが、嶺輝 あやと が終わりの方で汽車の接客係で登場したときは、背が高いのでびっくりしました。
全体に脇役の芝居が幼稚な気がしましたが、ダンスはうまいのだから、芝居もがんばって上手になって私たちを喜ばせてほしいものです。





JIMMY
  Date: 2002-03-16 (Sat)

テスト

http://waiwai.ciao.jp/takarazuka/index.html


JIMMY
  Date: 2002-03-10 (Sun)

久しぶりに、心から満足できる公演です。「琥珀色の雨にぬれて/Cocktail」。
期待していましたが、その通りの舞台。このような嬉しい公演は、いつ以来でしょうか? 思わず初見の翌日、再び足を運んでしまいました(^_^;)。
もともと匠ひびきは若手の頃から好きだったので、感慨深く観てしまうというのもありますが、その点を引いても、良い所の一杯ある公演です。


「琥珀色の雨にぬれて」は1984年に上演された柴田先生作品の再演。
丁度生では観ていないのですが(その次の花組公演からは観ている気がします)、ビデオでは観ました。
さすが名作と語り継がれているだけあって、とても良かったですが、今の感覚からは少しテンポが遅くてダレるな、と思っていました。
正塚先生の演出は、脚本はほとんど変えず、演出の変更も少ししか気づきませんでしたが、とても良かったと思います。
特に動くセットのデザインが正塚先生らしくて、それを使った転換がスムーズ。テンポの点は全く気になりませんでした。

後は「恋してしまったのだ〜♪」「悲しいよね人生は〜♪」の歌詞に古さを感じますが、再演らしくてかえって微笑ましく、ノスタルジックで、私は秘かにかなり気に入っています(^_^;)。
主題歌は「80周年CD」に入っているので何度も聞いていますが、今聞いても名曲ですよね〜。今、この3曲が頭の中をぐるぐる駆けめぐっているんですよ。

匠ひびきのクロードはピッタリ! ビデオで観た時から、ダンサーだという点で言えばルイ(春野寿美礼)になりますが、持ち味は絶対クロードに合うと思っていました。
匠の為の当て書きであっても、なかなかこれ程の役には巡り会えないのではないでしょうか。サヨナラにこの公演を当ててくれた事に感謝したいです。

純粋な青年。何よりも、恋をしてぼーっとした目がたまりません。
例の「恋してしまったのだ〜♪」の幻想場面での恋してしまった顔(^_^;)、青列車の展望台でシャロンと向き合う時の心の緊張、そして待合室での「君を抱きたい」と熱い思いを持てあましている不器用さ。
「だめよ、だだっ子の坊や」と、シャロン(大鳥れい)に鼻をツンと触られてしまうのも納得の可愛さです(^_^;)。

プロローグをいきなり「匠の決め手」の黒エンビから初めてくれた事にも感謝。(初演通りなのかもしれないですが・・)
ラスト、マジョレ湖で一人センターにたたずみ、幕を下ろすのにも、「主役なんだな〜」と感慨深かったです。

シャロンの大鳥れい。これは初演の若葉ひろみを気に入っていただけに心配しましたが、大鳥のシャロンも文句なしでした。
「大人の女」が良く似合い、とても美しく出られているのが一番。周りに常に「美しい」と言われている役ですが、ちゃんと説得力ありました。
若葉はもっとニュアンスで、ふわっと浮いている感じがしましたが、美貌と才覚で上手く渡っている理性を感じるのが大鳥らしい。しっかりと芝居を支えていてくれて、頼もしいです。
「カナリア」の時も感じましたが、意外と匠と身長差もあって、似合うんですよね。あくまで年上の女に見えますが(^_^;)。これも嬉しいです。

春野もポジションが上がり、今までになく重要な役、しかも大浦みずきの為に書かれたダンサーのジゴロの役、という事で、難しいだろうと思いましたが、予想以上に良かったです。
スラリとスーツを着こなし、リーゼントをバッチリ決めた姿が新鮮で、かっこ良い。
匠と二人のかけ合いの歌は、「助け舟を出してくれてありがとう」といつも思います(^_^;)。匠もとても良く歌っていて、私としては十分なんですけれど。
ジゴロらしい危険な香りも、薄めでしたが結構出ていましたね。柄違いだと思っていたのですが、さすが実力があると感心しました。

瀬奈じゅんは、初見で襟足が長いのがとても気になったのですが、スカーレットが控えているからなんですね(^_^;)。
爽やかで、温かく、優しそう。意外と純朴に見えるのかな? さばけた感じは思ったより出ないですね。
匠、春野、瀬奈が、役柄上ちゃんと同世代に見え、芝居のキャッチボールが自然にできているのが目新しく、嬉しいです。

遠野あすかも申し分なし。抜擢ですが、違和感なく、安心して観ていられました。
どちらかと言うとシャロンが見たくなるような、大人っぽい役が合う人だと思っていたのですが、大鳥のシャロンを見てしまうと、やはり遠野はフランソワーズだと思います。

その他も個性のある役が沢山あり、その点、さすが隅々まで上手く役を作る柴田先生だと思います。
ジゴロでは楓沙樹のダンスが抜群。サヨナラにここぞとばかりにキザっていて目立ちます。彼とつき合う貴柳みどりも迫力あって良い。この二人は良い場面でデュエットもあり、見せてくれます。
矢吹翔のダンディな銀行家、矢代鴻の粋な女主人、夏美ようのちょっとミステリアスな子爵、彩吹真央の青さの残るジゴロ、その彼女の沢樹くるみ・・適材適所。
専科の投入もなく、ガラッと変わったお披露目の新陣容だけれど、皆ちゃんと役に答えていて、人材不足を感じませんでした。


「Cocktail」は藤井先生の新作ショー。
匠のサヨナラを意識し、ダンサー匠の真価を如何なく発揮させた正に期待通りのショーで、さすが座付演出家。こちらも作ってくれて感謝です。

危惧していた通り、衣装はイマイチなものも多いです(^_^;)。なんでそこで、そこまで鮮やかな水色のスパッツ? ピンクのタキシード? と思います。
オープニングの原色衣装も、原色なのは悪くないけれど、色の取り合わせがイマイチ。形もイマイチ。ラテンでのパンタロンもまた登場。お好きなんでしょうね。全体に寄せ集めでバラバラです。
さらに今回はJ-POP満載。どうなんでしょう? 全部とは言わないですが、たまに歌っている歌手の顔がチラついて、現実に引き戻されるような気もするのですが(^_^;)。

でも、今回は構成の良さで帳消しにできます。
まず、どうしても欲しかった場面がちゃんと入っている事。これだけでOKだと思える位。これが最初で最後のトップスターとしての公演となる匠のファンにとっては、大事な事です。
大階段での黒エンビ群舞が始まった時には、それだけで涙が出ました。

そして人材の生かし方。匠をセンターに、両脇に春野と瀬奈がガッチリ固め、彩吹、蘭寿とむが若手筆頭として続き、全体にポジションアップ。
更にダンサー、歌手、隠れた職人が上手く使われて大活躍。
この構成は路線スター偏重でない昔のショーを思い出して、長いファンにとっては懐かしく、きっと最近のファンでもボリュームを感じて良いだろうと思います。

そして懐かしさを感じるもう一つの点が、ANJU(安寿ミラ)の振り付け! これほど良さを感じるとは!
これが「ダンスの花組」復活の大きな力になっていると思います。
ぜひ、その頃の花組ショーがお好きだった方に、見て頂きたいです。

プロローグに続く、カンカンの場面も楽しくて大好き。
匠と大鳥のかけ合いの歌で、
匠「ガニ股」大鳥「カリカリ男!」匠「重たい」大鳥「ナルシス男!」
・・なんて、かなりイケてる歌詞がツボです。
実際、匠が大鳥を持ち上げられない振り(!)、更に大鳥の両腕に匠がチョコンと飛び乗る振り(!)まであります(^_^;)。
ちゃんとラストの大階段前のデュエットで、匠が見事に大鳥をリフトする場面があるので良いのですけれど。
また、匠が「これでもか!」という位、気持ちよくバンバン足を上げてくれるのも楽しいです。
こんなに自ら足を上げるトップって・・。ありがたいな〜、と思います(^_^;)。

続いて、春野&遠野中心の爽やかなバスケットボールの場面。
春野が朗々とDA-PUMPを歌ってくれます(^_^;)。
更に、試合の間中、夏美組長のラップまで聴けます! 上手いですよ〜。
貴柳姉さんのチアガール、選手よりも張り切って踊っている楓審判にも注目です。
春野はテキーラ飲んで大勝利!(試合中に飲んで良いのか?)
最後のポーズは遠野が春野を支えています。匠といい、春野といい、花組って・・。

次は、話題の(?)ANJU振り付け。若い修道士の瀬奈が、美しい壁画から抜け出た匠に誘惑されるという場面です。
初見の時は、匠の踊りっぷりが、あまりにも現役当時の安寿と重なるので驚いてしまいました。ちょっと複雑。でも、懐かしいですね。
かなり激しいダンスで、する事も激しいです(^_^;)。宝塚の男役ならではですね。匠が瀬奈のブラウスのひもをほどいて、首にかぶりつきます(ドラキュラか?)、いえ・・キスしているのだと思います。
良い感じで終わった後、瀬奈と同じシュツエーションで、今度は蘭寿が壁画の前を通りかかります・・。でも、蘭寿には匠は表れてくれないんですね(^_^;)。そういうオチ(?)が楽しい。

その蘭寿がハジけて踊り去る所から、ラテンの場面が始まります。
匠のまっ白の衣装がキレイ! これはヒットです。
その横には何気に、同じくまっ白のダルマ姿の眉月凰がソロで存在しています。歌うでもなく、センターで踊るでもなく、ずっと華を添えてくれていて、とても目立つのがツボです(^_^;)。
各スターがメドレーで歌い踊りつなぐ、中詰め場面。大鳥は何と酔っぱらいで登場。上手くてすごく楽しい! ヒロイン的には申し訳ないけれど、徹してくれていてありがたいです。

そして、今度は黒の衣装を着た匠中心の「タブー」。
絡んで踊る舞風りら、舞城のどかを相手に、ひたすらキザるのみ。「ナルシス男」全開です。
キザり方がいかにも宝塚の男役! でこれも懐かしさを感じるのは私だけでしょうか? キザるだけキザって、素知らぬ顔で去っていく所がまた素敵。とにかくかっこ良いです。
全員でのパレードの後、匠&春野&瀬奈が銀橋に残り、座談会曰く「三人汀夏子さん」するコーナーもあります(^_^;)。三人の並び、とてもフレッシュで、キレイで良いですよ。

そして続いて「ブルー・ムーン」。
退団する楓の為の場面で、鈴懸三由岐と大人っぽくブルースでデュエットします。こういう場面がある事自体が嬉しい。
歌手の矢吹の独特の声が素晴らしい。ここで歌手に矢吹を持ってくる、という発想に感心します。
衣装が楓よりも光っているし、二人の間にかなり割り込んでくるし、ちょっと目立ちすぎな気もする所が、これまたブラックなツボです(^_^;)。ツボの多い公演です。

そして、続く「マンハッタン」。客たちが入っていくのは、何と「チャーリーズ・バー」!
中では、チャーリー(匠)が、マイクの前で歌っています。そんなシュツエーション、今まであったでしょうか(^_^;)?
昔の恋人らしいクラウディア(大鳥)がロブ・ロイ(春野)に伴われて登場。はっと見つめ合うシュツエーションは「琥珀」そっくりですが、この二人に似合います。彩吹の「Oh! クラウディア」の歌が素晴らしい。

しかし大鳥は匠に白バラを一輪渡しながらも、春野に伴われて店から去ります。
匠はカウンターへ。夏美に一番強いカクテルを注文します。
「この店に来て何年になるだろう」「ここには俺の青春の全てがつまっていた」なんて台詞がサヨナラらしい。
でもイマイチ台詞で感情が伝わってこない不器用さが、匠らしい(・・おいおい)。

出されたカクテルは「ミッドナイト・サン」。
一口飲むと、「チャーリー! チャーリー!」と仲間達の声が。
これ、大浦みずきのサヨナラ「ジャンクション24」の「エバーグリーン! エバーグリーン!」を思い出すんですよね。
匠に大きな影響を与えたであろう人のサヨナラとかぶるだけに、偶然とは思えないのですが・・。
ちなみにこの「ミッドナイト・サン」のグラスが、プロローグ、フィナーレで使用している持ち物と同じで大きくて、チャーリーの顔が入ってしまいそうなのがまた、小さなツボです。「琥珀」で正塚先生が本物のグラスと飲み物を使用して、乾杯の良い音を出していたのと大違い(^_^;)。

続く組子全員との場面は「GRORIOUS!!」そっくりですが、やはり良い。
盛り上がった所で、大鳥がカウンターに置いたままの白バラ一輪を手に取り、「逢いたくなった時に君はここにいない」を歌います。
改めて歌詞が胸にせまり、切なくなった所で、匠が黒エンビでセンターに板付き。
待ちに待った黒エンビの群舞になります。

匠の気の入ったこの上なく美しい動きと、合わせる男役たちの緊張感で、何とも言えない厳粛な雰囲気。
気持ちが高揚し、一瞬たりとも見逃すまい、と息をつめて見てしまいます。
ここのヤンさん(ANJU)の振りもかっこ良い! 彼女がこれ程、宝塚の男役のダンスにこだわりと愛情を持っていたのかと、驚く位です。
花道に手をかけて、一瞬「ふっ」と息を抜く所もヤンさんらしい(^_^;)。

花道に勢揃いした所で一旦終了。「え?もう終わり?」と思ったら、ここから匠が「乾杯」の歌を。春野が歌いつぐと、この歌は正に「卒業」を送る歌なのだと思わせます。
大鳥とのデュエット。そして彼女が去ると、匠はセンターに後ろ向きでがっくりと肩を落として、一旦曲が止まります。
そして、再びパッと舞台が明るくなり、正に万感の思いを込めて、一人力強く踊る匠。
その踊りが、表情が、何よりも彼女の思いを伝えてくれるよう。素晴らしい場面になっていました。


これだけのショーが実現したのに、この体制の花組ショーが一作しか見られないと思うと、やはり残念。
実際終演後、客席から「勿体ないね」という声が、漏れているのが聞こえた事もありました。
歌劇団としては、いっそのこと、見せない方が良かったかも。

確かに今の改革の必要性は分かるし、反対ではありません。
今の状態では、匠が一作のみのトップになったのも仕方ないと思うし、一作でも実現してくれて良かったと、私は思っています。
悔しいのは、改革実現の遅れ。これだけのショーができる匠を、もっと早くにトップにして欲しかった・・。

歌劇団の方は、客席の熱気を見て下さい。そして、これから尻上がりに伸びるであろうチケットの売れ方を見て下さい。
そして、観客に受ける舞台がどんなものであるのか、考え直して下さい。

目先の話題にとらわれず、トップスターの特性をとらえた愛情ある作品づくり。
「Cocktail」は、匠のトップとしての公演がこれ一作だったからこそ実現した、トップスターへの愛情溢れる、近年の宝塚の中では奇跡の作品だと思います。
今回のような作品が観たかったのです。
せめてそれに気づいて欲しいと、この公演を観て、強く思いました。

  Date: 2002-03-10 (Sun)

花組大劇場公演「琥珀色の雨にぬれて/Cocktail」を初日あけてすぐの日曜日に観てきました。

とても楽しかったです!チャーリー(匠ひびき)のお披露目公演であり、サヨナラ公演となったこの公演を、本人はもちろん、組子たちが、スタッフが、そして歌劇団が、精一杯盛り上げようという気持ちが伝わってきました。客席もとても熱気にあふれていて、拍手や手拍子が惜しみなく送られていました。
チャーリーが一作となってしまったその原因や経緯はわかりませんし、その是非をここで、また公演中に問うてもしょうがない。それよりも、公演そのものを楽しみたいと思いました。

「琥珀色の雨にぬれて」は「ガイズー」に引き続き、再演ということでしたが、私にとっては初めて観る作品でした。大人の恋の物語で、じっくりとお話が進む、よい作品だと思いました。再演されたのがよくわかります。
人が人と出会い、感情が動き、人の運命が変わる。それがゆっくりと心に伝わってきました。私個人としてはドラマティックにお話が展開するストーリィが好きなんですが、これはこれで文芸作品のようでとても楽しめました。再演とはいえども、古くさく感じないのも、やはり人の心の動きを丹念に追った名作だからなのでしょう。

印象に残ったシーンはやはりラストシーン。二人で行くはずだったマジョレ湖へひとりで行ったチャーリーにまとわりつく哀愁がとてもよかった。そして出会ったシャロンとの一瞬の心の通いあい。本当に二人は愛し合っていた、でもかなわなかった、でもそれでも、この結末で良かったと思える名場面だったと思います。
2人のシーンとしては、列車の展望車のシーンも好きです。列車の最後尾でしょうか?走り去る風景を見ながらの大人の会話といった酔える雰囲気が醸し出されていたように思います。

クロードのチャーリーはいい意味で開き直っていて(ここまで来たら開き直る以外ないでしょう)、ダンスはもちろん、演技も歌も頑張っていました。ショーもそうなんですが、エネルギーの出し惜しみ無し!って感じで、観ている方はいいのですが、千秋楽まで持つかしら?なんて余計な心配をするぐらい。“センター”としての存在感も十二分にありました。
朴訥、不器用なクロードというキャラクターにぴたりとはまっていて、主人公の気持ちにも入りやすくって好感が持てました。

シャロンのみどりちゃん(大鳥れい)は、ドレス姿が美しかった!どの衣裳もキレイに着こなしていて、こちらもヒロインとしての存在感がはっきり感じられました。立て続けにトップさんのサヨナラ公演の、娘役トップとしての役割を果たさなければならないというのは大変だと思います。

ルイのおさちゃん(春野寿美礼)は立ち姿がなんともすっとしていて美しい。ジゴロ衆の中にあってひときわ光ってました。歌も安定しているし、良かったです。

ミッシェルのあさこちゃん(瀬奈じゅん)。今回は落ち着いた役所でしたが、きちんと押さえた演技ができていて、チャーリーの友人に見えました。スカーレット用に髪の毛を伸ばしているようですね(お芝居中は付け毛だと思いますが)。

ゆみこちゃん(彩吹真央)とらんとむくん(蘭寿とむ)は、専科が出ない分、ぐっと目立つ位置に出てきてました。かわいくってかわいくって、ついついらんとむくんを追ってしまいました(余談ですが、らんとむくんのプロフィール紹介のところの最近の代表的な役が「カナリア」のディジョンになってて爆笑!確かにあのわんちゃんは可愛かった〜!でも、役的には「マノン」の方が大きかったと思うのに・・・)

フランソワーズのあすかちゃん(遠野あすか)は、大きな役でしたね。なんかまだ精一杯って気がしますが、これから良くなるかな?

退団者のたまおさん(楓沙樹)やこたつちゃん(達つかさ)にも見せ場が与えられていて嬉しかった。ジゴロの男たちもとってもよかったです。


他には、オープニングのタンゴは観甲斐がありますね!奥行のあるセットの中で、舞台を斜めに横切りながら、次々と出てくる男役・娘役の美しいこと!さすがにダンスの花組の面目躍如といったところで、いつまでも観ていたい気分にさせられました。

セットも衣裳もよかった。とくに衣裳は娘役のドレスが良かったなと思います。ローウエストのキレイなラインが印象に残っていて、上品で色合いも美しかったです。

とにかく、初日開けてすぐだったので、後から思い返すと実はまだまだかも?逆に言うとこれからよくなるだろう、というところがあります。
お芝居の山場が、実はあの駅での、クロードとシャロンとフランソワーズの会話だったのか、と後で気づきました。フランソワーズにもう一つ、ためみたいなのが欲しいですね。あそこでフランソワーズが出てくるから、色々な人の運命が変わってしまう。それなのにサラサラと流れてしまったように感じます。
おさちゃんのルイもいいのですが、影の世界に生きる人間とは思えない。まっとうな人間に見えすぎて、シャロンの気持ちをぐらつかせ、駆け落ちするような心の屈折を秘めてるようには見えませんでした。もともとが大浦みずきさんの役だったと聞いて納得。雰囲気的にもそうですが、資質も全然違う人の役でした。ダンサーとしてやっていく、と最後に言われて「ダンサーって何かの隠語かしら?」と思ったのですが、そのまま“ダンサー”だったんですね(笑)。“シンガー”の方がよいのでは・・・。

今度私が観るのは、もう前楽の日になってしまいますので、そのときどれだけ変わっているかを楽しみにしたいと思います。

ショー「Cocktail」は、藤井先生が(演出助手の斎藤先生と)思いきり作りたいように作りました!と思えるような、勢いのある楽しいショーでした。そしてもちろん、チャーリーのサヨナラのためのいいショーだったと思います(このショーが博多座ではおさちゃんのお披露目のためのショーになるのですが、そのときはかなり変えるのでしょうね)。

どうなるんだ?と危惧していたJ-POPですが、全く違和感なく、宝塚の舞台にとけ込んでいました。まぁ、あんまりそういうのは見たくないですが、タマにはいいかな?という感じです。オサちゃんが今後、アイドルグループの歌歌って、あんな格好して出てくることはもう、ないでしょうから(笑)。それにしても、若手は踊って!踊って!という感じです。

カンカンはこれが、ロケットの代わりだったんですね。だったらもうちょっとしっかり出演メンバー等見ておくんだった。プログラムによると、けっこうな上級生まで入っていたのですね。

修道士の場面。いいのでしょうが・・・私はあんっまり好きじゃない。ごめんなさい。安寿ミラさんの振り付けだそうですし、組み合わせとか、雰囲気とかお好きな人にとってはたまらないシーンなのでしょうが、普通にしか花組を見ていない私にとっては(笑)、「と、突然そう来られても・・・」と消化不良になってしまいました。次はもっと楽しめると思います。

後半はもう、サヨナラムード一色!千秋楽近くにはファンの方はたまらないでしょうね。特に印象に残ったのは、「チャーリーズ・バー」のカウンターで、チャーリーが「いろいろあった」と呟くところ。今はまださらっと言ってますが、きっと最後には万感の想いがこもることでしょうね。

「歌劇」によると、大劇場はこのお休みの間に、大階段の電飾が、東宝のようにコンピュータ制御で文字や絵を表示できるようになったそうで、チャーリーの文字が浮かび上がってました。間にあって良かったですね!大階段と言えば、私は大階段が迫り出してくるのを初めて見ました。なかなかすごいです。

どちらも、サヨナラ公演ではあるのですが、お芝居もショーもそれぞれしっかり楽しめるので、サヨナラムードでありながら、観光として来られた方も楽しんでもらえるのではないでしょうか。

ゆーみ
  Date: 2002-03-04 (Mon)

こちらへの投稿は初めてで緊張しているゆーみです。

匠ひびきファンとしては異常な緊張に包まれながら、花組大劇場の初日、2日目を見てきました。

ご存知の通りトップお披露目&退団公演の幕開きでしたが、舞台は、特にショーは、適度の緊張感を漂わせながらも明るい盛り上がりで、終演後の感想は一言で言って「清々しい」といえるものでした。初日の出来がこれなら、毎度、どんどん盛り上がっていく花組ですので今後の展開が楽しみです。

『琥珀色の雨に濡れて』

初演も見ています。初演のビデオも持っています。その後、宝塚の舞台でこの手のシチュエーションはいろいろと見て来ました。特に『タンゴ・アルゼンチーノ』と重なる部分が多いです。花組公演として間に入ったのが時代物と言うべき『あさきゆめみし』『ルートヴィヒ』『ミケランジェロ』だったので、なおのこと随所に『タンゴ』を思い出さざるをえませんでした。このあたり、プロデューサーはどう考えているのでしょう。それでもなお新鮮に見られたのは、柴田先生の手堅い脚本に秘められたロマンと、演出の正塚先生の、師匠の色を忠実にしかもそっと今のテンポで進めた演出と、匠ひびきを中心にした新生花組の心意気の賜物でありましょう。

この作品の主題はふたつ。表面に見えない無垢な魂への愛。そして爛熟のパリを背景にした表社会と裏社会の対比だと思います特に前者は柴田先生が『フィレンツェに燃える』の昔から飽かず求めてきたもので、今回の場合、やはりシャロンという女性が要めであると見ます。そうとすれば大鳥れいのシャロンは心を隠すための浮き浮き感に欠けるきらいがあります。真実から目をそらして生きるための表面の華やかさ。それをクロードだけが透かして見てしまうのであるからこの点は重要です。大鳥さんは破綻なく演じているだけに、初演の若葉ひろみを見てしまった者の不幸といえるかもしれません。

二つ目の表と裏は、配役表に必ず爵位をつけていることだけでも柴田先生のこだわりが伺えるのですが、やはり「別格男役」がいなくなった昨今の宝塚では表現しきれなくなっているのを感じました。表、実は裏というジョルジュ、シャルル、この二人を演じるのに矢吹翔さん、夏美ようさんに、深さや渋みやカッコ良さは感じるものの、大きさが不足しているのです。先日見た『カステル・ミラージュ』での伊織直加さんのボスが意外なほど良かったのを我知らず思い出してしまいました。これは見る側にも責任があり、何時の間にか二人を脇の人という先入観に捕われて見てしまっているのです。本当は夏美さんも矢吹さんも脇という言葉で一言で片付けられない持ち味があるのにもかかわらずです。そして「別格男役」「別格男役」というべき人が居にくくなったように感じる今の宝塚は、芝居をどれだけ創りにくくしているか、18年前の作品の再演で浮き彫りになったと思いました。

さらに言えば、春野寿美礼のルイがひねりが足りません。裏の社会に生きる男には見えないんです。ルイを見ていて『ブルー・スワン』などを思い出してしまったのはショックでした。なんか唐突に出てきて唐突にクロードにからみ、唐突に青列車に乗ろうとするように見えました。裏社会を歩いてきて世をすねているけれど、クロードの透明な心に惹かれた、そこにクロード=シャロン、クロード=ルイという心の二重写しが見える脚本の面白さを無視しています。正塚先生は何故このルイでOKしたのか疑問です。

そして主役のクロード、匠ひびき。ルイが見たかったと思いながら臨んだのですが、どうしてどうしてクロードがぴったりなのには驚きました。相変わらず不器用な演技ではありますが、それがクロードには生きて、クロードの純粋さをあらわすのに役立っています。歌もキーが合っているのか素直に聞けました。この作品、決して重い恋愛心理劇ではなく、特にクロードに薄く二枚目半をかぶせているのが洒落ているのですが、そのあたりも、演じるというのではなく自然に醸していました。そしてシャロンと再会してからのクロードの目の色は、匠独特の哀愁と狂気がない交ぜになったもので、一気に終幕に向かっていきます。ここで物語のカタルシスを存分に味わわせてもらいました。

匠ファンといいながら、匠だけを褒めた文章になってしまい、ちょっと忸怩たるものがありますが、書き直していると、文章がますますおかしくなりますのでこのままにさせていただきます。他の出演者、振付、装置、衣裳等、もちろんショーのことも書きたいことが沢山ありますので、稿を改めてまた書かせていただきます。

JIMMY
  Date: 2002-02-26 (Tue)

「琥珀色の雨にぬれて」は1984年に上演された柴田先生作品の再演。
生では観ていないのですが、ビデオでは観ました。若葉ひろみさんが素敵でしたね〜。どうも、当時から(「愛あれば命は永遠に」からは観ています)若葉さんは好きみたいです(^_^;)。
正塚先生が演出されますし、今の花組に合わせて変わるのでしょうね。

「Cocktail」は藤井先生の新作ショー。「GRORIOUS!!」はじめ、私の中ではどうも衣装などに不満のあるショーが多くて・・。
でも人気のある先生ですし、これが最初で最後の匠ひびきが、これ一作に賭けて、やりたい場面など打ち合わせしている筈(多分)ですから、そんなに的外れな内容にはならないのではないかな、と思っています。
安寿ミラ振り付けもあり、楓沙樹の退団もあり、とにかくダンスが楽しみ!

皆様の書き込みをお待ちしております!

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