追憶のバルセロナ/ON THE 5th
雪組/宝塚大劇場 5/24〜7/8・東京宝塚劇場 8/16〜9/23
■ 高砂キカ |
Date: 2002-09-19 (Thu) |
「追憶のバルセロナ/On the fifth」の感想を書かせていただきます。
かなり以前の時のものですので、今公演の続いているという東京公演では大きく成長しているかもしれません。
1800年代、フランス軍のスペイン占領戦争を背景にしたストーリーで、混乱のバルセロナを舞台にしています。
当時の侵略、略奪行為の苛烈さやゴヤの戦争画にも描かれていますが、(スペイン側のゲリラも同様の行為を行っていたようなのですが)この作品内では囚われた折拷問に掛かったらしい民衆やアントニオで伺われますね。
支配者が変わり、翻弄されるバルセロナと、自由に駆けるジプシー達との対称が鮮やかでした。戦乱で情勢が覆されようとも、祭りの季節と共に土地を訪れる彼らで土地そのものは変わらないと知らされる、その視点が印象に残りました。
黒き疾風として死刑に処されるアントニオを助けに走るクライマックスは「走れメロス」をちょっと連想してしまいました。この後彼らはどんな道を歩むのだろう・・と想像が広がる、余韻の残る作品でしたね。
ドラマティックに演出するより、人々の生きている一瞬を切り取って舞台に乗せているようで、多分観ている側の心によって変わる劇でもあるかなと感じました。
ただ、観客側から心を寄せないと物足りない物語の気がしました。
結局フランシスコにとって真なるものは我が家の人々と親友だったのでしょうか。
それにしてはジプシーの場面に時間も人材も割かれているようで、簡単に家に戻ると決めた時はアレッと思ってしまいました。
女の愛⊂男の友情という感じで、中核に男同士の理想のぶつかり合いがあるのですが、互いに熱演しているもののその熱が友情を醸す方向までには行っていなかったなぁ・・と感じました。
戦争を越えて、立場が変わっても尚続いた友情、元婚約者の夫となった後も、抱き合った途端全てを
忘れてしまう程の絆は、確かに存在するかもしれないのですが、それを表現する何か・・一種の緊張感かもしれないのですが。それが足りなかった気がしました。
しかし、目にしたのはかなり以前ですし、千秋楽近くでは大きく変化かしているかもしれません。
紺野まひるちゃんのイライザが生き生きと輝いている上で、フランシスコに向かって精一杯心を向けているので、二人のドラマをもっと見たかったなと感じました。
朝海ひかるさんは男っぽい無頼の役で目を引きました。どことなく轟悠さんの影響が出ているような。
未沙のえるさんの余裕有る芝居は流石と思いました。
イアーゴは軽妙でいて底が知れない男ですね。軽く話していながら、喉元にはナイフを突き立てられているような雰囲気を感じました。ジプシー達との絡みは、正直言ってのえるさんの余裕に追いつける人がいないなぁ・・と歯がゆかったです。でも、後日はしっかりと絡み合ってきたようですね。
「On the fifth」は、古きよき時代のアメリカの都会を思わせる内容でした。
衣装もシンプルだけど洒落たもの、可愛らしいものが多かった気がします。一番最後のタップダンスの白いスーツとか、綺麗でしたね。
絵麻緒ゆうさんは包容力のあるスターさんだなと感じました。クールなイメージになりがちなショーを温かく色づけ出来る方です。
お芝居仕立てのシャインとMr.フィフスのドラマは息もぴったりで、本当に脚本付きのお芝居で見たかった気もしました。
途中の成瀬さん中心のバカボンドの場面は、「マンハッタン不夜城」をちょっと思い出してしまいました^^;
オープニングのミニの服から、フォークロア的衣装にメイドさん、イブニングドレスと様様に衣装を替えるのも眼福でした*^^*元々綺麗なまひるちゃんなので、着せ替え人形を見るような楽しさがあります。スターのブンちゃんとの掛け合いとか、クスッと笑わされてしまいました。
コンビでいることで一層の魅力を増せる二人なのではないでしょうか。二度と見られないというのは本当に残念です。9.11の場面は、そこまで輝いていたヒロインが現実のテロで亡くなってしまうという面でもインパクトが大きくて、果たしてこの表現で良かったのかと感じます。
沈んだ気持を引き上げてくれたのは成瀬さんの「ニューヨーカー」。本当に全て開け放ったような、素晴らしい笑顔を見せて下さる方です。
成瀬さんの笑顔の明るさを活かした作品を一度じっくりと見てみたかった、そう思いました。
■ ベール |
Date: 2002-07-08 (Mon) |
雑談に書こうかとも思ったのですが、またもや公演関連に書かせていただきます。
今日、雪組大劇場千秋楽に行って来ました。
今日は朝から友達のために当日券の列に並び、一応エスプリをゲット!(確率は3〜4倍かな?)その後、私は立見で公演を観劇し、何とさよならパレードの出待ちまでしてしまいました(^^;(実にカナメさん(涼風)以来だから、10年ぶりかしら・・・?)おかげで、足が棒です〜疲れた。
全体的に、何ともあっさりしたサヨナラで、昨日の方がよく泣いてしまったな〜という感じでした。普通、トップさんのサヨナラの場合、相手役や2番手さんがすごく大泣きするという印象があるのですが、今回は相手役の紺野・W2番手の成瀬も同時退団であり、3人して何とも晴れやかな顔をしてるもので、何だかしんみり感が少なかったように思いました。
お芝居は、またもやモレノ(麻愛)がアドリブを飛ばしてくれ、ラストのセリフは、「来月からは店の場所変わるからな〜」でした。場内爆笑!おかげで、次のぶんちゃんソロでしばらく笑いが収まりませんでした(^^;。
ショーでは、退団者(絵麻緒・紺野除く)の衣装にお花が付いており、特になるちゃんは、毎衣装楽しませて頂きました。オープニングでは、衣装で使っているのと同じリボンでコサージュのようなお花を作っていて衣装にすごくマッチしてましたし、カウボーイでは腕輪のように両手首にお花を。ヴァカボンドでは、帽子の上にポンポンのようなお花(?)を付けており、それを横の壮くんが触って遊んでました。その後何故か2人でヒシっと抱き合ったりして、何ともラブリーなお2人。黒燕尾でも胸に花を、地下鉄の場面では、お花を付けてないな〜と思ったら、クラウンたちが花輪の首飾りを・・・(笑)なるちゃんは始終ニコニコしており、その笑顔に泣いてしまうかな〜なんて思ったのですが、何とも晴れ晴れしていてこちらの涙も引っ込んでしまいました。
毬愛ちゃんは、オープニングでは向日葵を、プレイヤーの歌手ではオレンジの花を。夢奈さやちゃんはオープニングでは、青い羽根を手首にと、サヨナラを飾るお花たちを見付けるのも、今日の観劇の1つの楽しみなくらい、皆趣向を凝らしてくれてました。
昨日のアドリブのあった飲み物をこぼす場面では、今日のまひるちゃんはとうとう「毎日毎日同じことばかり〜!」と怒られてました(^^;。また、ホワイトホース(神月・柊)たち、今日はぶんちゃん&まひるちゃんに投げキッスを送っており、ぶんちゃんもそれに応えて笑顔を振りまいてました。ピンクの衣装のさよならの歌は、今日は少しうるっときてるかな?という感じでしたが、何とか持ちこたえて普通に歌えてました。
さよならショーは、昨日と同じく淡々と進み、大泣きする人もいず、上に書いたように何ともあっさりしてました。昨日書いた皆がぶんちゃんと絡んでいくシーン、誰がぶんちゃんに抱きついていたかな〜?と思いながら見ていてのですが、いづるん、ちー坊、コムちゃんの3人は確実。他にも数名いたのですが、誰だったかな・・・?そのいづるん、上で書いたように、見渡す限りでは誰も大泣きしていないのに、いづるん1人かなりボロボロになっていて、ちょっとびっくり。
さよならの挨拶、ぶんちゃんは袴か燕尾かどちらだろう?と思っていたのですが、袴でした。挨拶は本当にあっさりしていて、一言という感じ。トップさんの挨拶でここまで短いのは珍しいでしょうか?おっちょんは、結構長々と少し詰まりながらも、専科に行くときに暖かく送り出してくれた雪組生に、今回の退団も暖かく送り出してもらえて本当に嬉しい。というようなことを言っており、おっちょんは、この雪組で退団できて幸せだったんだろうな〜と思いました。
ちょっと気になるお花を渡す相手、おっちょんへのお花は、組からではなく、専科からでまやさん(未沙)が。同期のお花は有沙美帆ちゃんで、コムちゃん・悠なお希が横に寄り添う感じ。ぶんちゃんへの組からのお花はコムちゃんが、同期のお花はかずみさんでした。これを見ても、あ〜次コムちゃんなんだな〜と思ったのですが、家に帰ってきたら正式に発表になってましたね。
出待ちでは、ぶんちゃんのファンクラブから一般ファンにも白い薔薇が配られ、ファンクラブでもない者に対する、そういう心遣いがとっても嬉しかったです。何とも幸せな気分で、その薔薇を1輪持ちながら、皆が出てくるのを待ってました。また、たまたま陣取った場所がすごく見えやすい場所で、それと同時にカメラにも写りやすかった?もしかしたら写ってるかも〜(^^;。出てくる順番は、見事に下級生順で、千咲→紺野→夢奈→成瀬→絵麻緒でした。皆晴れ晴れとした表情で、笑顔を振りまきながら帰っていかれました。
そうして最後のぶんちゃんの後、コムちゃんのみが同じ場所から出てきました。あまり入りで出は愛想良くないと聞いたことのあるコムちゃんですが、今日は何ともニコニコしながら、皆に手を振って去って行かれました。しかし、ホント細い〜〜!ちっちゃ〜い!!それまで出てきた退団者の方々も、皆細かったのですが、コムちゃんってそれより一回り小さいかも・・・(^^;
さて、そのコムちゃん。正式に雪組新トップと発表されましたね。今回の公演を見始めた頃から、コムちゃんトップも大丈夫そうだな〜と思っていたのですが、最後の2日間見て、その思いは更に強まりました。2週間ぶりに見たコムちゃんは、声が低くえらく男っぽくなっていて、苦手だと思われていたお芝居に、少し貫禄も感じられるようになりました。
相手役はまーちゃんこと舞風りらちゃん。結構好きな娘役さんですし、コムちゃんとの見た目のバランスは良さそう。ただ、2人とも小さく細いので、少し貧相になりそうな気もして少々不安もありますが、組んでるところを見ないと何とも言えないですね。お披露目が「再会」と、何ともすごい演目ですが、まーちゃんなりのサンドリーヌが見れればなと思います。お芝居が得意と言えない2人ですが(^^;、幸い雪組は周りに芝居巧者が多いので、まあ何とか大丈夫でしょう。ただ、五峰・美郷と大好きな2人が抜けるのは正直辛いです。
何はともあれ、まだまだコンサートも東京公演もあるし、最後の最後までぶんちゃんを堪能したいと思うし、それと同時に、やはり新しいもの好きの私としては、新生雪組も楽しみです。
■ ベール |
Date: 2002-07-07 (Sun) |
雪組「追憶のバルセロナ/ON THE 5th」のの前楽&さよならショーを見てきました。
簡単にご報告したいと思います。
初日明けてからほぼ毎週通っていた今回の公演、先週のみ観劇しなかったので、今日は初めて2週間ぶりの観劇となりました。幕が開いて、オープニングのまひるちゃんを見た途端痩せた〜と思って、これで最後なんだよな〜なんて思ったら、それだけで涙がポロポロ。続くカーニバルでも、ぶんちゃん、おっちょんを見るたびに涙が・・・こんな楽しい場面なのに、何故かずっと泣いてました(^^;その後は、ラストまで泣きませんでしたが。(ラストは毎回泣くんですが・・・)
前楽でしたが、これといってお遊びがあったわけではなく、モレノ(麻愛)がいつもより弾けていたかな〜という程度でした。いつも仲の良いいづるん(天勢)&まりあちゃん(千咲)が肩を組んでいたり、ひじりん(聖)がまりあちゃんの腰抱いていたりする場面は、今日限定かしら・・・?同期なんだよな〜と思いながら見てました。
ショーは、いつものことながらぶんちゃん&まひるちゃん&おっちょんは満面の笑顔。アドリブっぽいものは、まひるちゃんが飲み物をこぼす場面で、ぶんちゃんが「いった〜い・・・!」と言いながら、足をさすってました。その後の見つめ合った時の2人の表情が何だかとっても面白い。ホント可愛い2人です。そして、おっちょんの銀橋渡りの場面、10.000ドルの賞金に、おっちょんが「何に使おう〜?」と言うと、クラウンたちが、「おっちょんのディナーショーを見に行こう!」と言うと大拍手。更に、バイバ〜イと言いながら手を振って引っ込んでいくおっちょんに、またまた大拍手。心の中で、何がバイバイよ〜悲しいじゃないか〜と叫んでしまいました(^^;。
ラストのタップ、おっちょんの「ぶんちゃ〜ん」の掛け声に、「は〜い」というぶんちゃん、今日は思いっきり手を振ってました。また他の人達も口々に何か言っていたような・・・ここもホント皆良い笑顔してます。
幕が下りると組長さんの挨拶。準備ができると、「うたかたの恋」のオープニングの音楽が鳴り響き、ミラーボールがまわります。白い軍服のぶんちゃんと白いドレスのまひるちゃん。セリフつきであの場面の再現です。次は、同じルドルフでも「エリザベート」のルドルフ。まひるちゃん、今度はお母さんに(^^;。「最悪の事態に陥ってしまったんだ、孤立無援誰も救えない・・・」のルドルフとエリザベートのデュエットです。そして、ぶんちゃんが退場し、まひるちゃんが銀橋を渡りながら「アンナ・カレーニナ」の歌を歌います。
下手から出てきたぶんちゃん、シャレードのマミさんの衣装を着て、銀橋を渡りながら多分星組時代の曲(何かは分からないです・・・)そして、「夢シェイクスピア」のイマジネーションをまひるちゃんとデュエット。まひるちゃんが退場して、1人で殉情の主題歌を。曲の最後、できたら、おっしょさ〜んと叫んで欲しかったなんて・・と思ったりも。
閉じていて幕が開くと、大階段に白の燕尾服を着たおっちょん。曲は「I wish」(バロンの末裔)。嬉しいよ〜♪密かに密かに聞きたいと思っていたんです。階段を下り、銀橋を渡りながら歌い、バックで今回で退団する夢奈&千咲が踊ります。新公自体は見てませんが、スタ子での樹里・成瀬・千紘の仲の良さが印象的でした。どちらかと言うと、歌が苦手な人というイメージがあったおっちょんなんですが、本当に歌が上手くなったよな〜と思います。すごく気持ちよさそうに劇場を包み込むような歌声です。
赤い衣装(これもマミさん??)を着たぶんちゃんが、「夢ショイクスピア」より主題歌(かな?ノリの良い曲です)を歌いながら、白い衣装を着た組子達1人1人と絡みます。下級生順に、ぶんちゃんの両側を手を叩いたり、投げキッスを送ったり、手を握ったり、時には抱きついたりしながら通り過ぎていきます。そして1人で舞台に残り、銀橋を渡りながらTCAでも歌ったスマイルをこれまた本当に素敵な笑顔で歌いますが、ここでは少しうるっときているようにも見えました。歌いながら本舞台に戻り、同じく赤いドレスを着たまひるちゃんとデュエットダンスを踊ります。
ここで幕が閉じますが、なり止まぬ拍手に幕が開き、舞台中央に立ったぶんちゃんが「ありがとうございました」と言って幕が閉じます。でもまだ拍手がなり止まず、次に幕が開くと退団者5名が手を繋いで、またもやぶんちゃんが「ありがとうございました」と言って幕が閉じました。
さよならショー自体は、何だかとっても短く感じられちょっと消化不良気味。でも、さよならショーってそんなもんなんでしょうね。
しかし、さよならショーを見てると、ここは何組だ〜という気分にもなります。ぶんちゃんの曲は、殉情を除けば星組(エリザは雪もしてますが)、おっちょんは月組。私は、全組見てるし、ぶんちゃんファンだからどんな曲でも嬉しいですが、雪組ファンの人からしたら(私も雪組ファンですが)、複雑なのかな〜でも、これが今の宝塚なんだよななんて思いながら見てしまいました。
前回チャーリーのさよならショーを見た後だけに、ずっと同じ組にいる人は、ある意味幸せだよなとも思ってしまいます。それでも、ぶんちゃんを見る雪組組子たちの笑顔は暖かく、この組でトップになり、まひるちゃんという素晴らしい相手役に巡り会えたぶんちゃんは、これで良かったんだなと思えました。
明日の千秋楽も行って来ます!
■ 都 |
Date: 2002-07-04 (Thu) |
雪組大劇場公演「追憶のバルセロナ/On the 5th」観てきました。
初日明けてすぐと、楽一週間前の日曜日の2回観劇しました。
1回目に観たときはストーリーに納得いかないまま幕が降り、「なんだかパリッとしない話だなぁ」と思っていました。「やっぱり私は正塚先生苦手かも?」と。ところが約1ヶ月、間を置いて観て見たら、思いのほか楽しめました。
一応、初回観た時のメモ書きも残っているので、それをベースにしながら新たに感じたことを含めて書かせていただきます。
正塚先生、タイトルだけ先に決めて後から内容詰めて行ったんじゃない?と疑ってしまいましたが、何が「追憶」で何が「バルセロナ」かは不明。スペイン物というだけでした(バルセロナからピレネーはかなり遠いと思うのですが)。プログラムも解説関連はショーの方ばかりでしたし。あまり深く考えないほうが得策かも。
で、スペインを舞台にした気軽に楽しめる活劇、という感じです。それも主役に相対する敵役がいるのではなく、味方側のインサイドストーリー。なんていうか、大劇場でやるよりはもう少し小さな、ドラマシティのような劇場向きのお話だと思いました。国と国の戦い、の大層なお話なのに、描かれていることはとても絞られていますし。
星組のプラハは10列目より後ろで観る方がよいと思いましたが、こちらは10列目より前で見る方が楽しい舞台だと思います。芝居が細かく、舞台上のあちこちでいろいろな展開があるので、遠いと見えにくい。客席降りもあるので、1F席だと楽しいけど、2F席だと客席を走り抜ける臨場感がなくてちょっと残念かもしれません。
主役フランシスコのぶんちゃん(絵麻緒ゆう)、親友アントニオのなるちゃん(成瀬こうき)、ジプシー・ロベルトのコムちゃん(朝海ひかる)、主要な3人の男役全員が良い側の役、なのが特長です。ぶんちゃんとなるちゃんはこれが退団公演。正式にはまだ発表されていませんが次期トップ・コムちゃんの3人の現在の雪組での微妙な位置関係を反映した配役になっています。いくつか意味深なセリフもありますね。
初日明けてすぐに観たときは、ぶんちゃんがまだ落ち着いてなくて、バタバタした感じがしましたが、2度目に観たときはすっかりトップとしての風格が出ていました。芝居への感情の載せ方も良いし、歌も好調。すっかり安心して観ていられました。
なるちゃんは、もう、なんていうか、「これが退団を決めた人のすっきり感か!」ということを非常に感じました。ふっきれてるんでしょうね。お衣装もかなり着替えてて、そのどれもが長身・細身のスタイルを際立たせてとても美しかった。特に軍服が美しかったです。
コムちゃんは男役としての腰が座りましたね。コムちゃんの舞台上での姿を見ていると、いよいよトップとしての覚悟を決めたのだな、という印象を、正直、持ちます。歌も声が良く出ていますし、ダンスも軽やかに踊るだけではなくて、決めどころでどんと決められるようになったと思います。
ヒロインでこちらも退団公演となるまひる(紺野まひる)ちゃん。私はまひるちゃんは好きで、退団が非常に残念なのですが、ぶんちゃんとの気持ちの通じ合った舞台を見ていると、退団も幸せなことかもしれない、と思いました。去年の「アンナ」では舞台上に漂う寒々しい雰囲気に、トップになったらどうなることかと心配していましたので。
役的には正塚作品のヒロインであるためか、ストーリーの主筋にはあまり関係がないような。ヒロインがこれでいいのかなーと、首をかしげてしまったのですが、キャラクター的にはまひるちゃんの持ち味そのままという感じで、生き生きしててとてもよかったです。
準ヒロインのとなみ(白羽ゆり)ちゃん。となみちゃんも私は大好き。役柄も持ち味にぴったりの姫キャラクターで、見た目もきれいでとてもよかったです。なるちゃんとのバランスも非常に良かったです。
唯一悪役らしい雰囲気のかしげ(貴城けい)ちゃん。長身でお衣装も似合って格好よかった〜!銀橋を走りぬけるだけで格好いい〜!と目で追ってしまいました。キレ者の雰囲気がよく出ていたと思います。この人のこの役がないと、このお話は宝塚的につまらなかっただろうな、と思います。
マヤ(未沙のえる)さん。正塚作品には欠かせませんね。初日あけてすぐでもちゃんとコミカルな演技が完成していたから、周りから浮いて感じたのですが、楽近くになると若いメンバーもテンション上げていて、ぴったり合うようになっていました。
他に目を引いたのは、桂ちゃん(音月桂)。コミカルな役もできるんですね。相変わらずキレイ!壮ちゃん(壮一帆)もオペラを上げるとそこには壮ちゃん!って感じで、新公を経てますます強くオーラが出るようになってました。ホントにたかちゃん(和央ようか)に似ていると思いました。
セットもとてもよく考えられていて、少ないセットで何場面も上手に見せていました。お得意の盆回しと銀橋渡りを使い、劇中、一度も幕を下ろさずに場面転換していたのは、正塚先生の美学でしょうか。
戦闘の場面も、剣や銃は一切使わず、また敵兵も出さず、ダンスとそして心情を語るセリフと歌をかぶせることで、独特の戦闘シーンになっていて楽しめました。
2度目に観たときは慣れましたが、ストーリー、特に後半に山場がないので、終わったあとで「あれ?もう終わり?」と思ってしまうんですね。こんなのもあり、だとは思いますが、「宝塚を見た〜!」という満足感にはもう一押しかもしれません。
ショー「On the 5th」。事前に「歌劇」などであらすじを読み、かなりストーリー性の高いショーなのかな?と思ったのですが、そうでもありませんでした。
やはり最初に観たときは、ぶつぶつ感が強くて、単にアメリカをモチーフ(テーマではない)にしただけの、わかりのよいショーという感じがしましたが、2度目に観たときはかなりつながりがよくなって、単純に楽しめました。
アメリカというモチーフとしてはごく一般的に、普通に思われている“アメリカ”像で、21世紀になってのさらに新しいアメリカの側面とかが見えなかったのが物足りなかった。おそらくそれは、テロのシーンを入れることで、新しい感覚を取り入れたことになっているのでしょうね・・。でも私はそれはやめて欲しかった。「September11」の表示と、立ち上がってくるツインタワー(しかも金色)・・・。亡くなった方が大勢いて、決して戻ってくることはないのだから・・・地球の反対側の国でやっているエンタテイメントのショーとしても、私は拍手はできないと思いました。
その後に続く、教会でのシーンは良かったんですよ。美穂圭子さんたち歌える人には歌わせ、中心でデニムの衣装で踊りまくるのはコムちゃん・・というように適材適所でしたし。
それはそれとして、場面ごとには雪組の若く美しいメンバーを多様に使い、とても楽しむことができました。
ニューヨークでお買い物〜の場面は、マネキンに目が釘づけ!若手男役の女装(笑)。それぞれすました顔してじーっと立ってるんですね。桂ちゃん、とってもとっても立派な体格でした(笑)。逆に細すぎる!と絶句したのが壮ちゃん。肩幅があるのは男役らしいですね(笑)。
まひるちゃんのオードリー・ヘップバーンスタイルは、とても似合っていて可愛かった!ぶんちゃんともとても似合っていました。なるちゃんもとても元気で明るくて。こういう風に明るくサヨナラしたかったのかな、としんみりしました。
ラストはいったん羽根を背負って降りてきたメンバーが、白い衣装に着替えてタップで締めくくり。悪くはないですが、サヨナラ公演なのですから普通の締めくくり方にした方がよかったような気もします。
チャーリー(匠ひびき)の時は、怪我というアクシデントもありましたが、初めての「お披露目兼サヨナラ公演」ということで、観る側もやる側も緊張感が高かったと思うのですが、それも2回目となると、双方開き直ってしまって、肩の力が抜けた明るく楽しめる公演になっていたようです。それが良いこと、とは言い切れませんが。
東京でも皆さん、頑張っていただきたいです。
■ ベール |
Date: 2002-06-28 (Fri) |
雪組新人公演「追憶のバルセロナ」を見てきました。
毎回・毎回すっごく楽しみな雪組新人公演。しかし、あまりにも期待し過ぎたせいか、今回ちょっと肩すかしをくらったような気分でした(^^;。まあ自業自得なんですが・・・ 悪くはないんです。私的には、やはり雪組は新公レベルとしては全組の中で一番だと思ってます。しかし、いかんせん正塚芝居は難しい、ということをしみじみ感じてしまった公演でした。
また、前作「愛燃える」が、新公で新人が演じるにはとっても適した作品だったんでしょうね。このHPでも話題になりましたが、ホントに愛が燃えてた新公(笑)。初主演だった壮くんの勢いと、もともとの雪組メンバーの実力がミックスされて、ほんとパワーがあり見応え十分の新公だったんです。そういった意味で、今回はなかなか作品的にも、そして壮くん的にも新人公演らしいパワーが少し減少してしまったのが残念な新公でした。
フランシスコ:壮(絵麻緒)は、とにかく真ん中が似合う!あまり華がある・真ん中が似合うということに拘らない私ですが、この華やかさはスゴイな〜と思います。特に幻想シーンでの白の衣装。これぞ宝塚!という感じの衣装ですが、本役ぶんちゃんも素晴らしく似合ってますが(^^;、壮くんもホントお似合い。私的には、かよちゃん(朝澄)・タニくん(大和)に並ぶ美しさでした(笑)。歌・芝居ともに「愛燃える」の頃より余裕が出てきたように思いましたが、その分、作品のせいもありますが、勢いには欠けたように思います。新公に関しては、いっぱいいっぱいでぎりぎりで頑張ってる姿ってのが好きなんでしょうね。
フランシスコとしては、少し真っ直ぐすぎであまり苦悩が感じられず、国やセシリア・に対する思いが少し淡泊な印象を受けました。その反面、ラストのイサベルに対しての愛情は底抜けなほど感じられ、本公演とはまた違った種類の笑顔でほんと素敵な顔で笑ってましたが、それ以前とのギャップが少し大きかったように思いました。また、この人はすごく笑顔が似合う人だと思いますが、それ以外の表情に今のところまだあまり変化が感じられず、その辺りは今後の課題だと思います。
歌は、壮くんに限らずですが、幕が開いてすぐの歌は皆不安定で、緊張がすごく伝わってきましたね。相変わらず上手いとは言えない歌ですが(^^;、「あさき」の頃から比べたら確実に進歩してるし、愛燃えるから比べても良くなってるのが分かります。何より、思い切り恐れず歌ってるのはいいことです。最後のあいさつは、結構無難にまとめたかな?という感じで余裕があり、もう少し取り乱すじゃないけど、崩れたところも見たかったような気はしました。2作目にしてはすごく余裕が感じられ、ある意味、それじゃあダメだよ〜とも思いました…そんな早く落ち着いて欲しくないです。
イサベル:白羽(紺野)は、このHPではなかなか評判の高い人ですよね。私的に好みの娘役さんではないので(ごめんなさいm(__)m)、上手く表現できませんが、良くも悪くもお嬢様でした。ジプシーの黒塗りは非常に似合っていたし、容姿は本当に綺麗で、踊るときのキリっとした表情はすごく魅力的です。でも、話すと品があり過ぎました。宝塚の娘役としてこれは非常に大きな武器ですが、今回の役に関しては、それが弱点になってしまったのはまあ仕方ないですよね。とは言うものの、初主演とは思えない(というか、何故今までなかった?というくらい遅すぎた主演ですね)くらい、余裕があり実力も申し分ないとは思いました。
アントニオ:天勢(成瀬)は、見場はファン的に見てもかなり辛かった(^^;。もともと男役をしてるのが不思議なくらいの身長ですし、華のあるタイプの人でもないので余計でしょうね。前回(愛燃える)・前々回(猛き)は、本役さん(絵麻緒・朝海)がそこまで身長の高い人ではなかったし、衣装的にもそこまで低さが目立つものではなかった。しかし、それ以前のバッカス・凱旋門で、なるちゃんの役をしていた時も、衣装的な問題もあり本当に見てて辛かった(^^;。今回もイヤな予感がしていたんですが、正に予感的中・・・
まずオープニングの4人(壮・天勢・音月・聖)で並んで踊る場面で、1人子供が交じっているようで・・・(^^;。桂ちゃん(音月)も低いですがいづるんほどではないし、ジプシーの衣装は比較的低さが目立たない。その後の歌もまずは声があまり出ていなくて、特に低音部が殆ど聞こえなかったのは辛かった。アントニオは派手な役ではないし、難しい役だと思います。しかしまあ、そんな役を演じるいづるんが見たかった者としては、前述のような欠点はあったものの、ほぼ満足の出来でした。
確かに地味にまとまり過ぎたし、勢いのある役でないのは不得意分野だったでしょう。しかし、生き抜くことに意味があるというアントニオの信念はすごく伝わってきましたし、私的に一番の注目であったフランシスコと2人の議論を、上手く見せられたのには感心しました。そして、結局のところ、私はいづるんが大好きなんだと再認識しました。背が低いことを差し引いても、真ん中が似合うタイプだとは思ってませんが、それでも壮くんが卒業する次回、1度くらいは主役が見たいと願ってしまいます。
ロベルト:音月(朝海)については、私はどうにも桂ちゃんを過大評価しがちです(^^;。初大役のマンドラン(バッカス)・初主演の猛きで見せた大物ぶりはかなり印象的。しかし、今回はどうにもあまり勢いが感じられず、目立っていなかったように思いました。しかし、それは役の捉え方のせいだったのかもしれません。コムちゃんは、あのジプシー仲間でも一際目立つ存在で、宝塚的に言ういわゆるヒーローっぽい役として演じていましたが、桂ちゃんは、どこかオヤジくさかった(^^;。ミゲル(牧勢(風早))に次ぐ第2の頭領という感じで、かなり年長者に見え、イサベルとの年齢差が結構あるように感じました。それ故、イサベルとの絡みも本公演とは違い、どうにも甘い雰囲気が皆無になったのも目立たなかった原因かなと思いました。
歌は正直びっくりしました。音が狂ってるわけではないですが、いまいち正確な音が掴めないような・・・桂ちゃんの歌を聞いて上手いと思わなかったのは正直初めてでした。難しい歌なんでしょうか?また、都さんが書かれていたようにお化粧のせいなのか、どうにも顔が綺麗に見えなかったのも辛かった。しかし、群舞でスペイン兵をしている時はすごく綺麗に見えたから、髪型やターバンのせいだったのでしょうか。しかし、今まで勢いがあり過ぎた分、今回はこんな感じでよかったかな〜とも思いました。
クリストフ:聖(貴城)は、初の大役。もともと芝居が上手い人という印象はなかったので、今回興味津々だったのですが、まあ可もなく不可もなくかな。この役の特徴でもある鋭い雰囲気があまり感じられず、イアーゴー(貴船(未沙))との掛け合いも、どうもセリフのテンポが悪い。まあ今回全体的に、本公演で感じた会話のテンポの快さが新公ではかなり滑ってるように思えて、改めて芝居の間というのは難しいんだなと感じたんですが・・・しかし、髪型的には、かしちゃんより良かったような気もしたんですが・・・(^^;(いや〜かしちゃんの髪型って、何か変じゃないですか?^^)
セシリア:麻樹(白羽)は、大好きな娘役さんなんですが、お姫様役が似合う人ではないと思うので、正直ちょっと辛かったですね。しかし、歌は期待通り綺麗な声で朗々と歌っており、声量がすごくある人なんだと思いました。その反面、デュエット曲ということを考えると、もう少し相手役さんの声をかき消さない程度に声を抑えるべきかなとも思いました。しかし、できればこの人には「女役」を振って欲しいと思います。
今回私的な注目だったエンセナダの奏乃(未来)は、なかなか期待通り!ハマコちゃん(未来)とはまあ比べるべくもありませんが、2回あるソロは上手いこと歌っていて心地よく、フランシスコとイサベラとの場面では、芝居心もあるように感じました。これからが楽しみです。もう1人の歌手、ビアンカの舞咲(愛)も結構音域のある曲を上手く歌いこなしていて良かったです。キティ(アンナ)のようなお嬢様も似合うかと思えば、ジプシーの格好も似合っていて、ちょっと冷たい無表情が印象的でした。
その他のジプシーメンバーでは、ミゲル:牧勢(風早)が頭領らしい落ち着いた声と雰囲気が出ていて、猛き(神宮司(美郷))とのギャップにちょっとびっくりだったのですが、うまくいけば良い役者になりそうな気がしてちょっと嬉しかったです。エスメラルダの汐夏(森央)は、ダンサーかと思いきや、DC殉情に続いてなかなか良い芝居をしてるし、何より容姿的に可愛いのがお気に入りでした。アルバラートの神月(立樹)は、とにかく表情が良いし、毎回舞台を楽しんでるのが伝わってくる人です。しかし、少し役不足な気がして残念でした。アンジェロの真波(天勢)は、顔が綺麗で目立ってます。フェルナンドの宙輝(壮)は、セリフの声がしかりしていて印象に残りました。
アウストリア伯爵の玲(美郷)は、決してお芝居の上手い人ではありませんが、毎回確実に進歩していってるのが分かって、ちょっと見ていて嬉しくなります。髭が少し似合ってなかったものの、落ち着いた声で威厳を出すことにはまあまあ成功していたのではないでしょうか。アズナワールの水純(飛鳥)は、どこがどうとは言いにくいのですが、本役より良かったような気がしました。イアーゴーの貴船(未沙)は、本役の真似になっていた部分も多く少し残念でしたが、それでも秘薬を飲ませられるシーンでは大いに笑いを取っていて、最後拍手までもらったのは立派。
マリアの千咲(本役はモレニ:麻愛)は、思いっきりミーハーモードで書かせて頂くなら、可愛かった〜〜♪ほんとラブリ〜♪瞳子ちゃんの相手役(凱旋門ユリア)を見て以来、お気に入りの娘役さんなので、今回で辞めてしまうのは本当に残念。役としては、本役麻愛の全くの女ヴァージョンなだけで、もう少し工夫する余地もあったんじゃないかなとも思いましたが、ちょっと若め、でもしっかり「女将さん」という雰囲気でチャキチャキっとしたパワフルさが良かったです。最後の愚痴を言う場面では少し子供っぽくなりましたが、それもこの人の持ち味かと・・・その他、舞踏会や2回目のカーニバルでは芯で踊らせてもらっていてちょっと嬉しかったですが、本公演でもそれくらいの扱いでも良かったのに・・とも思いました。あ〜あ、ほんと残念です・・・
注目のフェイホオ凰稀(音月)は、まずはきちんとセリフを聞くのがほぼ初めてで、これまた興味津々でしたが、きちんと話せてるじゃないか〜と嬉しくなりました。容姿は本当に綺麗な人ですが、無表情の時の美しさが、表情を出したときにも表れてくるともっといいなと今回思いました。まだ本役をなぞるのが精一杯という印象も受けましたが、「2人より3人!」は、タイミングよくセリフを言えてましたし、本公演でも、毎回囚人として涙を流して熱演していますし、なかなか芝居心がありそうで今後ますます楽しみな人です。
相変わらず長文で申し訳ありませんが、それでも書き切れてない人が多数いるとは思います。少しこじんまりし過ぎて物足りない新公でもありましたが、それでもやはり私は雪組下級生が好きだな〜と感じた新公でした。
■ カレン |
Date: 2002-06-27 (Thu) |
JIMMYさん そして皆さんこんばんは。6月25日雪組新人公演「追憶のバルセロナ」を観劇して参りましたので、自分なりに感じた事を書かせていただきます。
チケットを切ってもらって入ると、すぐ長机をおいて係員が4〜5人いて「カバンを開けてください。」と、まるで飛行機から降りて出口で点検を受けるような事を言われました。カメラやビデオを持っていないかと調べていたようです。そして見つかったら預かっていました。いきなり点検から入られたのでぴっくりしましたが、いつものように最後の挨拶の時にピカッとひからなくて良かったです。
「追憶のバルセロナ」何回みても結末がよくわからないです。最後にアントニオとフランシスコが「スペインのために」と言い合うのですが、なにをどうするのかはっきりしません。フランシスコが「黒い旋風」になって走り回る所は、解説を読むといろいろ意味や展開が有るらしいのですが、その場面が少ないので黒マントの人が出たり入ったりして場面はにぎやかなのですが、内容が良くわかりません。
本公演に比べて演技力が低いせいか、面白くない点がありました。
例えば本公演では、音月が、使用人になり「二人より三人」とコミカルにと言うところがあり笑いをとっているのですが、その役の風稀 かなめはスタイルがよく背が高く格好良すぎて使用人らしくなく同じセリフを言ってもちっとも笑いが有りませんでした。
又本公演では、フランスの戦線布告で戦場へ行こうとフランシスコ等が決意する場面でイサベルの母親が、フランシスコの母親にまだ戦場にも行っていないのに「お亡くなりになつてお気の毒」みたいな事を言って笑いをとっているのですが、今回の夏央 小槇のその場面はサーツと流れて行ったと言う感じでした。二人共せっかくセリフのある役をもらったのだからもう少し研究してしてほしいです。
でも神月 茜はイアーゴに薬をのませるところで、首を大げさに振ったりして工夫をして笑いをとっていました。
壮 一帆は二作品目の主役で落ち着いていましたが、この前は中国のコスチユームものだったので、今回と勝手が違ったのでは。最初出てきたとき長いトップブーツが慣れない感じで歩きかたが少し変だし、顔はこわばっていました。でも全体的に失敗がなくきちんと演じていました。歌は、ことさら男役声にせず自分の本来の声で普通の男役より少し高く伸びやかに歌うのは良いのですが、ただ声に特徴がないのは、どうでしょうか。又演技に変化が乏しいし、ラブシーンに甘さがすくないように思えます。でもスタイルが良いので、何を着てもきれいです。そして最後の挨拶での「自分は新人公演を卒業しますが、このかわいい雪組の下級生を今後ともよろしくお願いします」との言葉で、この人はしっかりとした人だなと好感を持ちました。
アントニオの天勢 いずるは最初のセリフが小さく、銀橋では、えらく緊張したかちかちの顔をしていましたが、次第に良くなり最後の方はセリフが良く通るようになりました。その期で一番の人だけに歌も上手だろうと思っていましたが、まあまあでした。でもダンスはきれいで、目立っていました。この人のセリフはいわゆる宝塚調の感じがします。ラブシーンももう少し甘く演じてほしい。
音月 柱はこの人が主役かと思うほどしっかりした演技をしていました。。声に特徴があり良く透ります。。本役の朝海 ひかるほどダンスは美しくはありませんが、力強く切れもありました。
白羽 ゆりはやっぱり本役の令嬢が似合っているとおもいました。イザベルでは、あの紺野 まひるのようなかわいさがでません。フランシスコの館で訪ねて来たセシリアに対抗して「自分が一番愛している」というセリフをあまりにも大きな声でがなるように叫んだので客席より笑いがおこっていた。あそこは、少し悲しみも入っているように感じられるので、工夫をしたらよいのでは。
今回なかでも一番がんばったのは、貴船 尚。最初の方は末沙 のえるにそっくりな演技だったが、次第に自分で工夫して客席の笑いをとっていた。下級生でよくあそこまでやったと思う。
全体に段取りどうり破綻なく終わったという感じでしたが、今ひとつ盛り上がりに欠けた新人公演でした。
■ 都 |
Date: 2002-06-27 (Thu) |
雪組新人公演「追憶のバルセロナ」観てきました。
新人公演では雪組が一番上手い、という評判を聞いていましたし、壮くん(壮一帆)が前回の「愛燃える」で素晴らしかったということでしたので、期待して出かけました。
正直言って、期待しすぎたかな、というところです。なんといっても、本公演はサヨナラということもあり、正塚先生が生徒それぞれにはまりまくった当て書きをしていて、本役さん以外が演じるのはかなり無理がある作品なのだとつくづく思いました。もともとのお話自体、活劇というほどのものではないので、途中、退屈に感じてしまった場面もありました。
一番割りを食ったのが、アントニオ(本役・成瀬こうき)のいづるん(天勢いづる)。とにかく衣装が・・・・。退団者としての輝き・すっきり感に満ちた、なるちゃんの長身・細身の衣装を着こなすには、あまりにも小柄でした。お芝居はまぁ上手いのですが、インパクトがなかった。彼女の持ち味はもう少し別なのだと思うので、ちょっと気の毒でした。
ロベルト(本役・朝海ひかる)の音月桂ちゃんも同様。見た目がえらくがっちりした、コムちゃんとは全然違うロベルトなのですが、桂ちゃんのノーブルな品のよさが逆にジプシー然としてなくて、違和感がありました。黒塗りのお化粧も迫力を出すために濃い目にしたかと思いますが、もともとの顔立ちのよさを消していたような気がします。お芝居も一本調子だった気がします。
イサベル(本役・紺野まひる)のとなみちゃん(白羽ゆり)。あでやかな存在感があって、よかったのです。こちらもイサベル自体がまひるちゃんのおきゃんなところ、生きの良さが売りなキャラクターですから、となみちゃんには合ってなかったような。ちょっとしたしぐさや表情が可愛らしくはすっぱになりきれない。となみちゃんはほんとにお嬢さんでお姫様なのだなぁと思ってしまいました。銀橋の歌はとてもよかったです。
セシリア(本役・白羽ゆり)の麻樹ゆめみ。TCAにも出演し、今後抜擢されるのでしょうか。見た目はあまりヒロインっぽくないですね。お化粧のせいでしょうか。歌が上手い。お腹から力づよい歌声が出る人だと思いましたが、今回の役には合わなかったような。
ジャン・クリストフ(本役・貴城けい)の聖れい。やや小柄かな?ベビーフェイス気味で、幼い印象。かしげちゃんが鋭い切れモノの役作りだったので、何か違う・・・という感じ。悪役のいないお話なので、この役がきっちり立たないと、気の抜けた舞台になってしまいますから、もっと思い切ってやってもよかったのではないでしょうか。
フランシスコ(本役・絵麻緒ゆう)の壮一帆。軸になる役で、本役との違いがあってもかまわない役だったせいでしょうか、私はこの人が一番違和感がなかったです。2度目の主演ということで余裕もあったのでしょう。センターらしいスターオーラが出ていました。細身なので、衣装がとてもよく映えますね。悪夢のダンスのところの白いお衣装はため息が出るほど美しかった!まさに宝塚のセンター!という感じでした。私は見た目や歌い方がたかちゃん(和央ようか)に似ているなと思いました。
他のメンバーで印象に残ったのが、イアーゴー(本役・未沙のえる)貴船尚。とにかくまやさんそっくり!思い切ってここまでやってみました!という感じで、袖にはけるときに拍手まで沸いてました。
アルバラード(本役・立樹遥)の神月茜。ベリーショートの髪型と生き生きした表情が印象に残っています。
やや残念な感想となりましたが、雪組生それぞれは、評判どおり、下級生ひとりひとりまでお芝居が上手で、レベルが高いのは間違いないと思います。
ほとんど毎回、私は2階席で観ていますので、空間の後ろまでしっかり見えます。群集芝居が長く続く場面があるのですが、ダレることなく、それぞれが役割を果たして動いていました。ですから新公で時々感じる「人数の少なさによる舞台空間の間」を感じることがなかったです。これは結構すごいことだと思います。
■ カレン |
Date: 2002-06-09 (Sun) |
皆さんこんばんは。6月8日(土)「追憶のバルセロナ」[ON THE 5th」を観劇してきました。客席はほぼ満席でした。ロビーでのファンクラブのチケット渡しは、流石ぶんちゃんの場所は長い列が幾重にもできていました。星組の夢輝 のあさん等星組生が来られていたので客席はざわめいていました。「
追憶〜 」は、前の星組の「プラハ〜」とおなじ、国と国の争いに巻き込まれる設定はおなじなのですが、こちらのほうが、だいぶ明るいし、楽しいかんじです。結末はスペインの国としては、ハッピーエンドでもありませんが、つらいと言うかんじでもありません。何より残酷なシーンがなかったのでよかったです。イアーゴーの未沙 のえるにくすりを飲ませる所など意味的にはひどいととられますが、場面的にはコミカルにしてありますので笑いをとっています。
プロローグは朝海 ひかるを真ん中にジプシーの踊りをギターの伴奏で見せて、とってもしゃれた感じでした。今回もレンガのかべに真ん中がアーチのようにくりぬいたものが何度もでてきましたが、あれは入り口を表し何か深い意味があるのでしょうか?
全体に笑うところもあり、かっこいいところもあり、誰もが楽しめるいい作品だと思います。雪組は下級生まで演技がうまいので、芝居がだれる時がありません。でも貴城 けいが登場してきて、ああそうだこの作品は雪組だったんだと再確認してしまいました。というのも、主役の絵麻緒 ゆうは星組のイメージがあるし、成瀬 こうきは月組が長かったし、朝海 ひかるは花組の印象があるのは私だけでしょうか?
さて絵麻緒 ゆうはとってもがんばっていました。衣装の着こなしもよく軍服があんなに似合うのはやはり経験があるからでしょうね。歌も最近上手になってびっくりする事があるのですが、今回は似たような歌い上げるような感じの曲が多くて、印象的にはあまり残らなかったです。前の坂本龍馬の時はセリフが走りすぎて聞き取りにくかったのですが、今回は落ち着いてていねいに言ってくれているので良くわかりました。最後は男役として理想的な役が来てよかったですね。
紺野 まひるこの人のダンスはきれいですね。ディユエットダンスなども流れるようでステキですし、リズムのあるものでは、むだのないきびきびとした美しい動きです。歌はあまり得意ではないみたいです。芝居はちゃきちやき感を出そうと早口になったり、関西人の口調になったりしますが、いきいきとした娘役さんだとおもいます。
成瀬 こうきはスタイル抜群でこれほどの人が、トップにならずに辞めるなんて残念です。最近芝居もうまくなつてきたと思います。今回も複雑な役所を一生懸命演じています。
朝海 ひかる ダンスはやはりきれいですね。ジプシーの役ですので、大変かっこよくて、得です。でも少し頬が細くなってきたような。「風と共に〜」から働きずめで体をこわさないでね。と言いたいです。
白羽 ゆり 声がきれいですね。下級生の頃よりきれいな人だと思っていましたが、ここへきて娘役として、花を咲かせてきたような。でも道で会ったときの印象はハッキリとした、しっかり者というものでした。
音月 桂は芝居がおもしろかったです。立樹 遙には、もう少しセリフのある役があればよかったのに、又天勢 いづる
などもあまり目だたなかったですが、雪組つ子としてがんばってほしいです。
「ON THE 5th]も楽しいシヨーです。何よりダンスの前面に上級生が踊っているのが良い。飛鳥 祐、天希 かおり、悠 なお輝、美郷 真也、等ダンスがきれいなのですね。それに風美 佳希がこれほどダンスが上手だと気がつきませんでした。他の組も今売り出そうとしている人ばかりださずに本当に上手な人にも見せ場を与えてほしいです。
シヤインの紺野 とスターの絵麻緒の掛け合いは楽しく息
もよく合っています。
クラウンの3人はよくやっていますが、客席との、のりが伝わっていない時もあるので、後一息工夫が必要では。
フイナレーの後でのタップの総踊りは、短時間の衣装替えが大変だろうとおもいますが、見ていて楽しいのでがんばってほしいです。
■ JIMMY |
Date: 2002-06-09 (Sun) |
雪組大劇場公演「追憶のバルセロナ/ON THE 5th」観てきました!
「追憶のバルセロナ」は正塚先生久しぶりの大劇場オリジナル作品。その為か、非常に大劇場を意識して、娯楽に走ろうとされているのが分かります。
宝塚らしい設定で、軽いお話。何よりも役が多くて、それが生徒の持ち味にハマっているのは流石。各々の活躍を見ているだけで楽しかったです。
大劇場にはこのようなお話が良いのでしょうね。ジプシーが「黒い風」になって客席を走り回るあたりで、「娯楽だな〜」と観念しました(^_^;)。
台詞は気が効いているし、やはり上手い先生だと思います。ただ、正塚先生だからこそ欲を言えば、次回はもう少し骨のあるものを観たいな〜、とも思いました。
フランシスコの絵麻緒ゆう。戦争で負傷し、目覚めた時の情けな〜い痛がりようや、剣に対する恐怖心など、記憶喪失の時の演技が上手いです。こういう面を思い切り演じて見せて、魅力にしてしまう所が今の絵麻緒なのかな・・と思いました。
イサベルの紺野まひるは、そのフランシスコを助ける時「『パー』になっちゃったんだ〜」と遠慮なく言ったり、平気で水を口移ししちゃったりする所が、いかにも彼女らしい。
役柄とは言え、やはりサバサバし過ぎているとは思うのですが(^_^;)、フランシスコを思っているという切なさは良く出ていました。
アントニオの成瀬こうきは軍服といい、ブラウスといい、マントといい、スマートに着こなして、男役らしい立ち姿の美しさを発揮。今までより衣装が良いのもありますが、改めて抜擢も納得の容姿の持ち主だったのだと、退団が惜しくなりました。
演じ甲斐のある役で、思い切り取り組んでいるのが分かります。相手役もいて、優しい持ち味も生きていて素敵でした。
ロベルトの朝海ひかるはジプシー役。色気があり、ダンスで魅せ、かっこ良かったです。
単にイサベルが好きというのではなく、「昔の女に似ている」っていうのもかっこ良いし、最後にさりげなーく、エスメラルダ(森央かずみ)のカバンを持ってあげるのもニクいですよね(^_^;)。間違いなくかっこ良く見える役ではありますが、朝海も良く応えていると思います。
クリストフ大尉の貴城けい。落ち着いた台詞回しは「アンナ・カレーニナ」のカレーニン同様、魅力がありますね。ただ、髪型が今一歩。
あの上品な貴城が、なぜあんなに個性の強い密偵(未沙のえる)を雇っているのかが、イマイチ理解できないのですが(^_^;)、未沙は実力発揮で文句なく面白く、頼もしい。
セシリアの白羽ゆり。華やかさ、品、色気に圧倒。非常に楽しみな娘役さんです。深く考えれば難しい役ですが、勘違いはしていないと思います。観ていて納得できました。
フェイホオの音月桂も上手い。若手ながらちゃんと笑いを取っているのに感心します。
その他の主なスターは総じてジプシー役で、個性があって面白い! 風早優の親しみやすそうな親分、明るく「いい人だ〜♪」というのが似合う立樹遥、ドタバタ騒ぎを余所に黄昏れる壮一帆。壮は黄昏れるのが持ち味なのか、まだ良く分からないのですが、とりあえず見た目は黄昏そう?!
未来優希と愛耀子は戦闘場面でソロもあり、反対側の風早も歌うのか? と思ったら、兵士の心情を芝居で入れてくれていました。良い配役です。
そんな仲間の一人に抜擢されているのが聖れい。綺麗な人なので納得です。歌舞伎の六方のような動きが特徴的に付けられているのですが、もっと思い切ってやった方が良い気がします。
ジプシーはダンスシーンも多く、皆、黒塗りでかっこ良いですね。
ラストの五峰亜季と森央の「姐さん」コンビのやりとりも大好き。
今回一番のお気に入りは酒場のおやじ(?)役の麻愛めぐる。キレながら世話焼いているのが面白く、拍手ものです。
他では、解放された囚人役の凰稀かなめが、ラスト発狂する見せ場があって目立ちました。
カーニバルの場面で、最初センターで踊っているのは今回退団の夢奈さや。そこまでして下さるなら、千咲毬愛ももっと目立たせて欲しかったなぁ。「凱旋門」のユリア、「パッサージュ」の歌手での好演も記憶に新しく、とても退団が残念な娘役さんなのですが・・。
ショー「ON THE 5th」も楽しかったです。
開演前にクラウンの風早、未来、愛が登場。「仮面のロマネスク」の従者3人組です(^_^;)。3人共ずっと雪組で活躍してくれていて、嬉しくなります。
特に私はみやこちゃん(風早)が好きなので、「みやこちゃんだ〜\(^o^)/」と大喜び。手拍子もノリノリで参加してしまいました(^_^;)。でも、その点を引いても、流石あの3人だと、上手く観客を乗せてくれていると思います。
浮浪者が黒エンビの紳士に変身するのは「ショー・アップ・ショー」、フィナーレのパレードは「スカイ・ハイ・スカイ」を思い出しましたが(^_^;)、全体的には、お決まりの構成を変えてみようとする内容に、草野先生の意欲を感じます。
原案が小林公平氏だそうなので、どこまでがそれぞれの発想か分からないのですが・・。
ネタバレですが、終演後はミュージカル作品の時のようにオーケストラが主題歌を演奏。花道には大きな人形がぶわっと飛び出して、お見送りしてくれます。
「ありがとう〜」と思わず手を振りたくなるような(指揮の佐々田愛一郎さんはじめ、オケの皆様も手を振り返してくれるし^_^;)、幸せな気分になれる演出で、とても気に入りました。
絵麻緒はプロローグ、タキシードに帽子をかぶって「ニコ☆」と笑って登場する時の可愛さが一番! ピンクの衣装も良く似合っていますね。
かなりタップの多いショーで、絵麻緒はソロで踏む所もあり、ちゃんと踏めていましたが、緊張で顔が笑っていないので(^_^;)、ハラハラしました。鳴らなくても笑顔とノリでカバー! 位の楽しさが出ると良いと思うのですが。
でも、久しぶりだそうなので、だんだん良くなるでしょうね。
もともとタップが得意という訳でもないようですし(^_^;)、サヨナラにタップがメインのショーを持ってくる事自体がどうか? とも思うのですが、チョコチョコとタップを踏んでいるのが紺野共々可愛くて似合っているので、良かったのではないかという気もしました(^_^;)。
ただ、このショーはいつものパレードなどカットして、すっきりタップで終わって欲しかったです。絵麻緒の事を思うと、パレードと羽は必要だったと思うのですが。
その点からも、とても面白いショーだっただけに、この作品にサヨナラ色を加えなければならなくなってしまったのが残念だと思いました。
絵麻緒の為に、今回はオーソドックスなショーにしておいて、この作品は次回の登板まで置いておいて欲しかったです(^_^;)。
もちろんサヨナラを意識したラストソングはとても良かったです。
紺野はこのショーの物語の中心、シャイン役で、等身大の女の子を可愛く見せてくれました。
歌もダンスもタップも頼もしいです。その点で初ヒロインでも全く不安がなく、返って絵麻緒をリードしているような感もありました(^_^;)。絵麻緒の持ち味の影響か、とってもメルヘンな雰囲気の出た紺野。可愛くて、なかなかお似合いな気がします。
物語は、もともとしっかり見せる気がないのは分かるのですが(^_^;)、もう少し分かりやすくして欲しかったです。
スッキリ分からないのに、意味のありそうな場面が長く、プログラムを見ると面白い話なのに、勿体ないと思いました。
セントラル・パークでのデュエットシーンがいかにも夢々しかっただけに、そこからツインタワー崩壊の事件へつなげるのもどうかと思います。
シャイン自体がコミカルな役でしたし、突然生々しい悲劇を突きつけられ、ふぶきの中Mr.フィフス(絵麻緒)に歌われても、素直に共感できませんでした。
その後の「GOD Bless America」の美穂圭子の歌、朝海のダンスはパワーがあって感動的でした。事件を取り入れるのは、抽象的に、この場面だけにして、もっとボリュームを出して欲しかった気がします。
成瀬のラストソングは明るく。良く聞くと「バイバイ〜」なんて歌詞もあり、明るすぎて泣けます(;_;)。
ショーでも若手が良く目につきました。芝居で目立った麻愛や、同期の花純風香が群舞のセンター付近で活躍するようになっていて、時代が変わったな〜、と思います。花純のダンスは見ていて気持ち良いです。
更に若手。馬車の馬役の2人(神月茜・柊巴)も可愛いです。又、研2、研3の男役10人が、バンドマンとして登場している場面も華やか。さらに、パレードで6人で大階段一杯に蝶のような衣装で登場するデコレーションガールなんて役もありますし、パレード後のタップも、彼女達若手の群舞から始まります。
元々注目しているのもありますが、雪組超若手男役集団は、結構売り物になっているのではないか? という気がしました。
■ ひさよ |
Date: 2002-06-09 (Sun) |
新生雪組!フレッシュでした。
今までは轟さんがひとり頭ひとつ、ふたつ上にいて
(香寿さんが専科に移動してから余計に)その下に
以下のメンバーって感じだったのが、絵麻緒さんだと
下との距離がいい意味で縮まって、下にズラリと並んだ
男役とのバランスがとてもよく感じました。
成瀬さんも入れたこのメンバーで後1、2作見たかった
というのが第一の感想です。
お芝居は正塚先生もこういう娯楽作品も書くように
なったのかーと(^.^)(私は何様?)。
トップコンビの恋愛をもっと書きこんでほしいとか、
アントニオ(成瀬)とのセシリア(白羽)をはさんだ、
または進もうとする道の違いゆえの葛藤と友情も
もっと書いて欲しかったし、
クリストフ大尉(貴城)、イアーゴ(未沙)の
ふたりももっとからんで欲しかったなど不満は
あるにはあるんですが、楽しかったので
すべてよしとします(単純〜)。
ショーも目新しい場面が多く、紺野さんが賞金を手に
してからマネキンの場面あたりはちょっとわかりにくい
のもありますが、これも全体的に美しく、楽しかった。
でもテロの場面は・・・場面としてはいいんですけど、
これを宝塚が取り上げる必要があるのかなと
ちょっと複雑な気持ちで見ました。
絵麻緒さん・・若々しく、いいトップさんです。
凛々しさと甘さの頃合が丁度よろしい(^.^)
芝居でもショーでも紺野さんが先に好きになる
設定ですがこんな甘〜い雰囲気でこられたら
「まひるちゃんも好きになっちゃうよね!」って感じです。
紺野さん・・1作だけですから、合った役でやめられるのは
いいことなのかもしれないですが、彼女のしっとりとした
面が出た作品も見て、驚かせてほしかったってのは正直あります。
いじらしく可愛らしいのはよかった。
ショーでのデュエットダンスは優雅に華麗にもっと
頑張ってください。
成瀬さん・・芝居ではもっと裏切り者かと思ったら
そうでもないですね。この人も信念の人。
優しさと知性がにじみ出ていい男。
ショーでもうひと場面目立つところが欲しかったナ。
朝海さん・・初日近くを見た友人(コムちゃんファン)は
今いちとの評価だったのですが、私が見た時はとっても
よかった。
若きジプシーの中心的存在にも見えたし、他のジプシー達と
からんでいる姿は楽しげで魅力的でした。
歌も随分上手くなったし、線が太くなって、
今まで見た朝海さんの中で一番よかった。
白羽さん・・いかにも宝塚の娘役的な役です。
白城あやかさんとか星奈さんなどがトップなら
この役をヒロインにもってきてもいい役です。
華やかでよかったです。
ただ、アントニオを助けてほしいとフランシスコの
ところに来る場面ではいてるクツがなぜか気に
なってしまいました。
それとラブシーンがまだ下手ですね。
貴城さん・・冷たい美貌でこの人誰?何者?と
思わせることに成功。
でも割と何もしないし、簡単にアントニオも
フランシスコも逃がしてしまう全然切れ者ではない^_^;
ところがつらい。これは脚本のせいですけどね。
後はやっぱりちょっとしたところも上手い未沙のえるさん。
美郷真也さんのパパも素敵です。
何気に笑わせてくれる風早優さん。
ジプシー達の面々もそれぞれに個性があって見てるとおもしろい。
轟さんという大きなトップが去った後、確実に成長している
下級生達を見て、雪組頼もしいぞ!と感じた一日でした
(って私は何者?)。
■ 林檎 |
Date: 2002-05-28 (Tue) |
追憶のバルセロナ
28日の公演を見てきました。
面白かったです。
随所に笑いが散りばめられていて、もっと暗い話かと思っていました。
フランシスコ・アウストリア(絵麻緒ゆう)
宝塚のヒーローといった感じの役でしたが、ただかっこいいだけでなく、苦悩や成長なども表されていました。
貴族の役が似合いますね。本当に育ちが良さそうで、ジプシー達の中にいても、一人だけ明らかに育ちが違うのがわかりました。
色々な場面で付けているマントが似合っていました。
まひるちゃんとの絡みが少なかったのが残念でした。
でも、最後のシーンでの二人はとてもお似合いでした。
イザベル(紺野まひる)
観る前から合うだろうと思っていましたが、ジプシーぴったりでした。
なぜ、フランシスコのことを好きになったのかはわかりませんでしたが(かかれていなかったので)、
フランシスコのことが好きなことはすごく伝わってきました。
一途でかわいかったです。
途中で着てた赤い衣装が似合っていました。
アントニオ・ヒメネス(成瀬こうき)
スタイル良すぎです〜軍服が似合っていました。
生きるためにフランスへ協力するが、けしてフランスに寝返ったわけではない。
私には、フランスに協力している間は心が死んでしまっているように見えました。
けれど、セシリア(白羽ゆり)といる時や、フランシスコと再会した時は
心が動いているように見えました。
ロベルト(朝海ひかる)
ジプシーのリーダーなんでしょうか?なんかよくわからない役でした。
否、フランシスコの協力者だというのはわかるんですけど、
脚本の書き込みが少ないのか、薄っぺらい人に感じました。
ダンスはさすがです。
ジャン・クリストフ(貴城けい)悪い役でした。あんまり印象に残りませんでした。
フェイホオ(音月桂)お得な役ですね。一人だけ衣装の雰囲気が違うので目立ってました。
少し三枚目な役?を楽しそうに演じてました。
戦場のシーンでのはまこさん(未来優希)の歌が素晴らしかったです。
ストーリーに無理なところもなく、最後まで楽しく見ることができました。
客席降りは一階A席の前まで来てくれました。
でもやっぱり、ぶんちゃんとまひるちゃんの絡みを見たかったです。
ON THE 5th
楽しかったです!
タップあり、男役の女装あり、黒燕尾のダンスあり、
大人数でのロケットありで盛りだくさん。
女装する男役4人(立樹遥、壮一帆、天勢いづる、音月桂)の中で、
似合わなそうと思ってた(ゴメンナサイ)しいちゃんが意外に似合ってて、
似合いそうだと思ってた壮君が似合ってなくて不思議でした。
桂ちゃんかわいかったです。
黒燕尾のダンスはやっぱりかっこよかったです。
まひるちゃんとのデュエットダンスも二回あって(二回目は短いですけど)、
片手のリフトもあって、芝居であまり絡んでいない分ショーではラブラブでした。
狂言回し的な役割のピエロのはまこさん、愛さん、風早さんの歌が素晴らしかったです。
フィナーレがいつもと違い、大階段を一回降りた後に最後にみんなでタップがありました。
■ JIMMY |
Date: 2002-05-24 (Fri) |
あらすじを読みました。
「追憶のバルセロナ」は正塚先生らしからぬ(?)宝塚っぽいお話ですね。実在の国が舞台ですし(^_^;)。
ぶんちゃん(絵麻緒ゆう)が貴族の坊ちゃん、まひるちゃん(紺野まひる)が旅芸人の娘って所が、既に想像できて「上手いな〜」と思います。
なるちゃん(成瀬こうき)の役も良さそうで楽しみ。
「ON THE 5th」はまひるちゃんが福引き(?)でニューヨーク5番街ツアーを当てて・・っていうのが、もう、威勢のよい「よっしゃ〜!!」って声が聞こえてきそうで笑えました(^_^;)。トップですし、そこまではしないかな(でもして欲しい・・)。
何にしても、3人のサヨナラですし、演出家も良いですし、面白そうで期待できる公演です。
皆さまの書き込みをお待ちしております!
■ JIMMY |
Date: 2002-05-22 (Wed) |
テスト