岡っち(嶺恵斗)


忙しくて書けない間に、はや明日が東京千秋楽。
どんな感じなのかな~?

岡っちに関しては、一度ハマった頃に生徒評を書いております。Past Logから、2002/07/31にありますので、よろしければご覧下さいね。
そう、あの「プラハの春/LUCKY STAR!」公演中、確かWAIWAIのオフ会をしたんですよね。その日の観劇公演でハマり、「フォークを持つ手が震える~」と、一人で大騒ぎ。皆に呆れられました・・(笑)。
「何で岡っち?」と、言われましたよ~。皆から!

その後の「ヴィンターガルテン」。公安局長のムードを引き継ぐような、ナチスの軍服姿に、プログラムを見た瞬間大喜び(笑)。また悪役でしたが、私は悪役の似合う男役さんが好きなので、全然OKでした。

そして、「ガラスの風景」新人公演。新公世代なのに、なぜか想像できなかった若者役。
意外と似合っているじゃない! 坊ちゃんぽいよ。
ここで今まで「何で岡っち?」と言っていた母に、「主役しても良かったんじゃないの?」とまで言わせる事に成功! えぇ、私はもとから二枚目だと思ってハマっているんですよ。すごいじゃない~、私の見る目!(←有頂天)

そして、「花のいそぎ」。「エピファニー」の岡田君を生み出した大野先生が、ふたたび当ててくれました、藤原良房。いや~な坊ちゃん役は、大役ではありましたが、岡っちの持ち味に(良い意味でも悪い意味でも^_^;)良くあった悪役でした。
何と言っても青海波の場面等、豪華な装束が良く似合う、品のある立ち姿が素晴らしかったと思います。
ここでも沢山の人から良い声を頂いたり、実際に客席でそんな声を聞いたりしました。

そして、「王家に捧ぐ歌」中日公演ではケペル役。
あのオフ会で皆に呆れられた時、こんな二枚目役を演る事になる岡っちを誰が想像したでしょう。私も、好きなタイプだとは思っていても、そこまでは想像していなかったと思います。
でも、この頃になると、配役が発表される前から、岡っちという事もあり得るかもしれない、と、普通に思っていました。
そんな期待が持てる程の、実力と人気を、この頃の岡っちは持っていました。それだけは、言えると思います。

「こんな良い役は、二度と見られないかもしれない。」という想像もできましたし、実際そうなってしまっても、私はこの公演が観たかったとは、今だに思わないのですが。
本当に、こんなに早く退めてしまう事になったのは、残念です。

一度だけ、お茶会に入れてもらった事があるんですよ。
全国ツアー公演「サザンクロス・レビュー3」で、まるで5番手スターのように大活躍し、パレードで叶千佳ちゃんと歌って降りちゃう、なんて快挙まで成し遂げた直後だったというのに、まったりしていて、何て欲のない人なんだろう、と思いました(^_^;)。
もっとガッツを出して、前向きになれば、何かが変わるかもしれないのに! と。思ったけれど、手紙一本書いて、訴えようというガッツが、私自身にも、なかったんですよね。
できない事はなかったけれど、バカはケロちゃん(汐美真帆)で最後にしようと、心に決めていたので(^_^;)。
あんまりハマらないようにしよう、と、お茶会もそれ以降は行きませんでした。

スターの皆様の行く手を阻むほどのものではありませんし(笑)、そこそこ二枚目で、歌や芝居もまずまずのものがあって、これからいくらでも観客に愛されて、良いポジションで活躍できる男役さんだったと思うんです。
上級生になってきて、毎回役もつき初めて、やっとこれから! という時に。
勿体ない、折角今までがんばってきたのに・・と、今でも思います。

しかし、何だか最近良い役がつきすぎている自分に、岡っち自身がとまどっていただろう事は、CSでのインタビュー等を見ていても、分かります。
本当に、分かってないですよね、自分が。どれだけ宝塚らしい品ある二枚目の姿で、舞台に立っていたのかという事を。それを多くの観客が認めていたのだ、という事を。

「歌劇」誌7月号の「高声低声」欄には、「退団する容姿端麗な男役の嶺が~」と書かれていました。
芝居も歌も良かったけれど、結局の所、それに尽きるんだよな~、と思います。
多くの観客に支持された理由は。

2002年の春、私が震える位、岡っちが良い! と思ったのも、やっぱりそこだったんじゃないかと。
そして、あれから3年、これだけの役と、夢を見させてくれた岡っちに、とても満足しています。
残念だけれど、あんまり言いたくはないけれど、やっぱり・・ありがとう、ですかね。
あ~、でも、やっぱり、あと2、3年はいて欲しかった・・(;_;)。