雪組新人公演「ベルサイユのばら」


雪組新人公演「ベルサイユのばら」、2/28に観てきました!
新公担当は鈴木先生。本公演の内容で不要な所を上手くカットして、効率良く仕上げていて良かったです。
特にルルーが登場したのにもかかわらず、話題が「オスカルの日記」になる前にバッサリカットしたのには、客席がどよめいていましたね。ナイスでした(^_^;)。
まぁ、アンドレ目当てで観た身としては、一幕バッサリカット、二幕のガラスの馬車でお出迎え~もカットだったのは、かなり残念でしたが・・。でも、一幕は特に・・カットすべき場面であるのは良く分かるんですよね~(^_^;)。

オスカルの沙央くらま。全体的な印象では声が良く、可愛らしいオスカルでした。
化粧は朝海ひかるに見てもらったのではないでしょうか。とてもオスカルらしくキレイに描いていましたが、朝海が余りに美しいのもあって、スマートさに欠け、その点数段落ちるのはやはり気の毒でした。「さすらいの果てに」の頃に比べると、随分痩せたと思うのですが。

衛兵隊に囲まれている件は、見た目は可愛らしいのですが、衛兵隊の若手男役たちが全体にひ弱かった事もあり(^_^;)、声が良い分かなり男らしく見えたのですが、ロザリーに対する時はお姉さんらしく女性に見えました。
そしてもう、アンドレに対する時が可愛さ全開で(^_^;)、急に声のトーンが変わるんですよ~。愛しているかどうかというのは後の話ですが、最初からとにかく好きで、気軽に頼っているのは良く分かりました。これもある意味正解ですよね。

何か、これが沙央のオスカルだ! という指向性は良く分かりませんでしたが、場面毎に気持ちを考えて丁寧に作っていたと思います。バスティーユの場面にはもう声も体力もいっぱいいっぱい。この公演に全力投球しているのが良く分かりました。

ロザリーの晴華みどり。期待通りの優しくキレイな声。歌も上手くて良かったです。
しかし、今回のロザリーがかなり変な役なので、その声にパワーがある分、台詞を聞き続けるとちょっと鬱陶しい気が(^_^;)。晴華のせいではないですが・・。

アンドレの凰稀かなめ。上記の通り出番が少なかったのですが、その分登場すると、周りの双眼鏡が私と同じタイミングで一斉に上がるのが面白かったです(^_^;)。キレイなのは知っていましたが、本当に抜群にキレイでした。
コスチューム物の力でしょうか。本公演のプロローグの白軍服の士官でも十分釘付けだったのですが、衣装が豪華になると、やはりさらにキレイ。あんなにキレイな凰稀は見た事なかったです。

しかし、あんなにキレイなアンドレが身近にいたら、オスカルも気になって仕方ないだろう、とか、ジャルジェ将軍もいくら身分違いとは言えそばに置くのを考えるだろう、とか、お姉さんたちに持っていかれそうで心配だ(^_^;)、とか、そういう想像をさせるアンドレって、どうかという気も。
かと言って、汚く出るべきだという意味では決してないんですけれど(そこ誤解しないように・・)。オスカルが音月桂だったら、彼女のパワーと輝きで、凰稀がもっとアンドレに見えたかも。そういうバランスの悪さはありました。
まぁ、要するに、配役に文句があるんですけれどね。今回は。何よりも。

内容を(やっと)真面目に語ると、今まで感じていたイメージ通りの優しそうなアンドレでしたが、やはり少し線が弱いのが最大の課題。もう、立っているだけでも良い男役さんなのですが、それでもやはりもっともっと男役らしく、力強くなって欲しいです。
毒入りワインや、今宵一夜や、撃たれる名場面の数々は、結構たっぷりと演じていて、演技はとても丁寧だと思いました。

アランの緒月遠麻。存在感があって、目を引きつけられるのは期待通り。しかし、もともと男らしい容姿の上に、髪型といい、化粧といい、さらに粗々しい雰囲気を作って出てきたので、見た目にちょっとむさ苦しくてもう一つ(^_^;)。もう少し二枚目に作って欲しかったです。
あと、声の調子が悪かったのか、台詞があまりキレイに聞こえなかったのも残念でした。
本公演では、例のプロローグの白軍服の士官など、とてもキレイでスッキリしてきたと思っていた所だったので、やればいくらでもキレイに作れたと思うんですよ。やはりアンドレに挑戦して欲しかったです。
ディアンヌについつい甘い顔をしてしまう演技などは、流石に抜群に上手く、面白かったです。

ジェローデルの谷みずせ。キレイで上品で、血の通ってなさそ~うな、体温の低そ~うな所が、原作のイメージにピッタリでした(^_^;)。
ベルナールの宙輝れいか。見た目は未来優希よりもさらに二枚目から遠くなった気がしますが(^_^;)、優しそうなベルナールで上手かったです。退団前に、この役や長の挨拶が聞けて嬉しかったです。
マロングラッセの麻倉ももこも、退団前にして難しい役でしたが、可愛らしく演じて大健闘でした。

他では、ジャルジェ将軍の真波そら、ジャルジェ夫人の涼花リサがキレイで、演技も安定感がありました。
ダグー大佐の衣咲真音が、演りすぎ一歩手前の感はありましたが、がんばっていて良かったです。公演を盛り上げていましたね。

ルイーズの愛原実花が、下町のきっぷの良いお姉さん、という本役通りのニュアンスの上に、気の弱そうなメルキオール(大湖せしる)といちゃいちゃする可愛らしさも出して、上手かったです。この二人は面会室で一体何をするつもりだ(^_^;)、と思いましたよ。
ディアンヌの大月さゆも、やさしい声が良く、相変わらず安定感があります。前から思っていましたが、やはり貴咲美里に似ていますね~。
イザベルの沙月愛奈は今回初認識でしたが、キレイな娘役さんでした。彼女は妃咲せあらに似ている気が。
衛兵隊士に一人台詞の上手い子がいたのですが、本公演を一回しか観ていないせいか、役名が分からず・・残念です。

ルルーの愛加あゆは、人形のように可愛らしい容姿で、台詞もまずまず。
小公子の凰華れのも今回のヒット。キレイで、場つなぎの為に増えた歌や台詞も上手くてびっくり。これからが楽しみです。