月組バウホール公演「Young Bloods!!」-Sparkling MOON-


月組バウホール公演「Young Bloods!!」-Sparkling MOON-、2/28に観てきました!

若手中心とは言え、藤井先生なら、それなりに面白いものを作ってくれるだろうと期待していました。
実際、若手ばかりのこの公演ならではの作品で、期待通りに良かったです。

1部の物語は、現代のケンカ中のカップルが、ゲームの世界にまぎれ込み、別の良い女(男)を探そうとするけれど、やっぱり恋人が良いと、手に手を取ってゴールイン! というお話。
すごくバカバカしい物語だけれど、演っている人たちが若くて可愛くて一生懸命だから良し!(^_^;)
現代物であるという事と、異次元の世界にまぎれ込むあたりが、昔の中村S先生の長~いタイトルの青春物シリーズ(^_^;)を思い出し、それを今の感覚に持ってくるとこんな感じかな、と思いました。

2部は、色々なジャンルのナンバーをつなげた、特に凝った所はないショー。
内容は文句ないですが、「Young Bloods!!」は、「エンカレッジ・コンサート」に対するダンスのコンサートだと思っていたので、今回の月組メンバーに、意外とダンサーだと思える人が少なかったのが物足りなかったです。
本公演でソロで踊るような職人たちは、やっぱりすごいんだな~、と、改めて思いました。
しかし少人数の為、出演した若手たちの実力等は良~く見え、若手好きとしては発見が多くて楽しかったです。
この公演に出演できるメンバーはラッキーだと思いました。

主演の龍真咲。ちょっと軟派で、軽くて、お調子もの。でもカッコイイ、みたいな、今回の役がピッタリでした。
沢山の台詞を聞くのも初めてでしたが、最初の携帯電話で恋人とケンカするシーンから、ちゃんと自然に会話して、会話の内容で笑えたのに感心。以後もずっと楽しく物語を観る事ができたのは、龍が思い切り良く演じて頼もしかったのが大きいと思います。
2幕通して歌のシーンも多かったのですが、歌が意外とイケた(^_^;)のが、最大の収穫ではないでしょうか。危なげが全くなくて、堂々とした歌いっ振り。
ダンスはダンスコンサートの主演者にしては、まぁ普通(^_^;)。
ダンスシーンで盛り上がる事はなかったですが、このバウ公演の主演者として、堂々としたスター性をアピールしたのは大したもの。
もともと今年の各組5人の主演者の中では経験も浅く、学年も一番下の龍ですが、これは続く組に対してかなりハードルを上げたのではないかと思いました。

芝居のヒロインは白華れみ。過去2度、公演評で見た目がもう一つだとバッサリ切った事があるのですが(^_^;)、今回はキレイでした! やはり経験を積むと、だんだんキレイに見せられるようになってくるんでしょうね。芝居も良かったです。
ただ2部のショーになると、とたんに周りに埋もれてしまうのが、やはりヒロイン候補としてはちょっと辛いかな、という気も。

組長が美鳳あや。芝居の方は、「このバカバカしいゲームに、なぜそこまで本気なのか~。」とつっこみたくなる役でしたが、その本気っ振りが本当に鬼気迫っていて(^_^;)、複雑な感情のゆらぎなんかも見えちゃったりして、すごく上手かったです。
そこまで本気になる必要はないのではないかと思うのですが(^_^;)。別に明るく色っぽいお姉様キャラで良かった気がするのですが。演出なんでしょうか、藤井先生・・。
2部では間違いなく、歌にダンスに頼もしい存在でした。
タンゴはかっこ良かったですね~。龍がもう少しキリッと受けられたら、もっと盛り上がったのではないかと思うのですが。若手にはちょっと難しいナンバーだった気はします。

芝居ではその相手役の白鳥かすが。もう、冒頭からカッコつけまくって、ちょっと空回りしている感じが・・たまらなく面白かったです(^_^;)。大人の役だという事で、がんばったんでしょうね~。
しかし、2部のダンスで、男役で一番動きがカッコ良かったのは白鳥なのではないかと、密かに思っています。
花組でもブイブイ言わせて頂きましょう。春野寿美礼様とナルシス対決ができそうですよ。

プッチの光月るう。・・もし、この役名が白鳥についていたら、藤井先生はWAIWAI読者ではないかと疑ってしまう所です(小声で余談^_^;)。
大きな蝶ネクタイを付けて、司会者している時が、とても可愛くて良かったです。龍との掛け合いも楽しかった~。

今回お気に入りが、理想の女の萌花ゆりあと、理想の男の流輝一斗。
萌花は「BourbonStreet Blues」の時にスタイルが良くてキレイだったと書いた人なのですが、今回もやっぱりその通りでした(^_^;)。まさに役にピッタリ。
ショーでも動きがキレイで色気もあって、男役そこのけでついつい見てしまう事が多かったです。
流輝はその理想の男役の時のカツラが良く似合っていて、背が高くてとてもキレイでした。これも役にピッタリ。
一瞬のソロ歌が割と良かったので、ちょっと歌えるのではないでしょうか?(と今後に期待^_^;)

他で目立ったのは、研一の麗百愛。昨年の文化祭でもバレエがすごく良かった人なのですが、早速目立つ場面が与えられていて嬉しかったです。スタイルがとても良くて、動きが柔らかくてキレイ。その特徴が十分に表れていましたが、何となく見せ方がぎこちなくて、場面の面白さとしてはまだまだな気がしました。
お笑いの第2の女の方はアッパレ。楽しかったです(^_^;)。
そして、同じく昨年の文化祭で達者で目立っていた貴千碧。第3の女は期待通りの、いえ、期待を上回るデビューでしたよ。本当にありがとう(^_^;)。これからが楽しみです。

個人的に初舞台時お気に入りさん指定している瑞羽奏都。昨年の「エリザベート」で黒天使に入っていたので期待したのですが、まだまだかな~。
アドリブで自己アピールする時に見せたアクロバットな動きがすごくて大拍手でしたが、動きも、見た目も、もっとスッキリすると、もっとかっこ良くなりそう。
あと、見た目と違って、声が・・意外と可愛いんですね(^_^;)。