星組バウホール公演「それでも船は行く」柚希礼音主演バージョン


星組バウホール公演「それでも船は行く」、柚希礼音主演バージョンを3/20に観てきました!
主演の柚希を見ていると、今回はちゃんとした通常のバウ公演を観た気になるのが不思議です。確かに、組長は研7、助演は立ともみのみ、前回より更に役者不足なのに。
主役って大事だと、改めて思いました。

軽いお芝居、主役はお坊ちゃん。そんな役をお洒落に演じる柚希、というのが観る前には想像できず(^_^;)、役柄的には涼紫央の方が似合うだろうな、と思っていたのですが、まず、見た目に思ったよりもスッキリと品良くキレイで、坊ちゃんぽかったのが好印象。悪い意味での「プレイボーイ」な感じはしませんでしたが、他の出演者とは生まれが違うかのような輝きがあり、そりゃモテるだろうな~、と思えました。

演技は一つ一つの台詞に、表情や動きをすごく細かく考えて見せてくれていたので、とても分かりやすかったです。スーザン(蒼乃夕妃)とどんなに喧嘩をしても、どう見てもジョニー(柚希)の方が一枚上手。本気で怒っていないのが分かる優しい雰囲気、包容力が見えるのが良かったです。
一つ柚希らしいな、と思ったのが、「帆を上げろ~!」とヨットを出す場面。余りに台詞の言いっぷりが大きいので、どんなに立派な船が出るのかと思いましたよ。ただの自分のヨットなのに(^_^;)。

後は分かっていたけれどダンスシーンの気持ちよさ! 柚希が登場してセンターについただけで、場が締まり、盛り上がるんです。前回はもっちゃりして良くないと思った、スーザンのショールを肩にかけて踊る所でも、そんなに悪くは見えないのに感心しました。

スーザンの蒼乃。全く知らなかった研一の娘役さんでしたが、良かったです。妃咲せあら程の目立つ美人ではないですが、スタイルが良く、歌も台詞もまずまず。特に柚希とのデュエットダンスの時の赤いドレスが良く似合っていて、柚希とは大柄同士で2人とも伸びやかに踊れていて、とても良かったです。

マイクの一輝慎。柚希同様、彼女も一つ一つの台詞に、表情や動きをすごく細かく考えていて、より三枚目要素の強い役作りだったような気がします。ジュリア(真白ふあり)との食事の件で、緊張して大きな目をウロウロ泳がせていたのも面白かったです(^_^;)。
基本的にはキレイな男役さんだと思うのですが、薄紫のスーツは特に、銀河亜未の方がずっとキレイに着こなしていて、全体の印象は二枚目だったような気がします。声もまだまだ落ち着いていない感じがありましたが、思ったよりは健闘でした。

ジュリアの真白は、台詞の声等がとにかく弱々しく、バウホールでなければ辛い印象。マイクを慕っている健気な雰囲気は、良く出ていました。
ヘンリーの大河睦も、特に下手ではないけれど、芝居、見た目とも、特に挙げる事もできないです。
リンダの華美ゆうかは会話の間が何か不自然でしたが、見た目と雰囲気は良かったです。

他では、事務長等の美弥るりかが、小柄で可愛らしい見た目に反して、男役らしい良い声が出ていたのが収穫。
バックの男役ダンスは、前半組の方がずっとキビキビ踊れていて良かったです。