宙組大劇場公演「維新回天・竜馬伝!/ザ・クラシック」2


ショーの「ザ・クラシック」の方。

クラシカルな容姿のかしげちゃん(貴城けい)に、プロローグから白軍服を着せてくれるなど、題材は良いと思っていたけれど・・イマイチ。
楽しみにしていたのに、びっくりする位、イマイチでした。

「オーパス66」とかは、可愛いたにちゃん(大和悠河)好きの私としては、もっと観ていて楽しくなる筈なのに不発ぎみ。大きな男役たちが女装している~、という楽しさも、意図する程は伝わってなかった気がします。
ショパンの場面の再演も衣装がイマイチで、初演のくぜさん(久世星佳)とまみさん(真琴つばさ)の時の方が、ずっとムードが良かった。
終盤はこれでもか~、と、サヨナラらしい演出が施されていたけれど、とってつけたようで気持ちよく酔えず、千秋楽間近だというのに、観ていてその演出がお寒く感じられました。

芝居もそうだけれど、このショーも、なぜもっとかしげちゃんの為に、この一作にかけたような最善のものを用意してあげられなかったのか。
歌劇団プロデュース側の熱意、意気込みが感じられない。
それがすごく残念でした。

そして演じている方。
組って大事なんだ・・と改めて思いました。
演っている宙組のみんなは、かしげちゃんを中心にがんばろう! と心からがんばっているんだと思います。
最近はこれだけ頻繁に組替もあったりして、今観ている私にも組へのこだわりなんてもうほとんどないですし、今回の一作組替トップもそんなに悪い事だとは思っていませんでした。
それでも、同じ組で一緒にずっとやっていくって、やっぱり大事だったんだと、思い知らされました。
千秋楽間近だというのに、サヨナラの演出があんなにお寒く感じられるなんて、作品&演出も悪いけれど、宙組っ子も観客も熱意不足。
何かあの空間を作り上げているもの、ファンや観客も含めて総合的に、やっぱりサヨナラ公演をやるには、それを作り上げていくまでの歴史が必要なんだと思いました。

もう、今回のような公演はやっちゃいけないと思いますし、ないだろうとも思いますね。
そう感じたのは私だけではないはずだから・・。

かしげちゃんって、私が雪組を熱心に観ていた頃、本当に素質に恵まれた、良い若手さんだったんですよ。
今もその思いに変わりはないです。
もっともっと恵まれたトップ時代を送っても良かった筈。こんな筈じゃなかった~、と心から思います。

私の中でのスターさんの評価と、実際のトップ就任期間は、決して比例しません!! これだけは、声を大にして言いたい!!
あ~、も~、なんでこうなるかな~(ため息)。

その他の出演者の話では、やっぱりたにちゃんの話を避けて通れないなぁ・・。
今回はたにちゃんにも不満あり。
私、現役のスターさんの中では、かなりたにちゃんは好きな方です。
今年のパーソナルカレンダーの中から好きなのを一つだけあげるよ、と言われたら、たにちゃんを選ぶと思う位。買おうとは思わないけれど(^_^;)。

だからこそ、今回はもっと輝いてもらわないと、かしげちゃんを一作であっても仕方ないな、っていう説得力がないではないですか!!
作品や、公演や、他の宙組っ子と一緒に沈んでどうするんですか~。

らんとむ君(蘭寿とむ)は、今回の「RYOMA」リニューアルで一番得した人かも。
今までになかった役で、見た目はかっこ良い武士系ではなかったけれど、芝居の実力を見せつけてくれて感心しました。
ほっくん(北翔海莉)は「想夫恋」の頃と比べるとまぁまぁ化粧もキレイに出られていたし、ちゃんと若手二枚目の役らしく見えて良かったです。
女装の楽しそうな事といったら、たもさん(愛華みれ)はそこまでやってなかったぞ~、と思いますけれどね(^_^;)。
ショーではまともに良い歌を聞かせてくれた、雪のシンガーの場面が良かったです。

他では、ななほくん(七帆ひかる)が可愛くて上手くて良かったです。秘かに同期のお蝶さん(美羽あさひ)に持っていかれちゃう所なんて、楽しかった~。
ときくん(十輝いりす)がアリスちゃん(花影アリス)をはべらせちゃったりなんかして、あんまり二枚目の役だったのでびっくり。見た目にかっこ良かったですし、おいしい役で嬉しかったです。