「暁のローマ」月組新人公演


月組新人公演「暁のローマ」、5/30に観てきました!

「エンカレッジ・コンサート」の公演評、星条海斗の所で『「Young Bloods!!」の龍真咲といい、これからの月組新公はちょっと面白くなりそう』と書いたのですが、その予想通り。この2人が主演に代替わりして、明らかにレベルが上がったと思いました。
また主演の2人だけでなく、明日海りおと光月るうの漫才(?)の可愛らしさ、後に続く新公メンバーの「はーい!」の声の元気良さ。幕開きからぐっと客席も盛り上がり、気持ちよく手拍子できる、そんな全体的にも気持ちの良い公演になっていました。
この作品、明るく、楽しく、元気良く、で押し通すのが正解の、結構新公向き作品であるような気もします(^_^;)。

初主演の星条。上記の「エンカレ」で感じた通り、実力ある堂々とした主演振りでした。
派手な容姿に衣装が映えて美しく、歌は声が張りすぎてキーンと響く所が少し気になりましたが、全体に声量があって良かったです。
轟悠が演じると、特に何もしなくても支配者という怖さ、威圧感があるのですが、それがなく、比較的優しそうだったのが本役との違い。
けれど、それも良いような気もします。

ブルータスの龍。最初セリ上がり、振り返った瞬間「頭小さっっ!」と思いました(^_^;)。瀬奈じゅんもかなりの小顔だと思うんですけれどね。
前回新公のイメージから、ブルータスは衣装がキレイなので、さぞかし張り切ったビジュアルで出てくるだろうと期待していましたが、その通りの陶酔した美男子っ振りで最初の銀鏡を渡り切ってくれて、内心大喜びしましたよ。
また、苦悩する演技の方も丁寧で気持ちがちゃんと伝わるし、歌もまずまず。実力がちゃんと伴っている所が良いですね。

ポルキアの白華れみ。優しい声で、難しい歌にも大健闘でした。見た目が少し地味ですが、華奢なスタイルが良いです。

アントニウスの明日海りお。とにかく美しく、コスチュームが良く似合い、内側から発光しているような華やかさは抜群でした。
難しいだろうと思っていた冒頭の漫才(?)も、上記の通りなかなか落ち着いて乗り切り(明日海の方が下級生なので、微妙に敬語なのが面白かった)、本編でも実力的に頼もしさを感じました。中では歌が弱いかな、と思いますが、それも十分許せる程度。
背か低いのだけが惜しいですが、内容は今までの明日海の中では一番良かったように思いますし、本公演含めた今の抜擢にも十分納得しました。

カシウスの白鳥かすがは、龍の親友役というのが、「Young Bloods!!」での2人の関係にやけに重なるような気がして感慨深かったです。やはり同期だけに親友らしさは無理なく感じますね。
全体的には実力があり安心して観ていられますが、中では歌が少し弱いので、がんばって欲しいです。
『野心をくすぐれ』はカッコつけ過ぎて空回るのではないかと内心期待していたのですが(失礼~)、意外と普通にかっこ良かったです。
キレイな衣装も、カツラも、良く似合っていましたね。

私は月組のこの学年の男役軍団が好きなので、ついつい重点チェックしてしまうのですが、皆さすがにこの学年になってくるとサマになってきて、それぞれが良く目立って良かったです。
麻月れんかは暗殺者の一人で、髪型と首飾りが男らしく似合ってかっこ良く、綾月せりは暗殺者としての歌ソロがかなりあり、それがとても良く歌えていました。
榎登也は本公演の暗殺者での長髪のカツラが良く似合ってキレイだったので、前半の市民役で地毛だったのに少しがっかりしたのですが(^_^;)、後半キンベル役になると、「ギリシャ彫刻か?」と思うような金髪で出てきてびっくりしました。でもキレイで良かったです。

オクタヴィアヌスの光月るうも可愛らしく、若い役が良く似合っていました。歌も北翔海莉ほど上手くはないけれど、良く響いていました。

クレオパトラの夢咲ねねはダイナマイト・キュートを地でいく感じで(^_^;)、役に持ち味が良く合っていました。
化粧に凝りすぎて見た目はもう一つ。現代っ子っぽいちゃっかり感は城咲あいの方が出ているかな。
青葉みちるも実力派で好きな娘役さんなのですが、さすがにこの嘉月絵理のセルヴィーリア役は、迫力負けでしたね。でも上手くて良かったです。

長の挨拶を城咲がしていましたが、大役の経験豊富な割にはいっぱいいっぱい。すごく長くて面白かったです(^_^;)。
この公演では全くのバックメンバーに徹していましたが、やはり動きや表情が良くて目立ちます。
人数の関係で、若手の娘役が数人男役をしていたのも面白かったです。本来の男役が肩のあたりの補正とかがさすがに違っていて、若手でも皆かっこ良く、頼もしく見えました(^_^;)。
どうせなら、城咲も男役が見たかったなぁ~。似合いそうなので・・。