花組バウホール公演「Young Bloods!!」


花組バウホール公演「Young Bloods!!」-青春花模様ー、4/9に観てきました!

微妙~な気分です(笑)。自分の中で、感想がはっきり2分されています。いつもの調子で、冷静にまとめられる部分と、妙な感慨の部分が。
まず妙な感慨の部分を書いて頭をすっきりさせてから、公演評に移ろうと思います。

物語の系統は月組と同じ。現代もののバカバカしいお話。若手が一所懸命で可愛いからOK! なのも同じ。
齋藤先生だけに、悪ノリ度はアップしているかも。

ただ私にとって違うのは、「宮本武蔵」が絡んでいるという点。
そして決定的に月組と違ったのが、終盤。
反則です。急に物語が盛り上がってきたんですよ~。何だか、良い作品なのではないか~?! と思い始めた所でした。

黙って去っていこうとする武蔵(桐生園加)に、「好きなの! 行かないで!」とスー子(澪乃せいら)が告白。
私も好きだよと彼女にいう時の、台詞の言い方が。涙を拭いてあげながら見つめる優しい表情が。
あぁ、あの着物の肩の柄。
そのかちゃんが、そのかちゃんに見えない! あの人がそこにいるよう。

やっぱり似ている~! と、涙がこぼれました。
そのかちゃんは大好きなダンサーで、あの人の代用品ではないから。類似点を探さないように、抵抗していたのですが。
大体、後ろ向きで登場した時から思っていたんですよ。肩の周りの着物の柄を見ながら。同じ着物だと。まさに、巌流島の決戦の場面で着用されていた衣装だと。持っている櫂の太刀も同じ。
髪型が違う。履物も違う。声が違う。同じではない。
でも、たまに、面影がチラチラと被る。

そして決定的に、上記のシーンの一瞬。私の中で同化してしまいました。
見た目だけではなく。そのかちゃんって、あんなに気持ちのこもったお芝居をする人だったっけ? あの人のものまねですか? 違うんですか? やっぱり天然で、一所懸命お芝居したら、あんな表情をしてしまったんですか?

以降2部のショーでも、最前列センターだったので、結構こちらを見てくれたのに。何かを避けるように、まっすぐに彼女を見つめられない微妙な表情の自分がいました(笑)。
なぜこの公演に限って、最前列センターが当たったんでしょうね・・。

・・という妙な感慨で頭がぼんやりしているのですが、それは無理矢理置いておいて、まとも(?)な感想いきたいと思います。

改めて齋藤先生好きだな~、と思いました。
桐生園加初主演を、力一杯盛り上げて、彼女を徹底的にかっこ良く見せる演出が。愛のあるプログラム談が。「絢爛SONOKA祭!!」のサブタイトルが。物語の舞台を「園加学園」にしたり、「SONOKA!」と主題歌の歌詞に盛り込んだりする精神が。

「巌流」を観た人なら、普通に見ても汐美真帆に似ていると気づくだろう宮本武蔵の扮装を、桐生ファンが喜んでいるのかどうかが良く分かりませんが、その点を除けば、私が桐生ファンだったら文句なく「齋藤先生ありがとう。私はこの作品を胸に生きていくよ。」と思うだろうと思いました。
まぁ、好きなスターさんにどういうことをして欲しいかというのは、人によると思うのですけれど。

そんな齋藤先生の演出を受け、桐生はまさに全身全霊での熱演。
武蔵の髪型が中途半端だし(それがここ一番の大役になると必ずパーマをあててくるあの人を思い出させた^_^;)、歌が弱いし(それさえもハズした時のあの人の歌声に似ている気がした←失礼^_^;)、台詞も弱くて聞き逃してしまう。
それでも上記のお芝居の場面に代表されるように、彼女の芝居にハートを感じたのは始めてでした。これからもそんなお芝居が見られたらな、と思います。

ショーはダンサーがトップだと盛り上がるんですよね~。やはり良かったです。中でも、スーツ姿が大人っぽく似合っているのが貴重。
バレエ系は好きではないのかな、と思っていたのですが、舞城のどかとのデュエットでは思った以上にキレイに踊れていて感心。ちゃんとバレエもできる上でのダンスなんですね。

どのパートも手加減なしに、体を大きく使ってしっかり踊っているのが、近くで観ていただけに良く分かりました。
はげしく踊りながら、どれだけ歌うのか(上手くはなかったけれど^_^;)と、その体力に感心するやら、圧倒されるやら。

そして何よりセンターに立った時の気迫に久しぶりに胸が熱くなりました。それがダイナミックなダンスと相まり、まさに「Young Bloods!!」のタイトルにふさわしい舞台でした。
この公演の彼女を観ながら、この人はきっと観客に愛され、これからもますます活躍する貴重なスターさんになるだろうと思いました。

物語のヒロインはスー子の澪乃。背が高くキリリとした容姿で、剣道部キャプテンの役が良く似合っていました。髪型と制服がもう一つ似合っていなくて、あまりキレイに見えなかったのが残念。
特に今回の女の子の制服デザインには不満があるんですけれどね~。あまり可愛くなかったので・・。
歌が良かったです。この点ではかなり頼もしい戦力になっていました。

男役では、まず日向燦のがんばりっ振りを語らない事には始まらないでしょう(笑)。
徹底して三枚目を貫いていて、可笑しかったです。力一杯に暴れすぎて、美しい長髪の髪型が崩れてしまったのが惜しかったですが(^_^;)。全体には安定して上手い。
顔は面白いけれど(失礼)、ひそかに小顔でスタイル良いですよね。白の学ラン(?)も良く似合っていました。

他では、祐澄しゅんが長身でキレイで歌が上手く、夕霧らいが長めの髪型が良く似合い、歌にダンスに実力があって、気持ち良かったです。

娘役では、まず舞城のどかの「ミホ先生」が、可愛いような気色悪いような(^_^;)キャラが面白く、芝居でも頼もしい。ショーでは文句なくダンスリーダーでした。
そして花野じゅりあが一人一昔前な感じの(^_^;)ツッパリ女子高生役で、その扮装が似合ってかっこ良い。後半の真面目なシーンも良かったです。
あとは、愛純もえりの「萌子」。大人っぽい容姿と役が合っていなかったような・・。芸名だけでキャラ付けたでしょう~齋藤先生~、と思いました(^_^;)。