宙組バウホール公演「Young Bloods!!」-Cosmo∞(コスモ無限大)ー


宙組バウホール公演「Young Bloods!!」-Cosmo∞(コスモ無限大)ー、9/2に観てきました!

一幕は近未来の物語。藤井先生が大学時代に所属したミュージカル研究会で上演された、同期生が書いた脚本を基にしているそうで、ミュー研の大学生って、こんな脚本書くんだ~(笑)、と思いました。
もっとちゃちな所を詰めて、上手くいっていれば「テンダー・グリーン」になったかな~? という感じ。
実際は、主人公は結局悪者に殺されてしまうし、伝えたかったメッセージが何だったのかがはっきりしません。
やっぱり宝塚の座付作者もプロなんだと思いました。(いやまあ、もっとビックリする作品もたまにありますが・・^_^;)

でも、この作品を藤井先生が今回の宙組「Young Bloods!!」にもってきたのは分かります。
なぜなら、主人公のイメージが主演の十輝いりすにピッタリですから。これが当て書きでないのが不思議なくらい。
十輝、役作り必要なし! という感じでした(^_^;)。

その十輝の役柄は、殺されてサイボーグにされてしまった男、マーク・テンスバーグ。
周りよりもひときわ大きく、整った容姿が人間離れした強さを無理なく表現(笑)。そしてほんわかした優しげなムードが、恋人や孤児の弟分たちに優しい本来のマークの人柄をそのまま表しているよう。彼女のイメージにピッタリの役でした。

そんな役を演じている十輝は、今まで以上にかっこ良く華やか。・・まずいのは歌だけ?(^_^;)
声量も控えめだったので、華々しくひっくり返りはしませんでしたが、音程ももう一つ・・。
かっこ良いから良い気もするのですが(?!)。これからスターを目指すなら、ぜひがんばって頂きたいです。

ショーの方は、やはりダンスが得意なようで、のびのびとセンターで踊っていて頼もしかったです。
豪華な衣装が良く似合い、主役のキラキラ感を申し分なく感じました。
特に、ジャズの場面のスーツ姿がかっこ良かったですね~。珠洲春希とのデュエットも大人っぽくて素敵でした。
それだけに・・歌だけが惜しい(^_^;)。

目玉は、ダルマですよね~。
私は初舞台のラインダンスから好きになったファンなので、見慣れたものなのですが、それでもやっぱりすごい迫力です。
キレイなのですが、何だか人間界に紛れ込んだ猛獣のような怖さがあった気がするのは、私だけでしょうか(^_^;)。・・いや、これでもファンなのですが。

他では、大海亜呼が歌にダンスに実力があって目立ちました。芝居の役はちょっと大人っぽい持ち味に合っていない気がしましたが。
華凜もゆるは「Le Petit Jardin」に引き続き、相変わらず脚がきれい。チャールストンのミニスカート姿がチャーミングでした。
舞姫あゆみもキレイな人ですが、この人も大人っぽい見た目なので、芝居の役はちょっと似合っていなかったかも・・。

結局、一番キレイで十輝と組んでいてドキドキした女役が、珠洲だったというのが悲しい現実(^_^;)。
宙組の若手娘役は人材豊富だと思うので、もう少し誰かヒロイン系の人を入れて欲しかった気もします。
珠洲は、男役でのダンスの動きでももちろん目を引きましたが、女役で十輝とデュエットするナンバーが2つもあったのが嬉しく、どれも男役ならではのかっこ良い女役でした。

また、二番手的役所だった蓮水ゆうやが、今までのイメージに比べると頼もしくなりましたね。
渋めの真琴つばさのような見た目で、少年には見えませんでしたが(^_^;)。特にまずまず歌えていたのが収穫でした。

若手では、司会者役の風羽玲亜(・・だと思う)がキレイで良かったです。
澄輝さやとも若手ながらなかなか上手でした。役ではすごい眼鏡をかけていましたが、彼女も貴羽右京に似たキレイな男役さんですね。
娘役では、花里まなが彩乃かなみに似た雰囲気で、歌声が良かったです。